イブリツモマブチウキセタン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 放射性医薬品・放射標識抗CD20モノクローナル抗体
販売名
ゼヴァリン インジウム(111In)静注用セット
組成
名称
容量
1バイアル中の成分含量
- 有効成分:イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え):3.2mg
添加物:塩化ナトリウム:17.6mg
名称
容量
1バイアル中の成分含量
名称
容量
1バイアル中の成分含量
- 添加物:
人血清アルブミン:749.7mg
塩化ナトリウム:75.6mg
リン酸水素ナトリウム水和物:27.5mg
ジエチレントリアミン五酢酸:4.0mg
リン酸二水素カリウム:1.9mg
塩化カリウム:1.9mg
pH調整剤(水酸化ナトリウム,塩酸):適量
名称
容量:1バイアル中の成分含量
名称
容量
1バイアル中の成分含量
- 有効成分:塩化インジウム(111In):185MBq(検定日時)
添加物:pH調整剤(塩酸):適量
- ※本品はチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される.製造工程において,培地成分としてヒトインスリン(遺伝子組換え),精製カラムの充填剤としてプロテインA(遺伝子組換え)を使用している.
禁忌
- 本品の成分,マウスタンパク質由来製品又はリツキシマブ(遺伝子組換え)に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
- イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)の集積部位の確認
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)は,イットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)の集積部位を確認するものであり,腫瘍に対する有効性は得られない.
- 本セットの注射液調製用無菌バイアルに適量の注射液調製用酢酸ナトリウム溶液と塩化インジウム(111In)溶液145MBqを入れ,これにイブリツモマブ チウキセタン溶液1.0mLを加えて混和し,適量の注射液調製用緩衝液を加えてインジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液とする.(「適用上の注意」の項参照)
通常,成人には,リツキシマブ(遺伝子組換え)を点滴静注後,速やかに,インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)として130MBqを,静脈内に10分間かけて投与する.
- ゼヴァリン イットリウム(90Y)静注用セットを用いた治療における本品の使用は,通常,以下のスケジュールで実施する.
1日目
- リツキシマブ(遺伝子組換え)250mg/m2を点滴静注し,点滴終了後4時間以内に,インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液として130MBqを静脈内に10分間かけて1回投与する.
3〜4日目
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の48〜72時間後にガンマカメラによる撮像を行い,イットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の適切性を確認する.適切性の評価が不確定な場合は,1日以上の間隔をあけて追加撮像を実施し,再度適切性の検討を実施する.
7〜9日目
- リツキシマブ(遺伝子組換え)250mg/m2を点滴静注し,点滴終了後4時間以内にイットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液を静脈内に10分間かけて1回投与する.
- 標識率が95%未満のインジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液は使用しないこと.[有効性及び安全性は確立していない.]
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液の投与に際しては,以下の事項に留意すること.
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液の投与量は,適切に校正された放射線測定器にて,投与の直前に確認すること.
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液の投与は0.22ミクロン径の静注フィルター(蛋白低吸着性)を介して10分間かけて静注すること.急速静注はしないこと.その後,10mL以上の生理食塩液を同じ注射筒及び静注ラインを通じて静注すること.
- インジウム(111In)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与48〜72時間後の撮像にて,以下のいずれかの所見が認められた場合は,異常な生体内分布とみなす.異常な生体内分布が明らかになった場合にはイットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)注射液を投与しないこと.
- 顕著な骨髄へのびまん性の取り込みが認められる(長管骨及び肋骨の明瞭な描出を特徴とする骨シンチグラムにおけるスーパースキャンに類似した画像)
- 網内系への取り込みを示す肝臓及び脾臓及び骨髄への強い局在化が認められる.
- 以下のような,腫瘍の浸潤がみられない正常臓器への取り込みの増強が認められる.
- 肝臓よりも強い正常肺へのびまん性の取り込み
- 後面像で,肝臓よりも強い腎臓への取り込み
- 肝臓よりも強い正常腸管への取り込み(経時的変化がみられないもの)
慎重投与
- 骨髄のリンパ腫浸潤率が25%以上の患者[血液毒性が強くあらわれるおそれがある.]
- 骨髄機能低下のある患者[血液毒性が強くあらわれるおそれがある.なお,好中球数1,200/mm3未満又は血小板数100,000/mm3未満の患者における投与経験はない.「臨床成績」の項参照]
- 感染症(敗血症,肺炎,ウイルス感染等)を合併している患者[免疫抑制作用により病態を悪化させるおそれがある.]
- 骨髄移植や末梢血幹細胞移植などの造血幹細胞移植治療を受けた患者,骨髄の25%以上に外部放射線照射を受けた患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある.]
- 抗凝固剤又は抗血栓剤を投与している患者,出血又は出血傾向のある患者[出血又は出血の増悪があらわれるおそれがある.]
- マウスタンパク質由来製品の投与歴のある患者[ヒト抗マウス抗体による過敏反応がおこるおそれがある.]
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- アレルギー素因のある患者
重大な副作用
骨髄抑制
(頻度不明)
- 汎血球減少症,白血球減少症,血小板減少症,好中球減少症(発熱性好中球減少症を含む),リンパ球減少症,赤血球減少症,貧血があらわれる又は増悪することがあるので,治療後は頻回に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること.異常が認められた場合にはG-CSF製剤投与や輸血など適切な処置を行うこと.なお,国内試験結果より,血球減少は遅延性であり,約2ヵ月後に最低値となり,1〜3週間で軽快する.(「臨床成績」の項参照)
重篤な皮膚障害
(頻度不明)
- 紅皮症(はく脱性皮膚炎),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),天疱瘡様症状,中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)などの重篤な皮膚粘膜反応が発現することがあるので,紅斑,水疱,そう痒,粘膜疹などがあらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
感染症
(頻度不明)
- 敗血症,肺炎等の重篤な感染症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.
薬効薬理
CD20抗原
- ヒトCD20抗原は,Pro-B細胞,形質細胞を除くほとんど全ての正常及び腫瘍化したB細胞に発現している分化抗原(リンタンパク質)であり,B細胞以外の細胞には発現していない2,3).
作用機序
- イブリツモマブはB細胞上のCD20抗原に対して強い抗原特異的結合能を示す4).キレート剤であるチウキセタン(111Inと強力に結合)は,露出したリジンアミノ基及び抗体内のアルギニンと共有結合する.ガンマ線放出核種の111Inで抗体を標識することにより,抗体の生体内分布をガンマカメライメージングにより確認できる5).
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)
Ibritumomab Tiuxetan(genetical recombination)〔JAN〕
本質
- マウス抗ヒトCD20モノクローナル抗体であるIgG1の重鎖(γ1鎖)及び軽鎖(κ鎖)をコードするcDNAの発現によりチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される213個のアミノ酸残基(C1018H1564N276O333S7;分子量:23,221.42)からなる軽鎖2分子と445個のアミノ酸残基(C2183H3334N564O671S21;分子量:48,888.57)からなる重鎖2分子からなる糖たん白質をN-{(2S)-2-[ビス(カルボキシメチル)アミノ]-3-(4-イソチオシアナトフェニル)プロピル}-N-{2-[ビス(カルボキシメチル)アミノ]プロピル}グリシン(C23H30N4O10S;分子量:554.57)に結合させた修飾糖タンパク質(遺伝子組換え)である.
分子量
放射性核種の特性
111Inとして
物理化学的半減期
主ガンマ線エネルギー
- 171keV(90.2%),245keV(94.0%)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- radiopharmaceutical
商品
[★]
イブリツモマブチウキセタン
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- indium、In
- 商
- インジウム(111In)オキシン、インジウムDTPA(111In)、ゼヴァリンインジウム(111In)、塩化インジウム(111In)