ノルフロキサシン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
キサフロール錠100
組成
- キサフロール錠100:1錠中に日局ノルフロキサシン100mgを含有する。
添加物として、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、カルナウバロウ、クロスカルメロースNa、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール6000を含有する。
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 次の薬剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
フェンブフェン、フルルビプロフェンアキセチル、フルルビプロフェン
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては、炭疽及び野兎病に限り、治療上の有益性を考慮して投与すること。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- <適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、コレラ菌、腸炎ビブリオ、インフルエンザ菌、緑膿菌、野兎病菌、カンピロバクター属
- <適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、中耳炎、副鼻腔炎、炭疽、野兎病
- ノルフロキサシンとして、通常成人1回100〜200mgを1日3〜4回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
ただし、腸チフス、パラチフスの場合は、ノルフロキサシンとして1回400mgを1日3回、14日間経口投与する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
なお、長期投与が必要となる場合には、経過観察を十分行うこと。
- 腸チフス、パラチフスにおける用量では、他の感染症に対する用量と比較して国内投与経験が少ないため、頻回に臨床検査を行う等患者の状態を十分に観察すること。
- 炭疽の発症及び進展抑制には、類薬であるシプロフロキサシンについて米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。
慎重投与
- 高度の腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて投与すること。〕
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を起こすことがある。〕
- 重症筋無力症の患者〔症状を悪化させることがある。〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、胸内苦悶等) (注を参照)
- 中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎 (注を参照)
- 急性腎不全 (注を参照)
- 痙攣、錯乱、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症の増悪 (注を参照)
- アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害 (注を参照)
- 血管炎、溶血性貧血 (注を参照)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような副作用があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ナリジクス酸が無効であったブドウ球菌や緑膿菌にも強い抗菌力を示し、更にナリジクス酸耐性グラム陰性桿菌にも優れた抗菌力を示す。
- 細菌の細胞質内に存在し、核酸合成に関与する多機能酵素(DNAジャイレース)の作用を阻害することによってDNA合成や増殖を阻害して抗菌活性を発揮すると考えられている。その作用は殺菌的である。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
略号
化学名
- 1‐Ethyl‐6‐fluoro‐4‐oxo‐7‐(piperazin‐1‐yl)‐1,4‐dihydroquinoline‐3‐carboxylic acid
分子式
分子量
性状
- ノルフロキサシンは白色〜微黄色の結晶性の粉末であり、においはなく、味は苦い。酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンに溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。吸湿性である。光によって徐々に着色する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- synthetic antibacterial drug, synthetic antimicrobial, synthetic antibacterial medicine, synthetic antimicrobials
商品
[★]
- 英
- norfloxacin, NFLX
- 商
- キサフロール、シーヌン、ノキサシン、ノフロ、ノフロキサン、バクシダール、バクファミル、バスティーン、バフロキサール、ビスコレット、フロバール、マリオットン、ミタトニン
- 関
- 抗菌薬