- 英
- sucrose
- 同
- 蔗糖、ショ糖、スクロース、サッカロース saccharose、白糖
- 関
- 二糖
WordNet
- a complex carbohydrate found in many plants and used as a sweetening agent (同)saccharose
PrepTutorEJDIC
- 蔗糖(しょとう)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/10/02 21:32:52」(JST)
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スクロース |
|
|
|
別称
β-D-フルクトフラノシル=α-D-グルコピラノシド
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
57-50-1 |
RTECS番号 |
WN6500000 |
- OC1C(OC(CO)C(O)C1O)
OC2(CO)OC(CO)C(O)C2O
|
特性 |
化学式 |
C12H22O11 |
モル質量 |
342.29648 g/mol |
外観 |
white solid |
密度 |
1.587 g/cm3, 固体 |
融点 |
186 °C
|
水への溶解度 |
211.5 g/100 ml (20 °C) |
危険性 |
主な危険性 |
可燃性 |
NFPA 704 |
|
引火点 |
N/A |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
スクロース (sucrose)、またはショ糖(蔗糖、しょとう)は、糖の一種であり、砂糖の主成分である。
目次
- 1 性質
- 2 人体における消化
- 3 健康への影響
- 4 化学的性質
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
性質
スクロースは、グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)が結合した糖であり、二糖類の一種である。無色結晶、甘味を有する、水に溶けるという二糖類共通の性質を持つ。加水分解するとグルコースとフルクトースを生ずる。
水溶性が高く、25°Cにおいて、1gの水に2.1g溶ける[1]。
先進国における主要な甘味料であり、砂糖の主成分である。一般にはサトウキビや、サトウダイコン(テンサイ)から抽出し、純度を高め結晶化したものである。原料としては他にソルガム(モロコシ)とサトウカエデがある。ちなみにショ糖の結晶を大きく成長させると氷砂糖になる。
約170°Cに加熱すると、カラメル(キャラメル)と呼ばれる褐色の物質に変化する。カラメルは食用となり、独特の香りを持つ。カラメルはカスタードプディングなどに使用される。
人体における消化
スクロースは、小腸壁に存在する消化酵素「サッカラーゼ(インベルターゼ)」によりグルコースとフルクトースに加水分解され(「転化糖」参照)、小腸で吸収されて血流に入る。 この反応は短時間で起こるため、血糖値を急激に上昇させる。
健康への影響
スクロースは、健康に悪影響を及ぼすことがある。その代表的なものはう蝕(むし歯)である。口腔内の細菌がスクロースを材料としてエナメル質や象牙質といった歯質を破壊する酸を産生するためである。特に甘味を求め、スクロースの摂取量が増加し、なおかつ口腔内の清掃が比較的行き届いていない子供において問題となる。
また、一般にスクロースはカロリーが高く、肥満の原因になり、糖尿病患者はスクロースの摂取を制限しなければならないという説があるが、食物中の炭水化物の総量のうちスクロースの占める割合はごく一部に過ぎないのでスクロースのみを制限しても意味は無い[要出典]。スクロースで180g程度以上を一度に摂取すると健常人であっても一過性の糖尿を生ずる[要出典]。この量は、食品成分表のコーラ・缶コーヒー等に示される量を基にすると2.5リットル前後の量(約1100kcal)に相当する。
代用甘味料
上記のような健康への影響からスクロースを避けたいというニーズに応えるため、代用甘味料がいくつも開発されてきた。しかし、例えばアスパルテームは加熱することで甘みが低下するなど、調理用に砂糖の代替として利用するのが難しいものがある。また、他の健康上の問題をも引き起こすものもあり、その安全性が疑問視されている。
スクロースを塩素化した甘味料にスクラロースがある。これは有機塩素化合物であり、スクロースの約600倍の甘さがある食品添加物である。
化学的性質
化学式はC12H22O11であり、グルコースとフルクトースがグリコシド結合した二糖類である。組織名はβ-D-フルクトフラノシル-(2↔1)-α-D-グルコピラノシド (β-D-fructofuranosyl-(2↔1)-α-D-glucopyranoside) である。語尾が「- オシド ( -oside)」になっているのは還元糖ではないためである。グルコースのアルデヒド基とフルクトースのケトン基が共にグリコシド結合のため酸化されず、二糖類としては例外的に還元性を持たない。なお多糖類には共通の性質として還元性がない。
濃硫酸によって脱水反応が触媒され、単体の炭素が得られる。
また、角砂糖に火を近づけても溶けたり焦げたりするだけで燃焼は起きないが、灰をかけて火を近づけると触媒反応によって燃焼が起こる。
脚注
- ^ Question No. 1835 Singapore Science Centre: ScienceNet|Physical Sciences|General Chemistry (ウェブアーカイブ)
参考文献
- 伊藤汎 監修 『砂糖の文化誌 ―日本人と砂糖』 八坂書房、2008年。ISBN 4896949226
関連項目
外部リンク
- ALIC-農畜産業振興機構|砂糖類情報
- 国際化学物質安全性カード スクロース - 国立医薬品食品衛生研究所
炭水化物 |
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一般構造 |
アルドース · ケトース · ピラノース · フラノース
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立体構造 |
エピマー · アノマー · 変旋光
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単糖類 |
トリオース
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ケトトリオース(ジヒドロキシアセトン) · アルドトリオース(グリセルアルデヒド)
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テトロース
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ケトテトロース(エリトルロース) · アルドテトロース(エリトロース、トレオース)
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ペントース
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ケトペントース(リブロース、キシルロース)
アルドペントース(リボース、アラビノース、キシロース、リキソース)
デオキシ糖(デオキシリボース)
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ヘキソース
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ケトヘキソース(プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース)
アルドヘキソース(アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース)
デオキシ糖(フコース、フクロース、ラムノース)
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マルチプル |
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Japanese Journal
- 加熱調理におけるスクロースのラジカル捕捉活性減少抑制効果
- 乳酸菌由来糖質加水分解酵素ファミリー32タンパク質の基質認識機構の解明
Related Links
- ショ糖は、ブドウ糖+果糖から成る二糖類 上白糖など私たちが普段料理に使っている砂糖の主成分がショ糖であり、化学的な呼び方をスクロースという。ショ糖は単糖と単糖とが2つ結合して形成されている二糖類で、加水分解すると
- ここでは、散乱強度が弱いため、40%という高濃度で測定しましたが、凝集体などの混在にも注意が必要です。また、粘度もやや高く、実測で3.5 mPa・s* 8 でした。ここでスクロース40%水溶液の測定結果を示します(Figure 9)。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- fructose, Fru
- 同
- 果糖, fruit sugar、レブロース levulose
- 商
- 果糖注、フルクトン。(果糖、グリセリン)グリセレブ、グリセオール、グリセノン、グリセリンF、ヒシセオール、グリポーゼ、グリマッケン。(アミノ酸輸液製剤)アミノトリパ1号輸液、トリパレン1号、トリフリード輸液、フルクトラクト
- 関
- 単糖、糖
薬効
5%, 20%フルクトースとして
- 20%フルクトン注
- 1. エネルギー補給:果糖はブドウ糖に比べてグリコーゲン生成能が大で、容易に乳酸に分解されるため、速やかにエネルギー源となり、糖尿病状態時や肝障害時でも利用される。
- 2. インスリン非依存性:果糖は主として肝に存在するfructokinase(ketohexokinase)により代謝され、インスリンの影響を受けず、糖尿病状態時にも使用できる。
- 3. 蛋白節約作用:果糖は体内窒素平衡に関与し、ブドウ糖に比べて強い蛋白節約作用があり、糖尿病状態時でもその作用を示す。
- 4. 解毒作用:果糖はアルコール及び種々有毒物質の解毒を促進する
グリセリン、フルクトースの混合輸液として
- グリポーゼ
- 脳圧降下作用のあるグリセリン(グリセロール)に,溶血防止作用のある果糖(フルクトース)が配合されており、脳圧降下作用及び眼圧降下作用がある。
アミノ酸輸液との配合輸液として
- アミノトリパ
- 1. 糖質とアミノ酸の配合比率:本剤を構成する糖質・電解質液とアミノ酸液との配合比率を検討するため、一定の非蛋白熱量下にアミノ酸配合量を変えた液を用いて、絶食ラットに7日間の高カロリー輸液を施行した。その結果、蛋白栄養指標(窒素出納や血漿アルブミン濃度等)を良好に維持するための非蛋白熱量/窒素(NPC/N)は約150前後であることが確認された。
- 2. 栄養学的効果:本剤の栄養学的効果を市販製剤の混合液と比較するため、開腹術施行ラットに7日間の高カロリー輸液を施行した。その結果、本剤は窒素出納や肝グリコーゲン量等において、良好な栄養効果が認められた。
[★]
- 英
- galactose、Gal
- 同
- セレブロース cerebrose
- 関
- マルトース、ラクトース、スクロース、グルコース、ガラクトース、フルクトース
ガラクトースの代謝
臨床関連
[★]
- 英
- disaccharide
- 関
- 単糖、オリゴ糖
[★]
ショ糖、スクロース、シュクロース、(製剤)精製白糖
- 関
- cane sugar、purified sucrose、saccharose
[★]
- 英
- purified sucrose、sucrose
- 関
- ショ糖、スクロース、シュクロース
[★]
- 英
- sucrose synthase
- 関
- ショ糖合成酵素、スクロースシンターゼ
[★]
- 英
- sucrose synthase
- 関
- ショ糖合成酵素、スクロース合成酵素