- 英
- semicircular canal (N) , semicircular canals, semicircular duct (KL), semicircular ducts
- ラ
- ductus semicirculares
- 同
- 三半規管 three semicircular ducts、骨半規管
- 関
- 蝸牛、内耳
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/31 14:32:02」(JST)
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三半規管 |
図中の9番が前半規管
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ヒトの内耳(左半分が三半規管)
|
英語 |
Semicircular canal |
器官 |
感覚器 |
動脈
|
茎乳突孔動脈
|
三半規管(さんはんきかん)は平衡感覚(回転加速度)を司る器官であり、内耳の前庭につながっている、半円形をしたチューブ状の3つの半規管の総称である。名前はその形状と数に由来する。
ヒトを含む脊索動物のほとんどが半規管を3つ持っているため三半規管と呼ばれるが、無顎類においては半規管が2つ(ヤツメウナギ類)ないし1つ(ヌタウナギ類)であるため、「三半規管」という呼称は器官の代表的な名称としては正確ではない。以下はヒトの三半規管についての解説であるが、基本的にほぼ全ての(無顎類以外の)脊索動物に共通である。
目次
- 1 構造と機能
- 2 機能強化
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
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構造と機能
3つの半規管、すなわち「前半規管」「後半規管」「外半規管(外側半規管、水平半規管とも)」は、それぞれがおよそ90度の角度で傾いており、X軸・Y軸・Z軸のように三次元的なあらゆる回転運動を感知することができる。なお、前半規管と後半規管は、膨大部でない方の片脚側が接合した総脚となっている。
半規管の外側は骨でできており(骨半規管)、そのすぐ内側に膜がある(膜半規管)。それぞれ内耳の骨迷路・膜迷路の一部を構成している。膜半規管の内部はリンパ液で満たされており、片方の付け根は膨大部となり内部に有毛細胞(感覚細胞)がある。その感覚毛はクプラ(膨大部頂)で結束されている。頭部が回転すると、体内にある三半規管も回転するが、内部の液体であるリンパ液は慣性によって取り残されるため、相対的には「三半規管の内部をリンパ液が流れる」ことになる。そのようにリンパ液が流れるとクプラも動き、それに付随した有毛細胞が刺激されることで、前庭神経から脳に刺激が送られ、体(頭部)の回転が感知できるしくみである。
回転が続くとリンパ液も一緒に回転してしまうので、体の回転が止まっても今度はリンパ液の回転がすぐには止まらず、誤った信号を脳へ送ることになる。また、水中では、耳孔内に冷たい水分が流れ込んでくるため、リンパ液の粘性が高まり、回転覚などが掴みにくくなる。その結果、場合によってはパニックに陥って上下の判断がつかなくなり、水面に出るのが困難になる。
機能強化
三半規管の機能は鍛錬によって強化が可能であり、これを鍛えることは内耳性の病変であるメニエール病の回転性めまいなどの症状緩和にも役立つ。機能強化の具体的な方法としては、後ろ向きに歩く、ブランコで揺られる、回転した後に片足で立つ、首を上下前後左右斜めなどへ傾けたまま体を起動させる、マット運動での前転・後転、行く先に対して正面向き・横向き・斜めなど方向を変えて横たわった体勢から起き上がってのダッシュ、などがある。他にも多くの具体策があるが、症状改善が目的であれば病状に応じて無理のない方法で行い、スポーツ選手などにおいては可能であれば回転や各方向からの刺激に対して目を閉じるなど視覚補正が働かない条件の下で行うと、いっそう効果的である。
関連項目
外部リンク
Japanese Journal
- 臨床 CTで上半規管裂隙が疑われた鼻によるめまい例
- B-58 ヒト成人・胎児およびサル側頭骨における形態学的検討と上半規管裂隙症候群の病因に関する仮説の検証
- 可動耳石・半規管モデル内蔵頭部実態模型による頭位治療時の浮遊耳石の検討
- 將積 日出夫,藤坂 実千郎,石田 正幸 [他],渡辺 行雄,杉山 久幸,大野 秀則,坪田 雅仁,赤荻 勝一,高倉 大匡,伊東 宗治
- 耳鼻咽喉科臨床. 補冊 = Practica otologica. Suppl. (134), 28-33, 2012-07-01
- NAID 10030773803
Related Links
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- 2012年9月4日 ... 半規管と耳石は平衡覚に関与する末梢器官である。それらは、聴覚の受容器である 蝸牛とともに内耳(迷路とも呼ばれる)を形成する。半規管は頭部を回転した場合に 生じる回転加速度(角加速度)を受容し、耳石器は、頭部の傾きや乗り物や ...
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★リンクテーブル★
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- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 60歳の女性。めまいを主訴に来院した。
- 現病歴:娘の結婚式の準備で過労が続いていた。昨日、朝起きようとしたら天井がぐるぐる回るため、寝床でじっとしていた。めまいは約30秒で軽快した。昨日は一日、部屋を暗くして寝ていた。本日、めまいの回数が減ったので、起きて洗濯物を干そうとしたところ周囲がぐるぐると回るめまいが出現したため心配になり受診した。頭痛はない。
- 既往歴:虫垂切除術
- 家族歴:父親が脳梗塞、母親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長155cm、体重50kg。体温36.8℃。脈拍80/分、整。血圧112/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。運動麻痺、感覚異常および運動失調を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [102C026]←[国試_102]→[102C028]
[★]
- 62歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、起床時に突然ぐるぐる回るめまいを自覚した。しばらく横になっていると約2分でめまいは落ち着いた。難聴や耳鳴の自覚はなかった。午後、洗濯物を干そうとして上を向いたところ、再び同様のめまいが出現した。軽度の悪心を伴ったが、安静により約1分で症状は消失した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。来院時、意識は清明。バイタルサインに異常を認めない。神経診察に異常を認めない。血液所見に異常を認めない。
- 病変部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E034]←[国試_113]→[113E036]
[★]
- 両側高度難聴に対して人工内耳埋込術を受けた患者の側頭骨の病理写真(別冊No.1)を別に示す。人工内耳の電極先端部(矢印)が挿入されている部位はどこか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A002]←[国試_113]→[113A004]
[★]
- 英
- osseous semicircular canals
- ラ
- canales semicirculares ossei
- 同
- 三半規管、半規管 semicircular canals
- 関
- 蝸牛、内耳
[★]
- 英
- lateral semicircular canal
- 同
- 水平半規管
- 関
- 半規管
[★]
半規管
- 関
- semicircular canal、semicircular duct
[★]
- 英
- posterior bony semilunar canal, posterior semicircular canal
- ラ
- canalis semicircularis poste
- 同
- 後半規管
[★]
- 英
- semicircular canal fistula
- 同
- 骨半規管瘻孔、内耳瘻孔、迷路瘻孔 labyrinthine fistula
[★]
- 英
- three semicircular ducts, osseous semicircular canals
- 関
- 半規管、骨半規管
[★]
- 英
- anterior semicircular canal
- 関
- 三半規管
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道