- 英
- phosphoenolpyruvate phosphoenlpyruvic acid PEP
構造
CH2-C(OH2PO3)-COOH
反応
CH2-C(OPO32-)-COOH + ADP + H+ -(ピルビン酸キナーゼ)→ CH3-CO-COO- + ATP
HOOC-CH2-CO-COOH + GTP -(PEPカルボキシキナーゼ)→CH2-C(OPO32-)-COOH + GDP + CO2
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/08/24 13:47:58」(JST)
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ホスホエノールピルビン酸 |
|
IUPAC名 |
2-ホスホノキシ-2-プロペノン酸 |
分子式 |
C3H5O6P |
分子量 |
168.042 |
CAS登録番号 |
[138-08-9] |
SMILES |
C=C(C(=O)O)OP(=O)(O)O |
ホスホエノールピルビン酸(ホスホエノールピルビンさん、phosphoenolpyruvic acid, PEP)は、生化学的に重要な有機化合物の一つである。-62KJ/molと生体中で最もエネルギーの高いリン酸結合を持ち、解糖系や糖新生の経路にも登場する。また植物では、様々な芳香族化合物の生合成や炭素固定にも関わっている。
解糖系
PEPは、2-ホスホグリセリン酸にエノラーゼが作用することにより生成する。ピルビン酸キナーゼによるPEPからピルビン酸への代謝では、基質レベルのリン酸化により1モルのATPを生成する。ATPは細胞中での主要なエネルギー通貨となる。ホスホエノールピルビン酸からピルビン酸に変化する反応は不可逆反応である。このため、ピルビン酸から解糖系の逆反応で直接糖新生を行うことはできない[1]。
- 2-ホスホグリセリン酸 ホスホエノールピルビン酸 → ピルビン酸
糖新生
PEPは、オキサロ酢酸の脱炭酸によって生じ、1分子のGTPを加水分解する。この反応はホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼによって触媒され、糖新生の律速段階となる[2]。
- GTP + オキサロ酢酸 → GDP + ホスホエノールピルビン酸 + CO2
植物
植物中では、PEPはシキミ酸経路でコリスミ酸を作る原料となる[3]。コリスミ酸は、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンなどの芳香族アミノ酸やその他の芳香族化合物を合成する材料となる。
さらに、C4型光合成植物では、PEPは炭素固定の際の重要な基質である。この反応はホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼによって触媒される。
- ホスホエノールピルビン酸 + CO2 → オキサロ酢酸
出典
- ^ http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/glyclysis.htm
- ^ “InterPro: IPR008209 Phosphoenolpyruvate carboxykinase, GTP-utilising”. 2007年8月17日閲覧。
- ^ “BioCarta - Charting Pathways of Life”. 2007年8月17日閲覧。
解糖系 |
|
グルコース - グルコース-6-リン酸 - フルクトース-6-リン酸 - フルクトース-1,6-ビスリン酸 - ジヒドロキシアセトンリン酸 - グリセルアルデヒド-3-リン酸 - 1,3-ビスホスホグリセリン酸 - 3-ホスホグリセリン酸 - 2-ホスホグリセリン酸 - ホスホエノールピルビン酸 - ピルビン酸 - アセチルCoA
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クエン酸回路→
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- スキムミルクなどを助剤とする植物体からの酵素タンパク質の抽出法の研究 - Eleocharis vivipara のPEPCの抽出を例として -
- 永松 裕章,阪上 綾,山崎 恭央,吉村 一恵,関井 愛,秋田 求,泉井 桂
- Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (25), 7-16, 2010-3
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- Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University 19, 37-50, 2007-03-31
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- pyruvate, pyruvic acid, 2-oxopropanic acid, α-ketopropionic acid
- 同
- 焦性ブドウ酸 pyroracemic acid
- 関
- 解糖系
CH3-CO-COOH
ピルビン酸の生合成反応
CH2-C(OPO32-)-COOH + ADP + H+ -(ピルビン酸キナーゼ)→ CH3-CO-COO- + ATP
反応
- CH3-CO-COO- + ATP + CO2 -→ HOOC-CO-CH2-COOH + Pi
[★]
- 英
- pyruvate kinase, PK
- 同
- ホスホエノールピルビン酸キナーゼ phosphoenolpyruvate kinase、ホスホエノールトランスホスホリラーゼ phosphoenol transphosphorylase
- 関
- 解糖系
- first aid step1 2006 p.87,89
ピルビン酸の生合成反応
CH2-C(OPO32-)-COOH + ADP + H+ -(ピルビン酸キナーゼ)→ CH3-CO-COO- + ATP
臨床関連
[★]
?子宮外妊娠存続症
[★]
- 英
- triosephosphate
運命
[★]
ホスホエノールピルビン酸
[★]
- 英
- phosphoenolpyruvate carboxykinase PEPCK
- 同
- ホスホピルビン酸カルボキシラーゼ phosphopyruvate carboxylase
[★]
- 英
- GTP-dependent phosphoenolpyruvate carboxykinase
- 関
- ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ
[★]
- 英
- ATP-dependent phosphoenolpyruvate carboxykinase
[★]
- 英
- phosphoenolpyruvate carboxylase
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- enol
- R1R2C=C(OH)R3
[★]
- 英
- phospho
- 関
- フォスフォ、ホスフォ、リン酸
[★]
- 英
- pill
- 関
- 丸剤、経口避妊薬、丸薬
[★]
- 英
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- ビンづめ