フルクトース
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Japanese Journal
- Alcohol中毒動物の糖代謝に関する実験的研究 : 第2編 Alcohol習慣動物の糖代謝に及ぼす果糖注射の影響
- 尿中枸櫞酸及びカルシウム排泄量に対する葡萄糖並に果糖注射の影響
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- 果糖注20%「フソー」,果糖注射液. ... 薬効, 3232 果糖製剤. 一般名, 果糖注射液, 英名, Fructose. 剤形, 注射液, 薬価, 92.00. 規格, 20%20mL1管, メーカー, 扶桑薬品. 毒劇 区分. 効能・効果, (糖尿病、糖尿病状態時)のエネルギー補給、(アルコール中毒、薬物 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
果糖注20%「フソー」
組成
- 果糖注20%「フソー」は1ポリアル(プラスチックアンプル)20mL中果糖4gを含む無色〜微黄色澄明の水性注射液である。
添加物としてpH調節剤を含有する。
禁忌
- 遺伝性果糖不耐症の患者[果糖が正常に代謝されず,低血糖症等が発現し,さらに肝不全や腎不全が起こるおそれがある。]
- 低張性脱水症の患者[本症はナトリウムの欠乏により血清の浸透圧が低張になることによって起こる。このような患者に本剤を投与すると,水分量を増加させることになり,症状が悪化するおそれがある。]
効能または効果
- ◇糖尿病及び糖尿病状態時のエネルギー補給
- ◇薬物中毒,アルコール中毒
- ◇その他非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合
- ◇注射剤の溶解希釈剤
- 通常成人1回20〜500mLを静脈内注射する。
注射剤の溶解希釈には適量を用いる。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
慎重投与
- 尿崩症の患者[本症には適切な水分,電解質管理が必要であり,本剤の投与により電解質等に影響を与え,症状が悪化するおそれがある。]
薬効薬理
◇代謝経路1)
- 果糖は主として,肝に存在するfructokinaseによりfructose−1−phosphateとなって代謝される。この酵素の活性は飢餓又はインスリンに影響されないため,果糖は糖尿病状態においても正常の速度で血中から消失する。
fructose−1−phosphateはさらにaldolase Bによりdihydroxy−acetone phosphateとD-glyceraldehydeにわかれ,pyruvateを経てTCA回路に導入される。遺伝性果糖不耐症はこの酵素の欠損によるものと考えられる。
◇生体における利用(インスリン非依存性)
- 点滴静注後の果糖のヒト血中からの消失は速やかで,血糖値もほとんど上昇せず,尿中への排泄もブドウ糖の場合より少なく,生体で良好に利用されることが示されている2)。
また果糖は糖尿病のヒトでも正常例と同様に代謝されることが報告されている3)。
すなわち,正常ヒトに果糖を静注した場合の血中濃度の増大はブドウ糖の場合の半分以下で,血中pyruvate値の増加はブドウ糖のおよそ3倍に達している。糖尿病のヒトにおいても,ブドウ糖と異なりインスリンなしでも正常例と同様の血中pyruvate値の増加,血中消失曲線が認められている。
◇蛋白節約作用4)
- ヒトにアミノ酸と糖類を同時静注し,窒素出納を観察したところ,果糖はアミノ酸と同様に速やかに血中より消失し,ブドウ糖や転化糖より良好な窒素節約作用を示すことが報告されている。
◇解毒作用
- 生理食塩液を対照に果糖の血中アルコール濃度低下作用が検討されている5)。アルコール摂取と同時に果糖を静注したところ,血中アルコール濃度の上昇は対照より緩徐で,著しい高値を示さない。しかし,ブドウ糖の場合はこのような作用は認められていない。
またクロロホルム障害ウサギ摘出肝において,果糖ではブドウ糖より著明なロダン生成量増加を認め,すぐれた肝解毒能を有することが示唆されている6)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 無色〜白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはなく,味は甘い。水に極めて溶けやすく,エタノール(95)にやや溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- fructose, Fru
- 同
- 果糖, fruit sugar、レブロース levulose
- 商
- 果糖注、フルクトン。(果糖、グリセリン)グリセレブ、グリセオール、グリセノン、グリセリンF、ヒシセオール、グリポーゼ、グリマッケン。(アミノ酸輸液製剤)アミノトリパ1号輸液、トリパレン1号、トリフリード輸液、フルクトラクト
- 関
- 単糖、糖
薬効
5%, 20%フルクトースとして
- 20%フルクトン注
- 1. エネルギー補給:果糖はブドウ糖に比べてグリコーゲン生成能が大で、容易に乳酸に分解されるため、速やかにエネルギー源となり、糖尿病状態時や肝障害時でも利用される。
- 2. インスリン非依存性:果糖は主として肝に存在するfructokinase(ketohexokinase)により代謝され、インスリンの影響を受けず、糖尿病状態時にも使用できる。
- 3. 蛋白節約作用:果糖は体内窒素平衡に関与し、ブドウ糖に比べて強い蛋白節約作用があり、糖尿病状態時でもその作用を示す。
- 4. 解毒作用:果糖はアルコール及び種々有毒物質の解毒を促進する
グリセリン、フルクトースの混合輸液として
- グリポーゼ
- 脳圧降下作用のあるグリセリン(グリセロール)に,溶血防止作用のある果糖(フルクトース)が配合されており、脳圧降下作用及び眼圧降下作用がある。
アミノ酸輸液との配合輸液として
- アミノトリパ
- 1. 糖質とアミノ酸の配合比率:本剤を構成する糖質・電解質液とアミノ酸液との配合比率を検討するため、一定の非蛋白熱量下にアミノ酸配合量を変えた液を用いて、絶食ラットに7日間の高カロリー輸液を施行した。その結果、蛋白栄養指標(窒素出納や血漿アルブミン濃度等)を良好に維持するための非蛋白熱量/窒素(NPC/N)は約150前後であることが確認された。
- 2. 栄養学的効果:本剤の栄養学的効果を市販製剤の混合液と比較するため、開腹術施行ラットに7日間の高カロリー輸液を施行した。その結果、本剤は窒素出納や肝グリコーゲン量等において、良好な栄養効果が認められた。
[★]
フルクトース
- 商
- フルクトン、アミノトリパ1号、グリセオール、グリセノン、グリセリンF、グリセレブ、グリポーゼ、グリマッケン、テルモ果糖、トリパレン、トリフリード、ヒシセオール、フルクトラクト、果糖