- 英
- leiomyosarcoma
- 関
- 平滑筋腫
-leiomyosarcoma
WordNet
- sarcoma of smooth muscle; occurs most often digestive tract or uterus or bladder or prostate
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/01/30 03:03:15」(JST)
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平滑筋肉腫 |
副腎静脈の平滑筋肉腫。腹腔MRIの縦断面を見たもの。腫瘍(>>を記した部分)は右の腎臓にある上極から右の心房へと伸びている。
|
分類および外部参照情報 |
診療科・
学術分野 |
腫瘍学 |
ICD-10 |
C49.M48 |
ICD-O |
M8890/3 |
DiseasesDB |
34362 |
eMedicine |
med/1180 |
MeSH |
D007890 |
平滑筋肉腫(へいかつきんにくしゅ Leiomyosarcoma(ギリシャ語で「平滑筋結合組織腫瘍」を表す)、aka LMS)は平滑筋の悪性新生物(肉腫)である珍しい型のがんである(新生物が良性であった場合は平滑筋腫(leiomyoma)と呼ばれる)。
症状
平滑筋細胞は不随意筋でできており、子宮、胃、腸、全ての血管の壁、皮膚を含む身体のほとんどの部分で見られる。 そのため、平滑筋肉腫は乳房を含む身体のあらゆる場所に発生する可能性があるが、最もよく見られるのは胃、小腸、後腹膜(retroperitoneum)である[1]
平滑筋肉腫は比較的まれながんの形状で、軟組織肉腫(これ自体が比較的まれ)の5〜10%がこれに当たる[2] 平滑筋肉腫は非常に予測しづらく、長期に渡って休眠状態を維持し、何年も経ってから再発することがある。
このがんは抵抗性のあるがんである、つまり化学療法や放射線療法にはそれほど感受性は高くない。他のがんと同様に、広く周辺部分も含め早期に外科的に切除でき、腫瘍が小さくて転移していない場合、最も良い結果となる[3]。
子宮の平滑筋肉腫は子宮の筋層にある平滑筋から、皮膚の平滑筋肉腫は皮膚中にある立毛筋から、胃腸の平滑筋肉腫は消化管または血管にある平滑筋から生じる。その他で最も発生が多い部位は、後腹部末端(腹部内、腸の背後)、体幹や腹腔の器官などで、これらは平滑筋肉腫は血管の筋層から発生しているようである[要出典]。そのため平滑筋肉腫は血管のある部位なら身体中どこでも発生場所となりうる[4]。
治療
一般的に、腫瘍およびその周囲を可能な限り広く切除する外科的手術が治療方法として最も効果的で好ましいとされる。 但し、手術で切除した周辺部が狭い、腫瘍であるかどうかはっきりしないといった場合、また腫瘍細胞が残っているという状況においては、化学療法や放射線療法が明らかに生存において有利となることが示されている[5]。
平滑筋肉腫は放射線治療や化学療法に対して抵抗性を持つ傾向がある。その程度は場合によって異なり、結果のばらつきは非常に大きいが、状況の如何に関わらず平滑筋肉腫であると診断された患者はできるだけ早く肉腫の専門医(一般的ながん専門医ではなく)の診察を受けるべきである。
補完的な方法(店頭で販売されているサプリメントのようなもの)については常に医師と相談すべきである。なぜなら、これらは治療の助けにはなるが、ものによっては化学療法のような治療の効果を妨げることがあるためである。
関連項目
参考文献
- ^ Piovanello P, Viola V, Costa G, et al. (2007). “Locally advanced leiomyosarcoma of the spleen. A case report and review of the literature(脾臓で局所的に進行した平滑筋肉腫〜ある報告と文献の概説)”. World J Surg Oncol 5 (1): 135. doi:10.1186/1477-7819-5-135. PMID 18045454. http://www.wjso.com/content/5/1/135.
- ^ Weaver MJ & Abraham JA (2007). “Leiomyosarcoma of the Bone and Soft Tissue: A Review(骨と軟組織の平滑筋肉腫に関する総説)”. ESUN 4 (2). http://sarcomahelp.org/learning_center/leiomyosarcoma.html.
- ^ Basic info
- ^ Basic info., ibid.
- ^ [1]
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Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- small intestinal tumor、small intestine tumor, tumor of small intestine, tumor of the small intestine
- 関
- 小腸癌
疫学
- 小腸腫瘍:全消化管腫瘍の3-6%
- 小腸の悪性腫瘍:全消化管悪性腫瘍の1-2%
組織別頻度
- YN.A-75
発生部位
- 上部空腸(Treitz靭帯に近い) (SSUR.543)
- 下部回腸(Bauhin弁に近い) (SSUR.543)
- 平滑筋肉腫は空腸・回腸。カルチノイドは回腸。悪性リンパ腫は回腸。癌ではファーター乳頭部 (YN.A-75)
- T細胞性リンパ腫は空腸に多い。B細胞性リンパ腫は空腸・回腸に多い。B細胞性リンパ腫の方がT細胞性リンパ腫より多い。
- 癌、平滑筋腫、平滑筋肉腫は空腸に好発
- 脂肪腫、カルチノイドは回腸に多い
参考
- 1. [charged] Epidemiology, clinical features, and types of small bowel neoplasms - uptodate [1]
- 2. wiki ja
[★]
- 英
- submucosal tumor
- 関
- 消化管粘膜下腫瘍、胃粘膜下腫瘍
概念
分類
胃
-
形態的特徴
- Delle デレ
- なだらかな陰影の移行(造影、X線透視)、なだらかな隆起の移行(内視鏡)
- bridging fold(ヒダが腫瘤をよけない)
- 粘膜表面に異常は認められない(圧排が強くなれば何らかの影響はある、と思う)
参考
- http://www.cancernetwork.com/gastrointestinal-stromal-tumor/content/article/10162/35555
[★]
- 英
- gastric submucosal tumor, submucosal tumor of the stomach
- 関
- 粘膜下腫瘍
分類
組織型による分類
- SSUR.504
[★]
- leio
- 英
- leiomyoma
- 同
- 筋腫 myoma
- 関
- 平滑筋肉腫 leiomyosarcoma
概念
病因
疫学
遺伝形式
病変形成&病理
症状
診断
検査
治療
予後
予防
-leiomyoma
[★]
- 英
- uterine leiomyosarcoma
[★]
- 英
- smooth muscle (K)
- 関
- 横紋筋(骨格筋、心筋)
概念
平滑筋の構造 SP.125
- 紡錘型
- 直径:数μm, 長さ:数百μm
- 単一の核が中央部に存在
- Ca2+を貯蔵する筋小胞体を有する
- ギャップ結合を有する
- アクチンが束を造り細胞膜に付着
- 活動電位を発生する興奮性の平滑筋細胞 :消化管、門脈、膀胱、尿管、輸精管、子宮など
- 活動電位を発生しない興奮性の平滑筋細胞:大動脈、気管
- チャネル
- 膜電位依存性:Ca2+チャネル、Na+チャネル、K+チャネル
- Ca2+依存性:K+チャネル
- 細胞に対する直接の機械刺激、とりわけ伸展刺激によっても脱分極する。
平滑筋の筋収縮
- 収縮のモード:膜電位依存性、膜電位非依存性
- A. 膜電位依存性
- 1) 機械受容チャネル or 受容体共役型チャネルを介して脱分極
- 2) L型膜電位依存性Ca2+チャネルによりCa2+流入
- 3) Ca2+流入がリアノジン受容体を活性化して筋小胞体からCa2+放出
- 4) 筋収縮
- 1) 7回膜貫通型受容体(Gq)を介してホスホリパーゼCβ(PLCβ)が活性化
- 2) ホスホリパーゼCβによりIP3が産生される
- 3) 筋小胞体上のIP3受容体に結合して、細胞内にCa2+が放出される
平滑筋の収縮制御
- 平滑筋ミオシンのリン酸化によりミオシンとアクチンが結合 (⇔横紋筋ではアクチンフィラメント上にトロポニン(Ca2+依存的にミオシンの結合を許容するように制御)とトロポミオシン(ミオシンの結合を阻害)
- 平滑筋ミオシン(重鎖(229kDa)x2 + 20kDa軽鎖(リン酸化の制御を受ける) x2+ 17kDa軽鎖 x2)はミオシン軽鎖キナーゼによってリン酸化を受ける。ミオシン軽鎖キナーゼはCa2++カルモジュリン依存的にリン酸化を行う。
軽鎖ミオシンとカルモジュリン
cAMP
- 平滑筋のミオシンはミオシン軽鎖キナーゼによりリン酸化を受け、アクチンと相互作用できるようになり筋収縮が起こる。ミオシン軽鎖キナーゼは単独では不活性であり、Ca2+・カルモジュリン複合体の存在下で活性型となる。ミオシン軽鎖キナーゼはcAMP依存性キナーゼによりリン酸化を受けるとCa2+・カルモジュリン複合体との親和性が低下する。すなわち、細胞内cAMP濃度が上昇すると細胞内Ca2+が上昇しても筋収縮せずに弛緩したままとなる。これがβ2受容体作動薬→Gsα↑→[cAMP]i↑により平滑筋弛緩をもたらすメカニズムである。(HBC)
アセチルコリンによる血管平滑筋の弛緩
- アセチルコリン→血管内皮細胞の受容体に作用→phosphoinositide cycleの作動→inositol triphosphate↑→細胞内Ca2+↑→endothelium-derived relaxing factor(EDRF)の放出-(diffuse into the adjacent smooth muscle)→EDRFが可溶性のguanylyl cyclaseを活性化→細胞内cGMP↑→cGMP依存性蛋白キナーゼ→muscle proteinをリン酸化→筋弛緩
[★]
- 英
- sarcoma
- 関
- 癌腫 carcinoma、悪性非上皮性腫瘍
[★]
- 英
- muscle
- ラ
- musculus
- 同
- 筋
- 関
- 解剖学
起始 origin
- 筋の近位端(M.18)
- 収縮の際に固定される(M.18)
停止 insertion
- 筋の遠位端(M.18)
- 収縮の際に動く(M.18)
生化学
- グルコース + 2ADP + 2Pi → 2乳酸 + 2ATP + 2H2O + 2H+
分類
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物