出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/29 23:47:37」(JST)
IUPAC命名法による物質名 | |
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(6R-trans)-6-(1,3-benzodioxol-5-yl)- 2,3,6,7,12,12a-hexahydro-2-methyl-pyrazino [1', 2':1,6] pyrido[3,4-b]indole-1,4-dione
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臨床データ | |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与方法 | 経口 |
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | 個体差がある |
血漿タンパク結合 | 94% |
代謝 | CYP3A4 (肝臓) |
半減期 | 17.5 時間 |
排泄 | 糞便(> 60%)、尿(> 30%) |
識別 | |
CAS番号 | 171596-29-5 |
ATCコード | G04BE08 |
PubChem | CID: 110635 |
DrugBank | APRD00071 |
ChemSpider | 99301 |
UNII | 742SXX0ICT |
ChEMBL | CHEMBL779 |
化学的データ | |
化学式 | C22H19N3O4 |
分子量 | 389.404 g/mol |
SMILES
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InChI
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タダラフィル (英:Tadalafil) は、長時間型のホスホジエステラーゼ5阻害剤(英語版)であり、日本での適応は、勃起不全 (ED) 、肺動脈性肺高血圧症、前立腺肥大の排尿障害である。商品名はそれぞれ、シアリス (Cialis) 、アドシルカ、ザルティアである。
先行する同効薬シルデナフィル(バイアグラ)など、他のED治療薬と異なり、翌日にも作用が持ち越す長時間型であり、食事の有無にかかわらず作用する点が異なる。
肝臓のCYP3A4によって代謝される。警告枠に、心筋梗塞などの副作用の注意と、心血管系障害の有無の十分な確認が記載されている。
2003年に販売を開始。
日本では2005年9月に厚生労働省へ承認申請が行われ、2007年よりシアリスが日本イーライリリーから販売された。
輸入代行や迷惑メール等の宣伝行為を行う業者や、偽造品[1]も多い。
2009年7月より発売は日本新薬へ移管された。つまりイーライリリーが製造販売、日本新薬が発売する。2009年より、肺動脈性肺高血圧症の適応を持ったアドシルカが販売されている。
2011年10月、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、研究に基づき[2]、前立腺肥大症に対して承認した[3]。日本でも2014年この適応症が追加された。
日本における適応は、以下である。
1の用法では商品名シアリス、2の用法ではアドシルカ、3の用法ではザルティアで販売されている。
勃起不全の用法では、健康保険の適用外の自由診療(保険外診療)で、シアリスは薬価基準にも未載である。医薬品名ではなく用法により保険適応がなされるため、勃起不全の用法では薬価基準での販売は適用されない。
タダラフィルは、生体内で環状グアノシン一リン酸 (cGMP) の分解を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5) の酵素活性を阻害する。これが陰茎周辺部(もしくは肺)のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増える(もしくは血圧が低下する)ことによって機能すると考えられている。前立腺肥大症においては、前立腺及び膀胱平滑筋の弛緩も薬効に寄与している可能性が有る[4]。
勃起不全の症状がある場合、ペニスが勃起し、性行為が正常に行える。性的刺激があったときのみ勃起が起こる、勃起機能改善効果であって、催淫剤では無いので性欲を亢進させる働きは無い。 勃起改善作用は約36時間にわたる。 食事の有無に関わらず服用が可能でがある。先行するシルデナフィル(バイアグラ)など、他の勃起不全治療薬には食事に関する注意がある。
CYP3A4で代謝される。その阻害剤との併用に関する禁忌がある。
硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニコランジル等の硝酸エステル系薬剤)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので、併用は禁忌である。
死亡例を含む心筋梗塞等の重篤な心血管系等の有害事象が報告されているので、投与の前に、不安定狭心症、安定していない不整脈や高血圧、などの既往症が無いことを確認するよう警告がなされている[5]。
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シアリス錠5mg
リンク元 | 「その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬」「タダラフィル」 |
関連記事 | 「リス」 |
薬効分類 | 一般名 | 商品名 | 用法 | 作用機序/薬効薬理 | |
過活動膀胱治療剤 | イミダフェナシン | ステーブラ | ウリトス | 1回0.1-0.2mg 1日2回 | 受容体サブタイプM3及びM1受容体に高親和性を示す |
過活動膀胱治療剤 | トルテロジン | デトルシトール | 1回2-4mg 1日1回 | ||
過活動膀胱治療剤 | フェソテロジン | トビエース | 1回4-8mg 1日1回 | ||
過活動膀胱治療剤 | ソリフェナシン | ベシケア | 1回2.5-10mg 1日1回 | 膀胱平滑筋において、ムスカリンM3受容体拮抗作用を示すことにより、膀胱の過緊張状態を抑制し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。 | |
選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤 | ビベグロン | ベオーバ | 1回50mg 1日1回 | 本剤は膀胱平滑筋に存在するβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。 | |
選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤 | ミラベグロン | ベタニス | 1回25-50mg 1日1回 | 膀胱平滑筋のβ3アドレナリン受容体を刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。 | |
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤 α1阻害 | ナフトピジル | フリバス | 1回12.5-75 1日1回 | α1受容体遮断作用に基づき前立腺部及び尿道に分布する交感神経の緊張を緩和し、尿道内圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。 | |
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤 PDE-5阻害 | タダラフィル | ザルティア | 1回2.5-5mg 1日1回 | タダラフィルはPDE5を阻害することにより、前立腺及び膀胱平滑筋、並びに下部尿路血管の平滑筋内cGMP濃度を上昇させる。タダラフィルによる血管拡張作用を介した血流増加が前立腺肥大症に伴う排尿障害の症状緩和に寄与していると考えられる。また、前立腺及び膀胱における平滑筋弛緩が血管に対する作用を補完している可能性がある。 | |
前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬 α1阻害 | シロドシン | ユリーフ | 1回2-4mg 1日2回朝夕 | 下部尿路組織である前立腺、尿道及び膀胱三角部に分布するα1A-アドレナリン受容体サブタイプを介する交感神経系を遮断することにより、下部尿路組織平滑筋の緊張を緩和し、尿道内圧の上昇を抑制し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する | |
前立腺肥大症の排尿障害改善剤 α1阻害 | タムスロシン | ハルナール | パルナック | 1回0.1-0.2mg 1日1回 | 尿道及び前立腺部のα1受容体を遮断することにより、尿道内圧曲線の前立腺部圧を低下させ、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。 |
前立腺肥大症治療剤 | オオウメガサソウエキス、ハコヤナギエキス、セイヨウオキナグサエキス、スギナエキス、小麦胚芽油 | エピカルス配合 | 1回2錠 1日3回 | 抗炎症作用、前立腺重量増加抑制作用 | |
前立腺肥大症治療剤 | オオウメガサソウエキス、ハコヤナギエキス、セイヨウオキナグサエキス、スギナエキス、小麦胚芽油 | エビプロスタット配合 | 1回1錠 1日3回 | 前立腺の炎症は過形成や症状の進行に関与しており、また、膀胱の慢性虚血による酸化ストレスも、排尿筋過活動による蓄尿症状の原因となっている。抗炎症作用や抗酸化作用により、前立腺肥大症における排尿障害を改善する | |
前立腺肥大症治療剤 | オオウメガサソウエキス、ハコヤナギエキス、セイヨウオキナグサエキス、スギナエキス、小麦胚芽油 | エルサメット配合 | 1回2錠(配合)/1錠(S配合) 1日3回 | 抗炎症作用、前立腺重量増加抑制作用 | |
前立腺疾患治療剤 | セルニチンポーレンエキス | セルニルトン | 1回2錠 1日2-3回 | 抗炎症作用、排尿促進作用、抗前立腺肥大作用を有する | |
尿失禁・尿意切迫感・頻尿治療剤 | オキシブチニン | ネオキシテープ | ポラキス | 1回2-3mg 1日3回(錠)/37.5mgテープ1枚 1日1枚(テープ) | 膀胱平滑筋において、細胞内カルシウムの細胞外への流出促進と細胞外カルシウムの細胞内への流入阻害によりカルシウムイオンに拮抗する。また、骨盤神経より遊離されるアセチルコリンに拮抗する(抗ムスカリン作用)。これらの作用により膀胱の過緊張を抑制することで初発尿意量および最大膀胱容量を増大させる。 |
尿失禁・頻尿・過活動膀胱治療剤 | プロピベリン | バップフォー | 1回20mg 1日1-2回 | ||
頻尿治療剤 | ブラダロン | フラボキサート | 1回200mg 1日3回 | 膀胱充満時の律動収縮を抑制し、膀胱三角部における筋放電作用を減弱する | |
勃起不全治療剤 | タダラフィル | シアリス | 1回5-20mg 1日1回 | 性的刺激により一酸化窒素(NO)の局所的な遊離が生じる際に、タダラフィルは、cGMP分解酵素であるPDE5を阻害することにより海綿体のcGMP濃度を上昇させる。その結果、平滑筋が弛緩し、陰茎組織への血流が増大して勃起が達成される。 | |
勃起不全治療剤 | シルデナフィル | バイアグラ | 1回25-50mg 1日1回 | シルデナフィルは、陰茎海綿体のPDE5を選択的に阻害し、神経及び海綿体内皮細胞由来のNO刺激により産生された陰茎海綿体内のcGMP分解を抑制することにより、陰茎海綿体平滑筋を弛緩させ、血流量が増加し、陰茎を勃起、維持させる。 | |
勃起不全治療剤 | バルデナフィル | レビトラ | 1回5-20mg 1日1回 | 陰茎海綿体平滑筋及び関連小動脈を弛緩させて陰茎を勃起させるcGMPは,グアニル酸シクラーゼによる合成とPDE5による加水分解とのバランスにより調節されている.バルデナフィルはPDE5を阻害することによりcGMP量を増加させ,陰茎を勃起させる | |
切迫早産における子宮収縮抑制剤 | 硫酸マグネシウム | マグセント | |||
切迫流・早産治療剤 | リトドリン | ウテメリン | リトドール | 1回5mg 1日3回 | β-受容体に対する選択的な刺激効果に基づきc-AMP含量を増加させ,Ca++の貯蔵部位への取り込みを促進して子宮運動抑制をきたすと考えられるとともに,膜の過分極,膜抵抗減少及びスパイク電位発生抑制をきたし,子宮収縮抑制作用を発揮する |
尿路結石治療剤 | ウラジロガシエキス | ウロカルン | 1回2錠 1日3回 | 結石発育抑制作用及び溶解作用を有し、抗炎症作用、利尿作用とともに腎結石・尿管結石に対する排出促進効果を示す |
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