- 英
- patient compliance instruction, medication teaching
- 関
- ファーマシューティカル・ケア
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/04 02:14:45」(JST)
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服薬指導(ふくやくしどう、英:Patient Compliance Instruction)は、薬剤師が患者に対して処方薬の情報提供を行うことである。
目次
- 1 概要
- 2 薬剤師法第25条の2
- 3 よく言われている服薬指導のポイント
- 4 問題指向型システム
概要
薬剤師法第25条の2に義務として定められている。薬物の使用に当たってはその適切な使用が重要であり、医師の意図と異なる服用方法を行った場合には薬効が過剰あるいは不十分となり、病態を悪化させる可能性がある。薬剤師はこのようなケースを前もって防ぐために患者に処方薬の薬効と服薬方法、服薬の意義について分かりやすい言葉で説明し、薬物療法に対する理解を得る必要があり、この患者に対する説明を服薬指導と呼ぶ。
薬剤師法第25条の2
薬剤師法には服薬指導に関して以下の通り条文として明記されている。
第25条の2
「薬剤師は、販売又は授与の目的で調剤した時は、患者又は現にその看護にあたっている者に対し、調剤した薬剤の適正な使用のために、必要な情報を提供しなければならない。」
つまり、服薬指導は薬剤師や患者の意思により自由に行われるものではなく、販売・授与の目的で調剤を行った際には必ず行われなければならないものであり、もし服薬指導が行われなかった際には薬剤師に対して責任が付きまとうこととなる。
よく言われている服薬指導のポイント
上記に述べた通り、服薬指導とは患者に納得して処方薬を服薬してもらうための説明を行うことであるが、ただ一方的に説明すればよいというものではない。服薬指導では患者の訴えを聞くことも大切であり、薬剤師にはコミュニケーション能力が問われる。患者の中には「医者には本音を話しにくい」と考えていたり、「医者と話したときにはいい忘れたけれども、そういえば…」というような具合で言いたい事を思い出したりして、薬剤師から薬を受け取り、服薬指導を受ける際になって本音を話してくれる例も多い。患者からこのような本音の声を聞きだすには信頼関係の構築が必須であり、服薬指導はこのような声を情報として医師にフィードバックする働きも有している。服薬指導の記録は薬歴として保存し、今後より良い薬物治療を行うために活用する。
また、一部の疾患(特に癌)では患者への告知が問題となり、薬剤師が抗癌剤を見て機械的に「これは癌を治す薬です」などと患者に説明することは厳禁である。主治医の方針によっては癌であることをまだ告知していない場合も考えられ、スタッフとの密な連携が必要である。小児や妊婦、高齢者などの患者でも服薬指導には注意を要し、相手に応じた指導を行う必要がある。
問題指向型システム
問題指向型システム(POS)とは「患者の持っている医療上の問題に焦点を合わせ、その問題を持つ患者の最高の扱い方を目指して努力する一定の作業システムである」とされている。薬剤師がPOSに基づいて服薬指導を行うには、患者が持つ問題を一つずつ解決法を考え、それを実践・評価し、記録するというのが1クールとなる。この記録形式としてSOAP形式が知られている。
SOAP形式とは薬歴の作成を主観的事項(S:Subjective)、客観的事項(O:Objective)、評価(A:Assessment)および計画(P:Plan)の各項目に分けて記述する方法である。
- S:患者の訴えを記述。(例:「咳が出るようになったんだ」)
- O:薬剤師から見た患者の状態について記載する。現在服用している薬、スタッフの話などの情報もここに記載。(例:痰は出ていない様子、現在xxxを服用中)
- A:SとOから考えられることを記述。(例:副作用の空咳の可能性も有り)
- P:Aを受けて、計画を立てる。(例:経過観察し、続くようであれば降圧薬の変更を主治医に持ちかける。)
UpToDate Contents
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- 1. 退院 hospital discharge
- 2. 周術期の投薬マネージメント perioperative medication management
- 3. 薬剤誘導性食道炎 medication induced esophagitis
- 4. 小児および思春期における注意欠陥多動性障害 :薬物治療 attention deficit hyperactivity disorder in children and adolescents treatment with medications
- 5. 痔核の外来手術 outpatient and surgical procedures for hemorrhoids
Japanese Journal
- 患者のQOL向上と薬剤師の関わり PART Ⅱ.服薬指導と病棟活動(95)薬剤師の回診業務介入への必要性
- 薬剤師からみた新規抗凝固薬の登場 (特集 抗凝固療法ブラッシュアップ)
- 古根 慶子
- 月刊薬事 = The pharmaceuticals monthly 57(7), 1069-1073, 2015-07
- NAID 40020528279
- 外来でよく使用される子どもの薬 : 看護師に必要な知識と服薬指導の実際
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- 調剤薬局、薬剤師の皆様向けに、患者さんにわかりやすく服薬指導するためのポイント を、「シミュレーションクイズ」や「ケーススタディ」等でわかりやすくご紹介しています。
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★リンクテーブル★
[★]
- a 薬剤師は訪問服薬指導を行うことができる。
- b 家族は酸素吸入量を調整することができない。
- c 介護者への精神的支援は在宅医療の対象でない。
- d プライバシー保護のため患者の生活には立ち入らない。
- e 医師は訪問診療を行うことを都道府県へ届け出る必要がある。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B006]←[国試_106]→[106B008]
[★]
- 45歳の男性。25歳のときに精神分裂病を発症し入院した。その後、入退院を繰り返し現在4回目の入院中である。最近は症状が安定しており、身体的疾患もない。独身で親族もいない。社会復帰に有用でないのはどれか。
- a. 服薬指導
- b. 住居の保障
- c. 仕事の保障
- d. 人的サポート
- e. 物的サポート(福祉機器)
[正答]
※国試ナビ4※ [095F026]←[国試_095]→[095F028]
[★]
- 52歳の女性。1年前に糖尿病と診断され通院中である。糖尿病の改善に必要なことを指導されたが、日々の業務に追われ、日常の生活習慣は変わらない。空腹時血糖は徐々に上昇傾向を示している。
- この患者で最も必要なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097F029]←[国試_097]→[097F031]
[★]
- 58歳の男性。25歳の時に統合失調症を発症し入院した。その後、入退院を繰り返し現在7回目の入院中である。最近2年間は症状が安定しており、身体的疾患もない。独身で親族もいない。
- 社会復帰を促進するのはどれか
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [112C007]←[国試_112]→[112C009]
[★]
- 英
- guidance、direction、instruction、guide、conduct、instruct、direct、coach、tutorial
- 関
- 案内、インストラクション、行う、ガイダンス、ガイド、コーチ、行為、指揮、指示、指令、先導、直接、直接型、直接的、伝導、配向、方向、導く、向ける、誘導、方向づける、説明書、ダイレクト、向き