- 英
- epiglottitis
- 関
- 喉頭蓋
WordNet
- inflammation of the epiglottis; characterized by fever and a severe sore throat and difficulty in swallowing
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/10/16 13:21:00」(JST)
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Epiglottitis |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
J05.1 |
ICD-9 |
464.3, 476.1 |
DiseasesDB |
4360 |
MedlinePlus |
000605 |
eMedicine |
emerg/169 emerg/375 ped/700 |
MeSH |
D004826 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
急性喉頭蓋炎(きゅうせい・こうとうがいえん、英: acute epiglottitis)は、喉頭蓋の細菌感染による上気道疾患である。重症例では急速に進行し、予期せぬ窒息を来たすことがある。[1]なお、単に喉頭蓋炎と言った場合もほとんどはこの急性喉頭蓋炎を指す。感冒との鑑別が困難なことが多い。
目次
- 1 疫学
- 2 症状[4]
- 3 検査
- 4 治療
- 5 外部リンク
- 6 関連事項
- 7 引用・文献
疫学
小児(2〜5歳程度)に多いが成人例も散見される。細菌感染が主である。インフルエンザ菌b(Hib)による症例が多く[2]、次いで肺炎球菌、溶連菌がみられる。 欧米諸国ではHibワクチンのため、小児のインフルエンザ菌による髄膜炎・喉頭蓋炎は減少している。ワクチンの効果を失った成人患者の割合が増加している。[3]
症状[4]
- 咽頭痛(sore throat)
- 嚥下痛(odynophagia, swallowing pain)
- 嚥下困難
- 流涎(りゅうぜん・涎を垂れ流すこと)
- 発熱(fever)
- 構語障害 (dysphonia)
- 吸気性喘鳴 (stridor)
- 呼吸困難(dyspnea): 窒息にいたることもある[5]
- 嗄声(hoarse): いわゆる「しゃがれ声」「ハスキーボイス」
- 含み声: muffled voice,hot potato voiceとも呼ばれる、マフラーを巻いたような声。
検査
- 喉頭鏡: 直接腫脹した喉頭蓋を確認できる。
- 頸部側面X線写真: 気道と喉頭蓋、頸部軟部組織の形態を評価する。X線写真上で肥大した喉頭蓋は「thumb sign」と呼ばれる。
- クループとの鑑別のため頸部正面X線写真も参考となる。
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左列は上:正常喉頭蓋と下:シェーマ。右列は上:喉頭蓋炎症例、右下は同シェーマ。青点線で喉頭蓋を示す。
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治療
- 抗生物質の投与。嚥下困難があるため、経静脈投与が主体となる。
- インフルエンザ菌bは、現在BLNARなどの耐性菌が増えている。生命にかかわる事態では、抗生物質が効かないことは許されないため、当初より第三世代セフェム系(ロセフィンなど)やニューキノロン系抗菌剤(クラビット注など)が投与される。
- 喉頭蓋の腫脹がひどい時には、経静脈的にステロイドを投与し、浮腫を軽快させ気道を広げる治療も行われる。
- 病勢によっては気管内挿管や緊急気管切開が行われることもある。着手が遅れると、死亡したり[6]、後遺症が残ることがある。[7]
外部リンク
- http://ww3.tiki.ne.jp/~ogarin/page035.html
- http://hs.nakamoto-plan.co.jp/groups/naika/items/literature/epiglotittis.html
- http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1009990 New England Journal of Medicine
関連事項
- レミエール症候群
- 亜急性甲状腺炎
- 咽頭後壁膿瘍
- クループ
- ジョージ・ワシントン...急性喉頭蓋炎で亡くなったとの説がある。
引用・文献
- ^ INFECTION FRONT, 22: 33-35, 2011.
- ^ Khilanani U, et al: Am J Med Sci 287:65, 1984
- ^ http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1009990
- ^ 医療係争事例から学ぶ 54; 日医雑誌 138;9:1798-9.
- ^ http://ops.umin.ac.jp/ops/paper/051215aeml_data/pre98_11_3.html
- ^ 急性喉頭蓋炎を風邪と診断して死亡に至った例. 判例時報 1224号96-104.
- ^ 「急性喉頭蓋炎の患者が低酸素脳症から重度後遺症。最初に診療した個人経営の病院及び転送先の県立病院に対して、定期金賠償を含む損害賠償の支払いを命じた判決」平成16年1月21日大阪地裁判決(判例時報1907号85頁)
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グラム陰性
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機序
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市中肺炎 - 院内肺炎 - 誤嚥性肺炎
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病態
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大葉性肺炎 - 気管支肺炎
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化膿性肺炎
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膿胸
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 異なる臨床経過を示した急性喉頭蓋炎の3症例 (第112回成医会第三支部例会)
- 清水 雄太,黒田 和宏,澤井 理華,若山 仁久,力武 正浩,重田 泰史,波多野 篤
- 東京慈恵会医科大学雑誌 128(4), 151-152, 2013-07-15
- NAID 120005323336
- 黒澤 照喜,柳原 知子,榊原 裕史 [他],寺川 敏郎
- 日本小児科学会雑誌 116(10), 1533-1538, 2012-10-01
- NAID 10031121915
Related Links
- 感染を除去するために抗生物質を投与し、腫れのために気道がふさがらないように呼吸用のチューブを気道に挿入 ... 喉頭蓋は硬い組織でできた弁の働きをする小さな器官で、ものを飲みこむときに喉頭と気管の入り口をふさいでいます。
- 急性喉頭蓋炎。急性喉頭蓋炎とはどんな病気か 気道の一部である声門(声帯のあるところ)のすぐ上に喉頭蓋という部分があります。急性喉頭蓋炎では、喉頭蓋が急激にはれるため、気道をふさぎ、はれがひどい場合には窒息 ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- acute epiglottitis
- 関
- 喉頭炎
- 発熱、嚥下痛/咽頭痛、流涎、stridor、嗄声
- 病原体:インフルエンザ菌b型が多い。その他、化膿性連鎖球菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌でも起こりうる。
- 検査:これはあまりやらない → 頚部側面単純X線写真:thumb sign
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/w/w421.htm
[★]
- 英
- larynx (KL,K)
- 関
- 咽頭
解剖
- 第4~6頚椎の高さにある。約5cm (KL.612) <→ C3-C6椎体の高さにある(M.571)
組織
- 呼吸器の上皮の移行
- 呼吸上皮
- 重層扁平上皮:喉頭蓋、声帯遊離縁
- 声帯以外の粘膜下組織中には喉頭腺が存在。喉頭室部に多い。
リンパ
- 上喉頭動静脈に沿って舌骨甲状膜を貫通 → 上内頚静脈リンパ節、中内頚静脈リンパ節
- 喉頭粘膜のリンパ網は、仮声帯、喉頭入口部でよく発達。喉頭蓋基部の小孔を通じて喉頭蓋前間隙のリンパ組織に連絡し、さらに内深頚リンパ節につらなっている。このため声帯上部癌のリンパ節転移率は喉頭癌のうち最も高率(SOTO. 560)
- 下喉頭動静脈に沿って喉頭前リンパ節・気管リンパ節 → 下内頚静脈リンパ節
- 喉頭前リンパ節、気管周囲リンパ節につながっている(SOTO. 560)
機能
喉頭の固有筋→喉頭筋
臨床関連
- 喉頭先天性疾患
- 喉頭外傷
- 喉頭異物
- 喉頭炎症
- 喉頭非腫瘍性病変
- 喉頭ポリープ(声帯ポリープ):声帯縁にに好発する広基性、有茎性の浮腫性腫瘤。声帯前1/3に好発。一側性が多い。表面平滑、色調は声帯と異なる。種々の嗄声を示す。保存療法(沈黙療法)で軽快しなければ手術的に切除。
- 声帯結節:声帯の前1/3に好発。両側性が多い。女性に多く、声を酷使する職業に多い。幼児・学童では男性に多い。表面の色調は声帯と変わらない。嗄声をしめし、気息性嗄声が主。保存療法(沈黙療法)で軽快しなければ手術的に切除。
- ポリープ様声帯
- 喉頭肉芽腫
- 喉頭嚢胞
- 喉頭角化症/喉頭白色病変/喉頭白色病変/喉頭白板症
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- cranium
- 関
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