- 英
- dacarbazine
- 同
- DTIC、DTIC-Dome
- 商
- ダカルバジン、
- 関
- 悪性黒色腫、DAV・フェロン療法
参考
http://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB7710656.htm
http://www.cancerit.jp/xoops/modules/words_nci/entry.php?entryID=294
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ダカルバジン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
5-(3,3-Dimethyl-1-triazenyl)imidazole-4-carboxamide
|
臨床データ |
販売名 |
Dtic-dome |
Drugs.com |
monograph |
MedlinePlus |
a682750 |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
IV |
薬物動態データ |
生物学的利用能 |
? |
代謝 |
? |
半減期 |
5 hours |
排泄 |
40% renal (unchanged) |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
4342-03-4 |
ATCコード |
L01AX04 |
PubChem |
CID: 2942 |
DrugBank |
DB00851 |
ChemSpider |
10481959 |
UNII |
7GR28W0FJI |
KEGG |
C06936 |
ChEBI |
CHEBI:4305 |
ChEMBL |
CHEMBL476 |
化学的データ |
化学式 |
C6H10N6O |
分子量 |
182.18 |
|
InChI
-
InChI=1S/C6H10N6O/c1-12(2)11-10-6-4(5(7)13)8-3-9-6/h3H,1-2H3,(H2,7,13)(H,8,9)/b11-10+
-
Key:FDKXTQMXEQVLRF-ZHACJKMWSA-N
|
ダカルバジン(Dacarbazine、略称:DTIC又はDIC)は、悪性黒色腫、ホジキンリンパ腫、肉腫、膵ランゲルハンス島腫瘍等の様々な悪性腫瘍に対して用いられる、アルキル化剤系の抗癌剤である。
目次
- 1 作用機序
- 2 承認
- 3 効能・効果
- 4 副作用
- 5 関連項目
- 6 参考資料
- 7 外部リンク
作用機序
ダカルバジンはDNAにアルキル基(CnH2n+1)を付加する事で、殺細胞効果を発揮する。肝臓で脱メチル化され“MTIC”になった後、ジアゾメタンを放出し、DNAをアルキル化する。
承認
ダカルバジンは1975年にFDAに承認された。日本で輸入承認されたのは1985年11月であった[1]。2013年3月、日本で褐色細胞腫に対する適応追加承認を取得した[2]。
効能・効果
日本での適応は、悪性黒色腫、ホジキン病、褐色細胞腫である。
ダカルバジンは、単剤で転移の有る悪性黒色腫の治療に用いられる他、ホジキン病に対するABVD療法(Adriamycin、Bleomycin、Vinblastine、Dacarbazine)、肉腫に対するMAID療法(Mesna、Doxorubicin、Ifosfamide、Dacarbazine)、褐色細胞腫に対するCVD療法(Cyclophosphamide、Vincristine、Dacarbazine)の一部として用いられている。
副作用
重大な副作用は、アナフィラキシーショック、骨髄抑制(汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少等)、肝静脈血栓症及び肝細胞壊死を伴う重篤な肝障害 である。
他の(分子標的薬を除く)抗癌剤同様、ダカルバジンは正常細胞の増殖にもダメージを与える。恐らく最も深刻な副作用は不妊化(一過性又は永続性)及び免疫抑制である。ダカルバジンは催吐性が強いので、通常、パロニセトロン(英語版)やアプレピタント(英語版)等の制吐剤が併用される。その他の重要な副作用は、頭痛、倦怠感、下痢である。
スウェーデンの保健福祉庁は、肝障害発現の問題に関して黒枠警告を設置し、ダカルバジンの使用を避けるよう勧告した[3]。
関連項目
- メラノーマ
- ホジキン病
- ABVD療法
- アルキル化剤
参考資料
- ^ “ダカルバジン注用100 インタビューフォーム” (2013年3月). 2014年12月1日閲覧。
- ^ “ダカルバジン注用100の「褐色細胞腫」の適応追加承認取得について” (2013年3月25日). 2014年12月1日閲覧。
- ^ http://www.fass.se/LIF/produktfakta/audit_page.jsp?_sourcePage=%2Fproduktfakta%2Fartikel_produkt.jsp&docType=7&nplId=19971212000080
外部リンク
- MedLine, U.S. National Institutes of Health, National Library of Medicine,[1]
- Cancerweb,[2]
- OncoLink,[3]
- Swedish National Board of Health and Welfare,[4]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 川田 暁
- 日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology 34(1), 8-12, 2011-02-28
- … つの疾患の概念・原因薬剤・臨床症状・治療と予防について理解しておく必要がある.薬剤性光線過敏症の原因薬剤としては,ニューキノロン系抗菌剤,ピロキシカムとそのプロドラッグであるアンピロキシカムが圧倒的に多い.最近塩酸チリソロール,シンバスタチン,ダカルバジンなどが増加傾向にある.光接触皮膚炎の原因薬剤としては,ケトプロフェン(ゲル剤,テープ剤,貼付剤)の頻度が増加傾向にある. …
- NAID 10029431543
- ダカルバジン単剤投与が奏効した進行期悪性黒色腫の1例
- 内山 龍平,井出 葉子,皆川 茜,古賀 弘志,木庭 幸子,宇原 久,高田 実,斎田 俊明,蔵井 誠
- Skin Cancer 26(2), 139-142, 2011
- … 脳転移巣にガンマナイフを施行後,ダカルバジン250mg/m2/day×5日間を開始した。 …
- NAID 130001480073
- CVD(シクロフォスファミド・ビンクリスチン・ダカルバジン)療法にαメチルチロシンを併用した悪性褐色細胞腫の1例
- 永田 仁夫,高山 達也,西島 誠聡,麦谷 荘一,牛山 知己,大園 誠一郎
- 日本泌尿器科學會雜誌 101(4), 615-618, 2010-05-20
- 症例は31歳女性.尿中カテコラミンの上昇と^<131>I-MIBGシンチグラフィーでの副腎,全身骨への集積を認め,悪性褐色細胞腫と診断された.CVD療法を開始したが,9コース施行後に悪化したため,カテコラミン産生抑制と抗腫瘍効果を期待してα-methyl-p-tyrosine(以下,αMT)を追加した.CVD25コース後に再度悪化したため^<131>I-MIBG療法予定した …
- NAID 110007619531
Related Links
- ダカルバジンはがん細胞の遺伝子DNAの複製を阻害するアルキル化剤で、細胞の分裂周期には無関係に作用します。メラノーマ(悪性黒色腫)に最も有効であり、ほかにはホジキン病、軟部肉腫などにも効果があるとされています。
- 一般名 ダカルバジン注射用 規格 100mg1瓶 薬効 4219 組織細胞機能用医薬品 腫瘍用薬 アルキル化剤 その他のアルキル化剤 薬価 4017.00 区分 劇 製造メーカー 協和発酵キリン 販売メーカー 協和発酵キリン
- 通常成人・小児ともに、他の抗悪性腫瘍剤との併用において、ダカルバジンとして1日1回375mg/m2(体表面積)を静脈内投与し、13日間休薬する。これを2回繰り返すことを1コースとし、繰り返し投与する。なお、年齢・症状により適宜 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ダカルバジン注用100
組成
- ダカルバジン注用100は、1瓶中に次の成分を含有する、用時溶解して用いる注射製剤である。
有効成分
添加物
- 日局D-マンニトール 50mg、日局クエン酸水和物
効能または効果
- 悪性黒色腫
- 通常成人では、ダカルバジンとして1日量100?200mgを5日間連日静脈内投与し、以後約4週間休薬する。
これを1コースとし繰り返し投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
- ホジキン病(ホジキンリンパ腫)
- 通常成人・小児ともに、他の抗悪性腫瘍剤との併用において、ダカルバジンとして1日1回375mg/m2を静脈内投与し、13日間休薬する。
これを2回繰り返すことを1コースとし、繰り返し投与する。
なお、年齢・症状により適宜減量する。
- 注射液の調製法:ダカルバジン100mgに、日局注射用水10mLを加えて溶解する。溶解後は遮光することが望ましい。
- 点滴静注する場合は遮光すること。[「適用上の注意」の項 2.の(3)、3.の(4)参照]
- 副作用がみられた場合は、その副作用が消失するまで休薬すること。
慎重投与
- 肝障害又は腎障害のある患者[障害が悪化するおそれがある。また、副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。]
- 水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]
重大な副作用
- アナフィラキシーショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、頻回に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
- 肝静脈血栓症及び肝細胞壊死を伴う重篤な肝障害が報告されているので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗腫瘍性14)?16)
- マウスによる実験で、B16メラノーマに対し延命効果を示し、またヌードマウス移植ヒトメラノーマSK-MEL-26、MeLa
3に対して腫瘍増殖抑制効果を示した。マウス白血病L1210、P815、L5178、L4946に対しても延命効果を示し、固型腫瘍ではSarcoma180、Adenocarcinoma755、Lymphosarcoma
P1798に対しても腫瘍縮小効果を認めた。L1210のMTX、6-MP、6-TG耐性株、P815の5-FU耐性株に対しても有効であった。
作用機序17)
- 生体内代謝で生じるジアゾメタンを介して、アルキル化作用により抗腫瘍効果を発現すると考えられている。
- 細胞周期に対する影響では低濃度の場合はG1期細胞、高濃度の場合はG2期細胞にも作用する。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性
- 氷酢酸に溶けやすく、水に極めて溶けにくく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。
融点
分配係数
- logP′OCT=-0.20(測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Hodgkin's lymphoma Hodgkin lymphoma HL
- 同
- Hodgkinリンパ腫、ホジキン病 (国試)Hodgkin病 Hodgkin disease Hodgkin's disease HD
- 関
- 悪性リンパ腫
[show details]
ja
ホジキンリンパ腫 : 約 140,000 件
ホジキン病 : 約 77,800 件
Hodgkin's lymphoma : 約 14,000 件
Hodgkin lymphoma : 約 9,420 件
Hodgkin's disease : 約 7,570 件
Hodgkin disease : 約 2,760 件
en
Hodgkin's lymphoma : 約 1,210,000 件
Hodgkin lymphoma : 約 1,520,000 件
Hodgkin's disease : 約 737,000 件
Hodgkin disease : 約 794,000 件
概念
疫学
- 日本では悪性リンパ腫の約10%を占める ⇔ 欧米では30%程度。
- 好発年齢:若年者、中・高年者
病因
病型
- A. 結節性リンパ球優勢型
- B. 古典型:ホジキン細胞の表面抗原(CD15+, CD20-, CD30+, CD45-)
- 1) 結節硬化型:高頻度
- 2) 混合細胞型:1)に次ぐが少ない。
- 3) リンパ球豊富型
- 4) リンパ球減少型
- リンパ球減少型と混合細胞型はHIV感染患者によくみられる(HIM.699)
病期分類
- 参考2 YN.G-59
- Ann Arbor 分類(Cotswolds 改訂)
I期
|
一リンパ節領域、またはリンパ組織(扁桃腺、脾臓、胸腺など)に病変が限局している場合。リンパ節以外の臓器の限局的なリンパ腫の病変がある場合。
|
II期
|
横隔膜を境界として、その上・下いずれか一方に限局した、二つ以上のリンパ節領域・リンパ組織の病変、もしくは一つのリンパ節領域・リンパ組織の病変と一つの非リンパ性臓器の浸潤
|
III期
|
横隔膜の両側に及ぶ、リンパ節領域・リンパ組織の病変
|
IV期
|
広汎な、リンパ節以外の臓器への浸潤
|
- 継続または繰り返す38度以上の原因不明の発熱、盗汗、6ヶ月以内での10%以上の体重減少、などのどれかの症状があるときB。無い場合はA。
病理
病態
- 炎症症状+免疫不全症状
- リンパ節に原発、とりわけ頚部のリンパ節に原発して、リンパ節に沿って連続的に進展する。
- ホジキン細胞が各種のサイトカインを放出する結果、炎症に伴う症状・検査値の異常を呈する。(WCH.2527)
- 免疫不全はリンパ球の減少に伴うものと考えられる。 → ツベルクリン反応陰性 ← 細胞性免疫能の低下
症状
- 発熱、リンパ節腫脹
- 皮膚症状、遠隔部の症状(中枢神経、ネフローゼ症候群、免疫性溶血性貧血、血小板減少症、高カリウム血症、アルコール摂取時のリンパ節の疼痛)
HIM.699
- (ほとんどの患者)圧痛を伴わないリンパ節の腫脹:頚部、鎖骨上部、腋窩
- (半数以上の患者)(診断時に)縦隔リンパ節腫脹
- (1/3の患者)発熱、寝汗(night sweat)、and/or 体重減少 → B症状(予後の悪さと関連)
発熱
- 不明熱の原因としてホジキンリンパ腫が存在することがある。このような症状は腹部に混合細胞型のホジキンリンパ腫が存在するときによく見られる。(HIM.699)
- Pel-Ebstein fever:まれ(HIM.699)。発熱は2-3週間ごとに3-7日の高熱をくり返す。
リンパ節腫脹
- 無痛性。頚部リンパ節・鎖骨上窩リンパ節が多く、次いで鼡径部リンパ節、腋窩リンパ節が多い。
- 半分の患者では診断時に縦隔リンパ節腫脹が認められる(HIM.699)。縦隔原発もありうる。
皮膚症状
全身症状
検査
血液検査
- 血算、赤沈、生化学、CRP、銅、鉄、可溶性IL-2レセプター
- 赤血球:正球性正色素性貧血 (診断時40%で程度は軽い。Hb10-12(WCH.2530))。自己免疫性溶血性貧血もみられるが診断時にはまれ。
- 白血球:中等度増加
- 単球増多、リンパ球減少(WCH.2530)。好酸球増加(YN.G-60)
- 血沈:亢進 → 病勢を良く反映する。
- LDH:↑
- CRP:陽性
- 銅:↑
- 鉄:↓ ← 慢性疾患に伴う貧血ではないとすれば・・・何?
- 可溶性IL-2レセプター:↑
診断
- リンパ節生検、CTスキャン、ガリウムシンチ、PETより。
鑑別診断
- 炎症性、単核球症、非ホジキンリンパ腫、phenytoin-induced adenopathy、非リンパ腫性の悪性腫瘍
病期分類
治療
- 治療方法の選択肢:化学療法、化学療法+放射線療法、放射線療法
- I~IIA期:化学療法+放射線療法の併用療法。
- IIB期以降:進行期の治療をおこなう。すなわち化学療法の適応となる。 → IIB期の治療は化学療法+放射線療法の併用療法とかもありうる??(要調査)
- 放射線療法単独は、予後不良因子がない臨床病期I期に対して選択されることがある
予後
- 良好。
- 白血病化の頻度は少ない(YN.G-60)
- 5年生存率:I/II期=90%以上、III/IV期=50-80% (YN.G-60)
- 病型(次の順で良好):リンパ球豊富型>結節硬化型>混合細胞型>リンパ球減少型 (YN.G-60)
予後因子
(参考2)
国試
参考
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/Hodgkin_lymphoma.html
- 2. ホジキンリンパ腫 Ann Arbor分類 - 癌情報サービス
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/Hodgkin_lymphoma_a.html
- http://lymphoma.kmpm1b.com/L-basis/L-aboutlymphoma/stage.htm
[★]
- 同
- DAV-feron治療
- 関
- DAV治療、悪性黒色腫
- 悪性黒色腫に対する化学療法のregimen
- DAV療法単独で行う場合もある。
DAV・フェロン療法
[★]
- 英
- alkylating agent, alkylating agents
商品
[★]
- 英
- [[]]
- 関
- [[]]
[★]
- 関
- DAV療法、インターフェロンβ、悪性黒色腫