- 英
- midodrine
- 化
- 塩酸ミドドリン, midodrine hydrochloride
- 商
- アバルナート、シュプレース、ナチルジン、ミドドリン塩酸塩、メトドリン、メトリジン、メトリジンD
- 関
- アドレナリン受容体。血管収縮剤。
- 選択的α1アゴニスト。起立性低血圧の治療に用いられる。
- ジメトキシフェニルアミノエタノール(DMAE)をグリシンで修飾したプロドラッグ。
- 肝、腎、空腸、血球など種々の臓器で脱グリシン化されて活性本体となり、交感神経α1-受容体を直接刺激し細動脈を収縮して全末梢血管抵抗を増大することにより血圧を上昇させる。
- 心機能にはほとんど影響せず、起立時の血圧低下を抑制する。
- 中枢への影響はなく、また正常血圧に影響を及ぼさない。
- 本態性低血圧症、起立性低血圧症の治療に用いられ、1日量4~8mgである。1回2-4mg 1日2回で用いられる。
- 禁忌:甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 38) 前立腺肥大を伴った難治性神経調節性失神(NMS)に対しピルメノール・ミドドリン併用療法が有効であった一例(第83回日本循環器学会中国・四国合同地方会)
- 水口 幸生,蔭山 徳人,大石 佳史,惠美 滋文,石本 武男,長瀬 教夫,大木 崇
- Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society 68(Supplement_II), 827, 2004-04-20
- NAID 110002690501
- 小児起立直後性低血圧,ならびに体位性頻脈症候群の起立循環反応に与える塩酸ミドドリンの効果
- 田中 英高,松島 礼子,山口 仁,玉井 浩
- 自律神経 = The Autonomic nervous system 38(3), 299-305, 2001-06-15
- NAID 10007846350
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- メトリジンとは?ミドドリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- 低血圧治療薬, 一般名:塩酸ミドドリン. 商品名:, [アバルナート][シュプレース][ ナチルジン][メトドリン][メトリジン]. 作用機序, ◎末梢の血管を収縮させる作用で低すぎる 血圧を上昇させる。血管収縮薬。 ◎選択的α1-受容体を直接刺激する作用により末梢 血管を ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
メトリジンD錠2mg
組成
成分・含量
添加物
- D-マンニトール
クロスポビドン
ステアリン酸カルシウム
香料
禁忌
- 甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者は、ノルエピネフリン等と類似の作用を持つ交感神経刺激薬により過度な反応を起こす可能性が知られている。本剤は、薬理学的にこれらの薬剤と同様な反応を起こすおそれがある。]
- 褐色細胞腫の患者[褐色細胞腫の患者は、カテコールアミンの過剰放出があり、本剤が病態を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
- 本態性低血圧、起立性低血圧
- 成人にはミドドリン塩酸塩として、通常1日4mgを2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。ただし、重症の場合は1日8mgまで増量できる。
小児にはミドドリン塩酸塩として、通常1日4mgを2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高量は6mgとする。
- 本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]
慎重投与
- 重篤な心臓障害のある患者[本剤は静脈還流量増加作用を介した心臓への作用を有しているため、静脈還流を治療上抑制している患者等に投与する場合、病態を悪化させるおそれがある。]
- 重篤な血管障害のある患者[閉塞性動脈硬化症等の重篤な血管狭窄のある患者に投与する場合、病態を悪化させるおそれがある。]
- 重篤な腎障害のある患者[消失半減期の延長により血中濃度が持続するので、投与間隔をあけて使用する。]
- 高血圧の患者[基礎疾患として高血圧がある起立性低血圧患者に使用する場合、過度の血圧上昇が起こるおそれがある。]
- 前立腺肥大に伴う排尿困難のある患者[本剤が膀胱頸部のα受容体に作用するため、排尿困難を悪化させるおそれがある。]
薬効薬理
血圧に対する作用(動物)
血圧上昇作用13)〜17)
- 主として骨格筋、消化管血管床において末梢血管を収縮させることにより総末梢血管抵抗を増大させて血圧を上昇させた(イヌ、サル)。心臓に対する直接作用はなかった(イヌ)。
- 経口投与における血圧上昇作用の発現は緩徐であり、作用時間は長かった(イヌ)。
起立性低血圧モデルに対する作用15),18),19)
- 両側迷走神経、頸動脈洞神経、減圧神経を切断し、さらに30°体軸変換させることにより起こる血圧の低下を抑制した(ウサギ)。
- ヘキサメトニウムを投与し、さらに30°体軸変換させることにより起こる血圧、大脳組織血流量、心拍出量などの低下を抑制した(イヌ)。
- 脱血負荷時の脳血流量の低下を抑制した(サル)。
血圧に対する作用(ヒト)2),20),21)
- 本態性低血圧、起立性低血圧患者において1日4mg(分2)〜6mg(分3)の2〜8週間投与で坐位、臥位、立位の血圧を有意に上昇させた。
- 起立性低血圧患者において1日4mg(分2)の1週間投与で、起立時の血圧低下を有意に抑制した。
- 健常成人男子においては、1日8mg(分2)の1週間投与でも血圧に影響を及ぼさなかった。
作用機序16),17),22)
- 血圧上昇作用(ラット、ネコ)、摘出血管平滑筋収縮作用(ウサギ胸部大動脈、イヌ大腿動静脈、ヒト伏在静脈など)はα1遮断薬で抑制されるが、α2遮断薬ではほとんど抑制されず、またβ受容体刺激作用、β遮断作用はないことから、末梢血管収縮作用は、選択的α1受容体刺激作用に基づくものと考えられた。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ミドドリン塩酸塩(midodrine hydrochloride)(JAN)
midodrine(INN)
化学名
- (±)-2-amino-N-(2,5-dimethoxy-β-hydroxy-phenethyl) acetamide hydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→25)は旋光性を示さない。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- orthostatic dysregulation OD, orthostatic intolerance
- 関
- 起立性低血圧
概念
- 立ちくらみ、めまい、頭痛、朝起きが悪いなどの起立性低血圧症状に、動悸、頭痛、腹痛などを伴った全身性の自律神経反射の不安定な状態。
- 朝起きられず、学校に行きづらいために登校拒否と間違われている例が少なくない(PED.967)
疫学
- 思春期(10歳以降、12-14歳で最多)に多く、性差なし(若干、女児多い) (PED.968)
- 学童の3-10%に認められる (PED.968)
- 4月から7月に症状が悪化。成績が低下しうる。
- 家族、特に母親にも同様の症状をみることが多い。
病因
- 自律神経の失調:起立という動作に対する心臓、血管を主体とする循環器系の反応、調節が十分でないために種々の症状を呈する(PED.967)。
- 心理的ストレスの影響を受ける:小学生では母親からの分離不安や転換性障害。中学生では学業や友人関係のトラブルから生じる適応障害、不安障害、転換性障害など。
病態
- 本来起立時に起こる血管反射の失調 → 下半身への血液の貯留 → 循環血液量減少 → 心拍出量低下 → 脈圧↓(収縮期血圧↓、拡張期血圧↑)、脳血流低下
症状
診断
鑑別診断
診断基準
- PED.967 参考3
- A. 立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい
- B. 立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる
- C. 入浴時あるいは嫌なことが目開すると気持ちが悪くなる
- D. 少しでも動くと動悸あるいは息切れがする
- E. 朝なかなか起きられず、午前中調子が悪い
- 顔色が青白い。
- b. 食欲不振。
- c. 臍仙痛をときどき訴える。
- d. 倦怠あるいは疲れやすい。
- e. 頭痛をしばしば訴える。
- f. 乗り物に酔いやすい。
- g. 起立試験で脈圧狭少16mmHg以上。
- h. 起立試験で収縮期血圧低下21mmHg以上。
- i. 起立試験で脈拍数増加1分間21以上。
- j. 起立試験で立位心電図T1, T2 の0.5 mV以上の減高、その他の、変化。 ← I誘導、II誘導のT波のことらしい
判定
- 以上の症状のうち、次のいずれかに当てはまり、かつ器質性疾患を除外して、起立性調節障害と診断する。
- (1)大症状1と小症状3以上
- (2)大症状2と小症状1以上
- (3)大症状3以上
検査
- 1. 脈圧低下が16mmHg以上
- 2. 収縮期血圧低下が21mmHg以上
- 3. 脈拍数増加が1分間に21以上
- 4. ECG上、I,II誘導においてT波が0.2mV以上減高
治療
- 薬物療法:昇圧薬(アメジウム、ミドドリン、ジヒドロエルゴタミンなど)、末梢血管収縮薬、抗不安薬を選択し
- 生活療法:睡眠リズムを正常に戻す生活指導、運動療法、乾布摩擦などの鍛練療法、 → 血管反射を促す
- 心理療法:自律訓練法など
参考
- 企画・監修:田中 英高 (大阪医科大学小児科准教授) 、企画協力:松島 礼子 (済生会吹田病院小児科)
- http://www.inphs-od.com/
- http://www.jisinsin.jp/detail/01-tanaka.htm
- http://www.uraoka.com/sonota/od.html
[★]
ミドドリン、塩酸ミドドリン
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3