- 英
- ethylenediaminetetraacetate, ethylenediaminetetraacetic acid ethylenediamine tetra acetic acid, EDTA
- 同
- エデト酸 edetic acid、エデト酸二ナトリウムカルシウム edetate calcium disodium、CaNa2EDTA、エダタミル edathamil
- 商
- ブライアン
- 関
- Versenate
- 二価金属イオンをキレートする
- 血液の抗凝固薬 ← Ca2+をキレートしてfree Ca2+が減少するため
- 金属中毒の治療?
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/03 14:43:00」(JST)
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エチレンジアミン四酢酸 |
|
|
優先IUPAC名
2,2',2'',2'''-(Ethane-1,2-diyldinitrilo)tetraacetic acid
|
系統名
2-({2-[bis(carboxymethyl)amino]ethyl}(carboxymethyl)amino)acetic acid
|
別称
エチレンジアミン四酢酸
ジアミノメタン-四酢酸
エデト酸
エチレンジニトリロ-四酢酸
バーゼン
|
識別情報 |
略称 |
EDTA
H4EDTA |
CAS登録番号 |
60-00-4 , 15251-22-6 (2H),(2H),(2H) |
PubChem |
6049 , 46781544 (13C),(13C),(1-13C) , 16217600 (2H),(2H),(2H) |
ChemSpider |
5826 , 17345117 (2H),(2H),(2H) |
UNII |
9G34HU7RV0 |
EINECS |
200-449-4 |
国連番号 |
3077 |
DrugBank |
DB00974 |
KEGG |
D00052 |
MeSH |
Edetic+acid |
ChEBI |
CHEBI:42191 |
ChEMBL |
CHEMBL858 |
RTECS番号 |
AH4025000 |
ATC分類 |
V03AB03 |
バイルシュタイン |
1716295 |
- C(CN(CC(=O)O)CC(=O)O)N(CC(=O)O)CC(=O)O
|
- InChI=1S/C10H16N2O8/c13-7(14)3-11(4-8(15)16)1-2-12(5-9(17)18)6-10(19)20/h1-6H2,(H,13,14)(H,15,16)(H,17,18)(H,19,20)
Key: KCXVZYZYPLLWCC-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C10H16N2O8/c13-7(14)3-11(4-8(15)16)1-2-12(5-9(17)18)6-10(19)20/h1-6H2,(H,13,14)(H,15,16)(H,17,18)(H,19,20)
Key: KCXVZYZYPLLWCC-UHFFFAOYAG
|
特性 |
化学式 |
C10H16N2O8 |
モル質量 |
292.24 g mol−1 |
外観 |
白色粉末 |
密度 |
0.86 g/cm3 |
融点 |
237–245 °C
510-518 K
(分解)
|
酸解離定数 pKa |
pK1=0.0 (CO2H) (µ=1.0)
pK2=1.5 (CO2H) (µ=0.1)
pK3=2.00 (CO2H) (µ=0.1)
pK4=2.69 (CO2H) (µ=0.1)
pK5=6.13 (NH+) (µ=0.1)
pK6=10.37 (NH+) (µ=0.1)[1] |
危険性 |
MSDS |
External MSDS |
主な危険性 |
irritant |
NFPA 704 |
|
Rフレーズ |
R36 |
Sフレーズ |
S26 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
二ナトリウム塩二水和物 |
識別情報 |
CAS登録番号 |
6381-92-6 |
KEGG |
D01802 |
- C(CN(CC(O)=O)CC
(=O)O[Na])N(CC(O)
=O)CC(=O)O[Na]
|
特性 |
モル質量 |
372.24 |
外観 |
無色結晶 |
融点 |
248 °C, 521 K, 478 °F (分解)
|
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エチレンジアミン四酢酸(エチレンジアミンしさくさん、ethylenediaminetetraacetic acid)は金属キレーション剤の一種であり、EDTA あるいはエデト酸と呼ばれることがある。示性式は (HOOCCH2)2NCH2CH2N(CH2COOH)2。通常、とくに断らない場合の EDTA はジナトリウム塩であり、日本薬局方ではエデト酸ナトリウムである。ジナトリウム塩であることを正確に記述したい場合や強調したい場合などは、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム、EDTA・2Na、などと記述される。
目次
- 1 錯体による形成
- 2 使用例
- 3 環境への影響
- 4 出典
- 5 関連項目
錯体による形成
EDTAはキレート剤であり、Ag+、Ca2+、Cu2+、Fe3+、Zr4+ などのそれぞれ1価、2価、3価、4価の金属イオンとキレート錯体を形成する(キレート結合)。特にカルシウム、銅、鉄(3価)、コバルト(3価)とは強く結合する。この特性を利用してキレート滴定に広く使われている。EDTAは4つのカルボン酸と2つの3級アミンを持つため、酸塩基反応にも利用される。
使用例
EDTAの錯化特性を利用して硬水中のMg2+やCa2+をキレートで捕集することで軟水化することができ、その目的でシャンプーなどの化粧品に添加される。あるいは金属中毒の治療剤として処方される場合もある。
最も重要な利用法として以下のようなものがある。
- 工業的洗浄 - 重金属表面に付着したカルシウム、マグネシウムの錯化除去
- 合成洗剤 - カルシウム、マグネシウムの除去(水の軟水化)
- 写真工業 - 鉄(III)-EDTA錯体の酸化剤としての利用
- パルプ・製紙業 - 非塩素系漂白剤を使用する際に生じる過酸化水素の安定化を目的とした重金属の錯化除去
- 繊維工業 - 漂白剤安定化のための重金属錯化除去
- 農業 - 主に石灰質土壌における鉄、亜鉛、銅を含む肥料としての利用
またその他にも以下のような利用法が挙げられる。
- 食料品 - 保存料、安定化剤、鉄分強化剤としての利用
- 化粧品 - 保存料としての利用
- 石油生産 - 無機物の沈殿を防ぐためのボアホールでの利用
- 乳製品・飲料 - 乳成分由来の汚れの除去
- 排気ガス - 窒素酸化物の除去
- 医薬品 - 急性高カルシウム血症、鉛中毒の治療、抗凝固剤入り採血管
- 歯科治療 - 歯の根管の洗浄(無機物の除去)
- その他の治療 - デトックス、キレーション治療、キレート療法等と称し、主にアメリカで行われているという。これに関連してEDTAを合成アミノ酸と呼ぶ例が見られる。確かに広義のアミノ酸に違いないが、大衆向け広告の表現としては疑問がある。
科学の分野では以下のように利用される
- 金属イオン捕集剤としての利用。生物学や分子生物学において、酵素の不活性化剤として広く用いられる。
- キレート滴定
- 緩衝液
- スフェロプラストの作成
- 水の硬度の決定
- 抗凝固剤としての医療機器・実験器具への利用
環境への影響
微生物には分解できないため、水処理としてはやや難易度の高い処理が必要である。一般に次亜塩素酸ナトリウム添加による酸化分解法が採られるが、重金属等の共存下では事前実験が必要である。
ヨーロッパでは使用が規制されている。また、世界保健機関では、飲料水水質ガイドラインとして、0.6mg/Lと定めている。これは、EDTAが亜鉛をキレートして、飲料水から亜鉛が摂取できなくなり、亜鉛欠乏に陥ることもあることを懸念しての策である。
出典
- ^ Harris, D.C. "Quantitative Chemical Analysis", 7th ed., W. H. Freeman and Compagny, New York, 2007
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- エキシマー蛍光誘導体化による水試料中アミノポリカルボン酸類のLC分析
- 加藤 賢志,巴山 忠,糸山 美紀,轟木 堅一郎,吉田 秀幸,山口 政俊,能田 均
- 分析化学 = Japan analyst 60(1), 39-44, 2011-01-05
- … ニトリロ三酢酸,エチレンジアミン四酢酸及びジエチレントリアミン五酢酸)の高感度・高選択的HPLC分析法を開発した.本法において,APCAsは4-(1-pyrene)butylamineによりポリピレン誘導体化され,フェニルLCカラムで良好に保持・分離された.また,各誘導体はモノピレン由来の蛍光領域(360〜420 nm)より長波長域のエキシマー蛍光(450〜550 nm)によって検出することが可能であった.本誘導体化反応は,試料中金属イオン …
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- 点眼薬含有添加剤であるポリソルベート80およびEDTA点眼が角膜上皮傷害治癒へ与える影響
- 長井 紀章,村尾 卓俊,伊藤 吉將,岡本 紀夫
- あたらしい眼科 = Journal of the eye 27(9), 1299-1302, 2010-09-30
- NAID 10028246135
- キレーション・サプリメントによる抗加齢治療 (特集 アンチエイジング美容医療 最前線)
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- 英
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- 関
- エチレンジアミン四酢酸
- calcium disodium edetate、disodium edetate、edetate、edetate calcium disodium、EDTA、ethylenediaminetetraacetic acid、sodium calcium edetate、sodium edetate
[★]
エチレンジアミン四酢酸, EDTA, CaNa2EDTA、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二ナトリウムカルシウム, calcium disodium edetate
- 関
- disodium edetate、edetate、edetic acid、sodium calcium edetate、sodium edetate
[★]
エチレンジアミン四酢酸 ethylenediaminetetraacetate, CaNa2EDTA edetate calcium disodium
[★]
エデト酸カルシウム二ナトリウム水和物
- 関
- エチレンジアミン四酢酸
[★]
エチレンジアミン四酢酸、エデト酸二ナトリウムカルシウム
[★]
- 英
- ethylenediaminetetraacetic acid infusion test
- 同
- EDTA負荷試験 EDTA infusion test
- 関
- エチレンジアミン四酢酸
[★]
- 関
- エデト酸カルシウム二ナトリウム
[★]
- 英
- amine
- 関
- 生体アミン
概念
- アンモニア(NH3)の水素原子(H)を1~3個アルキル基で置換した塩基性有機化合物
分類
置換基の数
- 第一アミン RNH2
- 第二アミン R2NH
- 第三アミン R3N
生体内のアミン
あみん
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- 英
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- ラ
- acidum aceticum
- 関
- カルボン酸
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ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
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- 関
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