シプロフロキサシン
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- 薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
シプキサノン錠100mg
組成
1錠中の有効成分:
- 塩酸シプロフロキサシン・・・・・116.4mg
(シプロフロキサシンとして100mg)
添加物:
- セルロース、トウモロコシデンプン、クロスポビドン、無水ケイ酸、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ケトプロフェンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
チザニジン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
小児等(「小児等への投与」の項参照)
ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び小児等に対しては、炭疽に限り、治療上の有益性を考慮して投与すること。
効能または効果
適応菌種
- シプロフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、ペプトストレプトコッカス属
適応症
- 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎、炭疽
シプロフロキサシンとして、通常成人1回100〜200mgを1日2〜3回経口投与する。
なお、感染症の種類及び症状に応じ適宜増減する。
炭疽に対しては、シプロフロキサシンとして、成人1回400mgを1日2回経口投与する。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
小児の炭疽に対しては、米国疾病管理センター(CDC)が、シプロフロキサシンとして、1回15mg/kg体重(ただし、成人用量を超えないこと)を1日2回経口投与することを推奨している。
炭疽の発症及び進展抑制には、米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。
慎重投与
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者
- [高い血中濃度が持続するので、投与量を減量するか、あるいは投与間隔をあけて使用すること。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
重症筋無力症患者
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
QT延長を起こすおそれのある患者
- [QT延長を起こすことがある。](「重大な副作用」の項参照)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状:
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
大腸炎:
(頻度不明)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症:
(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので注意すること。
間質性肺炎:
(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
※※低血糖:
(頻度不明)
- 重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者、特にスルホニル尿素系血糖降下剤併用患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
骨髄抑制、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少:
(頻度不明)
- 骨髄抑制、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸:
(頻度不明)
- 劇症肝炎、著しいAST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症:
(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※急性腎不全、間質性腎炎:
(頻度不明)
- 急性腎不全、間質性腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※痙攣:
(頻度不明)
- 痙攣があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害:
(頻度不明)
- アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害があらわれることがあるので、腱の疼痛や炎症がみられた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、外国において、投与終了数ヵ月後にこれらの症状を発現した症例も報告されている。
※※錯乱、抑うつ等の精神症状:
(頻度不明)
- 錯乱、抑うつ等の精神症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※重症筋無力症の悪化:
(頻度不明)
- 重症筋無力症の患者で症状の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※血管炎:
(頻度不明)
- 血管炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む):
(頻度不明)
- QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- DNAジャイレースに作用し、DNA複製を阻害する。抗菌作用は殺菌的である。
有効成分に関する理化学的知見
- 白色〜微黄色の結晶性の粉末で、においはない。水にやや溶けにくく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテル又はへキサンにほとんど溶けない。光により徐々に着色する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- synthetic antibacterial drug, synthetic antimicrobial, synthetic antibacterial medicine, synthetic antimicrobials
商品
[★]
- 英
- ciprofloxacin, CIP, CPFX
- 化
- 塩酸シプロフロキサシン ciprofloxacin hydrochloride
- 商
- Cipro、シバスタン、シフロキノン、シプキサノン、シプロキサン、フロキシール、プリモール、ペイトン
- 関
- 抗菌薬
- GPC(肺炎球菌以外)、GNR(緑膿菌含む)、細胞内寄生菌(サルモネラなど)、レジオネラ、マイコプラズマ、クラミジア、抗酸菌