社会技能訓練
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/10/22 18:15:11」(JST)
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精神障害における 予防・治療・リハの連続体[1]
予 防
全体的
選択的
指示的
治 療 と リ ハ
症例特定
早期介入
根拠に基づく治療
再発防止
技能訓練
援助付き雇用
認知の改善
包括的ケアマネジメント
ソーシャルスキルズトレーニング (英語: Social Skills Training, SST )、社会生活技能訓練 とは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の医学部精神科教授のロバート・ポール・リバーマン(Robert Paul Liberman, 1937年 - )が考案した心理社会的療法[2] 。困難を抱える状況の総体をソーシャルスキル (社会技能)と呼ばれるコミュニケーション技術の側面からとらえ、そのような技術を向上させることによって困難さを解決しようとする技法である。
SSTにおいては、患者は疾患によって長期間社会との繋がりが断たれたため、生活技能や自信を喪失し、社会適応が阻害されていると考える[2] 。再び社会生活の技能を獲得するプロセスが、SSTのアプローチである[2] 。
コーチング(coaching)、アサーショントレーニング(assertion training)、問題解決技法などとも関係がある。SSTは、認知行動療法と社会的学習理論に基づいたアプローチである[2] 。
技法
ソーシャルスキルは、そのテーマを自由に選ぶことができ、またトレーニングの方法も多彩であるが、主にボトムアップ(bottom up)、モデリング(modeling)、ロールプレイ(role play)、ホームワーク(homework)、フィードバック(feedback)などがパッケージになっている。
基本訓練モデル [2]
練習課題と練習場面の設定
予行演習のロールプレイ
良い点と改善点を挙げる(正のフィードバック)
改善点に基づくロールプレイ(モデリングとリハーサル)
さらに良い点を挙げ宿題設定
SSTは認知行動療法(CBT)の1つと位置づけられるが、最も重要であるホームワークとフィードバックにやや難を持つ技法である。具体的には「前よりは良くなったが、さらに良くするには…」の様に、対象者を「とにかく誉める」こと、すなわち学習が成立し、定着するためには適切な強化または消去を受けなければならないが、対象者の持つ生活空間がそのようなフィードバック機能を持たない場合、SST自体が単なるイベントで終わる可能性がある。
適応
適応は、精神疾患だけではなく、矯正施設や児童施設などでも用いられる[2] 。
英国国立医療技術評価機構(NICE)は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持つ児童青年に対し、CBTと並んでSSTを推奨している[3] 。またNICEは、統合失調症および精神病の患者に対しては、SSTをルーチン実施してはならないとしている[4] 。
通常、発達障害がある者の中で、学習障害(ディスレクシア)のみを有する人に対しては、社会性の問題があるわけではないケースが殆どであることから、適用する必要がないとされる。
脚注
^ ロバート・ポール・リバーマン 『精神障害と回復:リバーマンのリハビリテーション・マニュアル』 星和書店、2011年3月26日、405頁。ISBN 978-4791107650。
^ a b c d e f 上島国利; 丹羽真一 『NEW精神医学 改訂第2版』 南江堂、2008年4月、Chapt.4。 ISBN 978-4524242368。
^ CG72 - Attention deficit hyperactivity disorder: Diagnosis and management of ADHD in children, young people and adults (Report). 英国国立医療技術評価機構. (2008-07). Chapt. 1.5.2. http://www.nice.org.uk/guidance/cg72 .
^ CG178 - Psychosis and schizophrenia in adults: treatment and management (Report). 英国国立医療技術評価機構. (2014-02). Chapt. 1.4.4.8. http://www.nice.org.uk/guidance/cg178 .
関連項目
社会技能
オペラント条件づけ / バラス・スキナー
広汎性発達障害
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
高機能広汎性発達障害(高機能PDD、HFPDD)
自閉症スペクトラム(ASD)…ただし、SSTの適用対象としては、主に知的障害がない場合が中心となる。
外部リンク
UpToDate Contents
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1. 統合失調症に対する心理社会的介入 psychosocial interventions for schizophrenia [show details] … Analyses of trials that included the measures found that social skills training led to improvement in interpersonal and everyday life skills (a moderate effect size of 0.52; 95% CI 0.34-0.71), community …
2. 胎児性アルコールスペクトラム障害:マネージメントおよび予後 fetal alcohol spectrum disorder management and prognosis [show details] …intelligence. Adaptive skills or life skills training may be included with social skills training but may also be addressed explicitly at school or home. Strategies for teaching adaptive skills include scheduling …
3. アスペルガー症候群(高機能自閉症スペクトラム障害):小児や青年のマネージメントおよび予後 asperger syndrome a specific autism spectrum disorder management and prognosis in children and adolescents [show details] …child/student is unable to use knowledge in context. Adaptive-skills or life-skills training can form part of the child social-skills training but may also need to be addressed as a separate component of …
4. 周術期の二次救命処置(ACLS) perioperative advanced cardiac life support acls [show details] … Nontechnical skills (eg, use of cognitive aids for emergencies, structured communication, team training ,… Further details are available in other topics: This topic addresses advanced cardiac life support (ACLS) guidelines specific for management of intraoperative cardiac arrest.…
5. 身体症状症:治療 somatic symptom disorder treatment [show details] …plan; Teach meaningful skills relevant to daily life ; Training in these skills should continue until they are mastered in the therapist office; Patients need to practice these skills outside of the office; …
Japanese Journal
わが国における社会生活技能訓練 (SST)の変遷 : 分野と技法発展の観点から
遠隔による小中高生向けSSTの取り組み (特集 パンデミックと精神医療・精神科リハビリテーション)
佐藤 史教
精神障害とリハビリテーション = Japanese journal of psychiatric rehabilitation 24(2), 156-158, 2020
NAID 40022443576
受刑者の自尊心回復に焦点をあてた看護師が主導する認知療法の効果
北田 政司,齋藤 嘉宏,白石 裕子,吉永 尚紀,國方 弘子
インターナショナルnursing care research 18(1), 47-56, 2019-04
NAID 40021890988
Related Links
SST (Social Skills Training)とは「生活技能訓練」または「社会生活技能訓練」と訳され、認知行動療法に基づいたリハビリテーション技法です。. 精神に障害を持ったひとが社会で生活していくために、対人関係を良好に維持する技能を身につけ、自信を回復し(QOLを高める)、ストレス対処や問題解決ができるスキルを習得(再発防止)する目的ですが、これらの技法は ...
用語の解説生活技能訓練 生活技能訓練はsocial skills trainingの訳語で、SSTや、社会生活技能訓練、社会的スキル訓練、社会技術訓練とも呼ばれている。 精神障害者のリハビリテーションを推進するためには、生活障害(能力
社会生活技能訓練(SST:Social Skills Ttaininng)とは、認知行動療法に基づいた精神科リハビリテーション技法です。. 1970年代にアメリカのリバーマンによって開発されたSSTですが、日本に導入されたのは1980年代後半、入院生活技能訓練療法として診療報酬化されたのは1994年のことです。. SSTの目的は精神障害者のコミュニケーション行動の改善・修正であり ...
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★リンクテーブル★
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次の文を読み、19~21の問いに答えよ。
22歳の男性。大学4年生。周囲からみて理解しがたい行動がみられるため両親に伴われて来院した。
現病歴 :両親と弟と同居している。1年程前から次第に寡黙になり、家族ともほとんど口をきかず、自室に閉じこもることが多くなった。大学へもほとんど行かなくなった。最近、まるで誰かと会話している調子でひとりごとを言うが、小声で、なんと言っているのか聞き取れない。時々ニヤニヤと笑ったりもするが、なぜ笑うのかと聞いても、別になんでもないと言う。窓を開けて外を見回し、誰も来ないのに「今、外にいたのは誰?」と家族に聞いたりする。数日前、突然家からいなくなり、2日後に戻ってきたが、どこにいたかは語らない。昨日、テレビのアンテナ線を工具で切断してしまった。
既往歴 : 喫煙と飲酒との習慣はない。特記すべき薬物の使用歴はない。
家族歴 : 特記すべきことはない。
現症 : 表情は硬く、こちらの問いかけに関しては肯否について短い答えが返ってくるのみである。困っていることはないかと聞いても「別に」とぶっきらぼうに言う。
医師「だれかから命令が言葉で聞こえてきたりしたのですか?」
患者「うん」
医師「どこから聞こえたの?テレビから?」
患者「うん」
医師「それで聞こえてきた言葉のとおりにしたのですか?」
患者「うん」
医師「そういう命令をされるのは困りますか?」
患者「困る」
医師「テレビで自分の悪口を放送されていて、。不愉快でしたか?」
患者「うん」
神経学的検査には素直に応じるが、検査中もその場にふさわしくない笑いがみられる。神経学的所見に特記すべきことはない。血液と血清生化学所見とに異常を認めない。
患者は入院して治療を受け、6か月後に退院した。奇異な言動は消失したが自発性の低下が著明で、倦怠感を訴える。大学は中退した。この患者のリハビリテーションとして適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099I020 ]←[国試_099 ]→[099I022 ]
[★]
次の文を読み、62-64の同いに答えよ。
15歳の女子。いらいらして暴力を振るうことを心配した母親に伴われて来院。
現病歴 中学2年になり、友人関係でトラブルが起こったころから食欲 がなくなり、学校を休みがちになった。自分の部屋でいやな友人の顔が浮かぶと、そのときしていた行為を最初からやり直すようになった。不潔になったことを気にして頻回に手を洗うようになった。その後も学校では普通の生括を送っていたが、家では自分だけでなく母親に同じ言葉や行動を繰り返させ、母親が正確にやり直せないとパニックを起こしたり、暴力を振るったりするようになった。
生育歴 3歳時に両親が離婚し、母親と弟との3人暮らし。小学校では成績も優秀で友人も多く、何事にも積極的な性格であった。中学で進学校に入学し、学業とスポーツに打ち込んでいた。
現症 意識は清明。身長156cm、体重49kg。体温36.2℃。呼吸数16/分。脈拍72/分、整。血圧98/60mmHg。皮膚は冷たく乾燥している。手が荒れている。
検査所見 尿、血液検査所見に異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G063 ]←[国試_105 ]→[105G065 ]
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22歳の男性。自宅に引きこもっていることを心配した両親に伴われて来院した。大学在学中の21歳時に、「監視されている」と被害的になり幻聴 に従った行動をとるようになったため6か月入院した。退院後、医療機関を受診しないで半年自宅に引きこもっている。大学は休学している。身長173cm、体重68kg。会話は成立するが、感情の抑揚に乏しく意欲発動性に欠ける。神経学的所見、血液所見、血液生化学所見、脳波および頭部単純CTに異常を認めない。
心理・社会的接近として適切でないのはどれか。
a デイケア に導入する。
b 生活技能訓練 を通じて社会復帰 を図る。
c 精神疾患の心理教育プログラムに患者を参加させる。
d 精神疾患の心理教育プログラムに家族を参加させる。
e 大学への復学のために知的障害者更生施設 を利用する。
[正答]
※国試ナビ4※ [104H023 ]←[国試_104 ]→[104H025 ]
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32歳の女性。1年前に夫婦げんかの最中に動悸がひどくなり、息が苦しくなり、気が遠くなり、体が弓なりの緊張状態となって近医で処置を受けた。その後、同様の発作の頻度と持続時間とが増加した。最近では夫婦仲も冷えて離婚話も出てきたが、その話が出るたびに発作を繰り返し、外来受診をしていた。身体的異常はない。治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102G059 ]←[国試_102 ]→[102G061 ]
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統合失調症 の心理・社会的側面への配慮として適切なのはどれか。
a 妄想 は否定し根気強く説得する。
b 患者にも家族にも病名は告知 しない。
c 幻覚については患者の体験を尊重する。
d 幻覚 妄想 の治療として生活技能訓練 を行う。
e 薬物療法 を終了してから心理・社会的治療を行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F006 ]←[国試_104 ]→[104F008 ]
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出生直後の新生児。妊娠35週、帝王切開で出生した。胎児エコーで軽度の脳室拡大と腰仙部の腫瘤とを認めていた。患部の写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [101H046 ]←[国試_101 ]→[101H048 ]
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英
social skill training SST
同
生活技能訓練
[show details]
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英
関
列 、連 、トレーニング
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英
skill
関
技術 、熟練 、スキル
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英
life
関
生涯 、生命 、人生