- 英
- cresol
- 同
- メチルフェノール methylphenol
- 商
- クレゾール石ケン液、ゴナールエフ、パルパックV、ホルモクレゾール、メジコン配合、メゼック配合、歯科用ホルマリンクレゾール
- 関
- クレゾール中毒
- 構造式:置換基は-CH3と-OHの2つでo,m,p位がある。
WordNet
- any of three poisonous colorless isomeric phenols; derived from coal or wood tar; used as a disinfectant (同)methyl phenol
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- クレゾール(殺菌消毒剤)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/22 05:32:15」(JST)
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クレゾール (cresol) とは、フェノール類に分類される有機化合物で、トルエンの環上の水素のいずれかがヒドロキシ基に置換されたものを指す。メチルフェノールのこと。分子式 C7H8O、示性式 C6H4(OH)CH3、分子量 108.14、総称としてのクレゾールのCAS登録番号は [1319-77-3]。特徴的な薬品臭を持つ。
メチル基とヒドロキシ基との位置関係の違いにより、以下の 3種類の構造異性体が存在する。
- o-クレゾール(オルトクレゾール、2-メチルフェノール)
- 融点 30 ℃、沸点 191–192 ℃、CAS登録番号 [95-48-7]。
- m-クレゾール(メタクレゾール、3-メチルフェノール)
- 融点 11–12 ℃、沸点 202 ℃、CAS登録番号 [108-39-4]。
- p-クレゾール(パラクレゾール、4-メチルフェノール)
- 融点 35.5 ℃、沸点 201.8 ℃、CAS登録番号 [106-44-5]。
いずれも腐食性があり、皮膚に触れた場合は、ただちに水で洗い流さなければならない。また、いずれも純粋なものは無色だが、空気中に放置すると酸化を受け、淡黄色やピンク色を帯びる。
生産
コールタールを蒸留・精製することで得られる。化学合成で生産する場合はベンゼンからフェノールを合成する方法であるクメン法と類似した経路をとる。トルエンとプロピレンを原料として、触媒存在下フリーデル・クラフツアルキル化によってイソプロピルトルエンとし、これを酸化することでクレゾールとアセトンを得る。
生成物はオルト・メタ・パラの3種の異性体の混合物であるため、必要に応じて分留などによってさらに分離精製する。消毒用など、純度がそれほど問われない場合は混合物のまま使用される。
用途
3% の濃度に薄めた水溶液であるリゾール(クレゾール石鹸液)が、従来、医療機関などで消毒薬として用いられたが、特有の強い臭いと取り扱いの困難さから、医療機関での使用は減少している。オルトジクロロベンゼンとクレゾールを配合した薬品は、汲み取り式便所用うじ殺しとして用いられる。
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Japanese Journal
- 低容量のドパミン投与により治療したクレゾール中毒の一例
- 榎戸 正則,伊関 憲,福家 千昭,佐多 晶子,高橋 徹也,林田 昌子,清野 慶子,篠崎 克洋,大谷 浩一
- 山形大学紀要. 医学 : 山形医学 29(2), 63-69, 2011-08-15
- クレゾールは50%石鹸液として用いられる消毒薬であり、服毒すると細胞毒性と溶液 による腐食性で全身臓器を障害する。中毒の治療法は、クレゾールが主に腎排泄される ため、強制利尿が推奨されている。一方で大量輸液により肺水腫となりやすい。今回、 クレゾールを誤飲したアルツハイマー型認知症の高齢者に輸液負荷に加えて低容量のド パミン投与により軽快した症例を経験したので報告する。【症例】72才の女性が、施設 …
- NAID 110008614767
- 担子菌によるビスフェノール系難分解性物質分解反応においてメチル基が及ぼす影響
- 浅見 和広,根守 浩良,上島 功裕,太田口 和久
- 化学工学論文集 = Kagaku kogaku ronbunshu 37(3), 344-347, 2011-07-20
- 担子菌の一種である白色腐朽菌は,菌体外に分泌するリグニン分解酵素リグニンペルオキシダーゼ,マンガンペルオキシダーゼ,ラッカーゼを生産する.これら分解酵素が生成するラジカル中間体によって難分解性有機化合物を分解し,二酸化炭素と水にまで無機化できることが知られている.当該分解反応において、難分解性物質の化学構造が分解反応速度に与える影響に関する研究報告は少ない.本研究では,担子菌Coriolus hi …
- NAID 10029241925
- P-32 低温水熱環境下におけるリグノクレゾールの分子応答(ポスターセッション1:技術05,研究発表(ポスター発表))
- 野中 寛,舩岡 正光
- バイオマス科学会議発表論文集 (6), 116-117, 2011-01-12
- Lignophenol is a lignin-based biopolymer with various practical applications. In this study, Douglas fir lignocresol was hydrothermally treated at relatively low temperature from 110 to 300℃ for its s …
- NAID 110008463459
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ホルムクレゾールFC「ネオ」
組成
有効成分(100g中)
添加物
効能または効果
効能・効果
用法・用量
慎重投与
本剤又はホルムアルデヒドに対し過敏症の既往歴のある患者
患歯根端(尖)部に炎症性病巣のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
薬効薬理
- 本剤は界面張力がホルマリンより低いため象牙細管に対する浸透性がよく、脂肪に対する親和性もあるため歯髄の腐敗分解産物中にも浸透する3)。
ホルマリンとクレゾールの配合比については、ホルマリンは40%以上存在すると細菌発育をよく阻止し、エタノールを20%添加したものが最も効力が強い1)。
根管模型に各種消毒剤を入れて家兎の皮下に埋入し、観察したところ、ホルマリンクレゾールは創傷液との界面に凝固体を形成し、根管模型の盲口部にも凝固痂皮を作り、内腔にも樹脂様物質が形成され、これが保護層としての役割をしている2)。
有効成分に関する理化学的知見
ホルマリン8)
一般名
性状
- 本品は無色澄明の液で、そのガスは粘膜を刺激する。本品は水又はエタノール(95)と混和する。本品は長く保存するとき、特に寒冷時に混濁することがある。
クレゾール8)
一般名
分子式
性状
- 本品は無色又は黄色〜黄褐色澄明の液で、フェノールのようなにおいがある。本品はエタノール(95)又はジエチルエーテルと混和する。本品は水にやや溶けにくい。本品は水酸化ナトリウム試液に溶ける。本品の飽和水溶液はブロモクレゾールパープル試液に対して中性である。本品は光を強く屈折させる。本品は光により、また、長く放置するとき、暗褐色となる。
★リンクテーブル★
[★]
- 40歳の男性。両下腿の皮膚のただれを主訴に来院した。職場で作業中に有機溶剤の入ったドラム缶が転倒し、下半身の広い範囲にクレゾールがかかった。そのまま作業を続けたが、着替え時に下肢の皮膚が赤くただれているのに気付いて受診した。診察時、事故から4時間が経過していた。両側下腿が全体に発赤、右下腿外側に面積約20cm2ほどのびらんがみられる。
- 患部のドレッシングを行った後、次に行うべき対応として正しいのはどれか。
- a これ以上の処置は不要である。
- b 翌日皮膚科を受診することを患者に勧める。
- c 疹痛時に服用するようNSAIDを処方し帰宅させる。
- d 臓器障害の全身管理が可能な医療施設に緊急に転院させる。
- e 抗菌薬を処方して、悪化すれば再度受診するように伝える。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F038]←[国試_114]→[114F040]
[★]
- 有機溶剤業務従事者の健康診断で尿中代謝物検査の対象とならないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096H075]←[国試_096]→[096H077]
[★]
- lavage irrigation
- 英
- gastric lavage, gastric irrigation, gastrolavage
適応
- SQ.116
- 毒物の経口摂取後1時間以内
- 毒性の高い物質の摂取
- 数時間経過後であっても胃に大量に残存していると考えられる場合
- 2. 上部消化管出血に対する緊急胃十二指腸内視鏡施行のための前処置
- 3. 幽門部通過障害時の胃内容物の排泄
- たばこ、アスピリン、中性洗剤、ナフタリン、樟脳
禁忌
- 1. 腐食性物質(強酸、強アルカリなど)の服用
- 2. 有機溶剤や石油製剤の服用(重篤な化学性肺炎のおそれ。気管挿管すればok):ガソリン、石油、灯油、シンナー、クレゾール
- 3. 大量出血を来しうる食道病変(食道静脈瘤、マロリー・ワイス症候群、出血性潰瘍)
- 4. 胃切除後
- 5. 意識レベルの低下(誤嚥性肺炎のおそれ。気管挿管すればok)
- 6. ストリキニーネ中毒:反射誘発の恐れ。気管挿管すればok
[★]
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(デキストロメトルファン):延髄にある咳中枢に直接作用し、咳反射を抑制することにより鎮咳作用を示す
- クレゾールスルホン酸カリウム(クレゾール):動物実験によれば、気道の分泌を促進し、粘稠な喀痰を液化して去痰作用を示す
[★]
- 英
- cresol poisoning
- 関
- クレゾール
- 症状:皮膚に付着した場合は炎症、びらんを来す。飲用した場合には嘔吐、腹痛、下痢などを来す。その他肝障害、腎障害もある。
- 検査:肝機能検査
[★]
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(デキストロメトルファン)、クレゾールスルホン酸カリウム(クレゾール)
- 関
- 鎮咳去たん剤
[★]
- 関
- 歯髄覆たく剤
クレゾール、ホルマリン、グリセリン+チョウジ油+酸化亜鉛
[★]
- 英
- bromcresol green
- 関
- ブロムクレゾールグリーン
[★]
- 英
- formocresol
レゾール、ホルマリン
[★]
ブロムクレゾールグリーン