- 英
- edeticacid
- 関
- エチレンジアミン四酢酸
- calcium disodium edetate、disodium edetate、edetate、edetate calcium disodium、EDTA、ethylenediaminetetraacetic acid、sodium calcium edetate、sodium edetate
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/28 07:07:03」(JST)
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エチレンジアミン四酢酸 |
|
|
優先IUPAC名
2,2',2'',2'''-(Ethane-1,2-diyldinitrilo)tetraacetic acid
|
系統名
2-({2-[bis(carboxymethyl)amino]ethyl}(carboxymethyl)amino)acetic acid
|
別称
エチレンジアミン四酢酸
ジアミノメタン-四酢酸
エデト酸
エチレンジニトリロ-四酢酸
バーゼン
|
識別情報 |
略称 |
EDTA
H4EDTA |
CAS登録番号 |
60-00-4 , 15251-22-6 (2H),(2H),(2H) |
PubChem |
6049
46781544 (13C),(13C),(1-13C)
16217600 (2H),(2H),(2H) |
ChemSpider |
5826 , 17345117 (2H),(2H),(2H) |
UNII |
9G34HU7RV0 |
EINECS |
200-449-4 |
国連/北米番号 |
3077 |
DrugBank |
DB00974 |
KEGG |
D00052 |
MeSH |
Edetic+acid |
ChEBI |
CHEBI:42191 |
ChEMBL |
CHEMBL858 |
RTECS番号 |
AH4025000 |
ATC分類 |
V03AB03 |
バイルシュタイン |
1716295 |
- C(CN(CC(=O)O)CC(=O)O)N(CC(=O)O)CC(=O)O
|
- InChI=1S/C10H16N2O8/c13-7(14)3-11(4-8(15)16)1-2-12(5-9(17)18)6-10(19)20/h1-6H2,(H,13,14)(H,15,16)(H,17,18)(H,19,20)
Key: KCXVZYZYPLLWCC-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C10H16N2O8/c13-7(14)3-11(4-8(15)16)1-2-12(5-9(17)18)6-10(19)20/h1-6H2,(H,13,14)(H,15,16)(H,17,18)(H,19,20)
Key: KCXVZYZYPLLWCC-UHFFFAOYAG
|
特性 |
化学式 |
C10H16N2O8 |
モル質量 |
292.24 g mol−1 |
外観 |
白色粉末 |
密度 |
0.86 g/cm3 |
融点 |
237–245 °C
510-518 K
(分解)
|
酸解離定数 pKa |
pK1=0.0 (CO2H) (µ=1.0)
pK2=1.5 (CO2H) (µ=0.1)
pK3=2.00 (CO2H) (µ=0.1)
pK4=2.69 (CO2H) (µ=0.1)
pK5=6.13 (NH+) (µ=0.1)
pK6=10.37 (NH+) (µ=0.1)[1] |
危険性 |
安全データシート(外部リンク) |
External MSDS |
主な危険性 |
irritant |
NFPA 704 |
|
Rフレーズ |
R36 |
Sフレーズ |
S26 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
二ナトリウム塩二水和物 |
識別情報 |
CAS登録番号 |
6381-92-6 |
KEGG |
D01802 |
- C(CN(CC(O)=O)CC
(=O)O[Na])N(CC(O)
=O)CC(=O)O[Na]
|
特性 |
モル質量 |
372.24 |
外観 |
無色結晶 |
融点 |
248 °C, 521 K, 478 °F (分解)
|
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エチレンジアミン四酢酸(エチレンジアミンしさくさん、ethylenediaminetetraacetic acid)は金属キレーション剤の一種であり、EDTA あるいはエデト酸と呼ばれることがある。示性式は (HOOCCH2)2NCH2CH2N(CH2COOH)2。通常、とくに断らない場合の EDTA はジナトリウム塩であり、日本薬局方ではエデト酸ナトリウムである。ジナトリウム塩であることを正確に記述したい場合や強調したい場合などは、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム、EDTA・2Na、などと記述される。
目次
- 1 錯体による形成
- 2 使用例
- 3 環境への影響
- 4 出典
- 5 関連項目
錯体による形成
EDTAはキレート剤であり、Ag+、Ca2+、Cu2+、Fe3+、Zr4+ などのそれぞれ1価、2価、3価、4価の金属イオンとキレート錯体を形成する(キレート結合)。特にカルシウム、銅、鉄(3価)、コバルト(3価)とは強く結合する。この特性を利用してキレート滴定に広く使われている。EDTAは4つのカルボン酸と2つの3級アミンを持つため、酸塩基反応にも利用される。
使用例
EDTAの錯化特性を利用して硬水中のMg2+やCa2+をキレートで捕集することで軟水化することができ、その目的でシャンプーなどの化粧品に添加される。あるいは金属中毒の治療剤として処方される場合もある。
最も重要な利用法として以下のようなものがある。
- 工業的洗浄 - 重金属表面に付着したカルシウム、マグネシウムの錯化除去
- 合成洗剤 - カルシウム、マグネシウムの除去(水の軟水化)
- 写真工業 - 鉄(III)-EDTA錯体の酸化剤としての利用
- パルプ・製紙業 - 非塩素系漂白剤を使用する際に生じる過酸化水素の安定化を目的とした重金属の錯化除去
- 繊維工業 - 漂白剤安定化のための重金属錯化除去
- 農業 - 主に石灰質土壌における鉄、亜鉛、銅を含む肥料としての利用
またその他にも以下のような利用法が挙げられる。
- 食料品 - 保存料、安定化剤、鉄分強化剤としての利用
- 化粧品 - 保存料としての利用
- 石油生産 - 無機物の沈殿を防ぐためのボアホールでの利用
- 乳製品・飲料 - 乳成分由来の汚れの除去
- 排気ガス - 窒素酸化物の除去
- 医薬品 - 急性高カルシウム血症、鉛中毒の治療、抗凝固剤入り採血管
- 歯科治療 - 歯の根管の洗浄(無機物の除去)
- その他の治療 - デトックス、キレーション治療、キレート療法等と称し、主にアメリカで行われているという。これに関連してEDTAを合成アミノ酸と呼ぶ例が見られる。確かに広義のアミノ酸に違いないが、大衆向け広告の表現としては疑問がある。
科学の分野では以下のように利用される
- 金属イオン捕集剤としての利用。生物学や分子生物学において、酵素の不活性化剤として広く用いられる。
- キレート滴定
- 緩衝液
- スフェロプラストの作成
- 水の硬度の決定
- 抗凝固剤としての医療機器・実験器具への利用
環境への影響
微生物には分解できないため、水処理としてはやや難易度の高い処理が必要である。一般に次亜塩素酸ナトリウム添加による酸化分解法が採られるが、重金属等の共存下では事前実験が必要である。
ヨーロッパでは使用が規制されている。また、世界保健機関では、飲料水水質ガイドラインとして、0.6mg/Lと定めている。これは、EDTAが亜鉛をキレートして、飲料水から亜鉛が摂取できなくなり、亜鉛欠乏に陥ることもあることを懸念しての策である。
出典
- ^ Harris, D.C. "Quantitative Chemical Analysis", 7th ed., W. H. Freeman and Compagny, New York, 2007
関連項目
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Japanese Journal
- 鉛汚染の高い哺乳子牛に対するエデト酸2ナトリウムカルシウム投与の影響
Related Links
- Screening Information Data Set for High Volume Chemicals SIAM 11, October 1993, Germany SIDS 初期評価プロファイル エデト酸(EDTA) SIAM 11,23-26 January 2001 物質名 :Ethylenediamine-N,N,N',N'-tetraacetic acid:Edetic ...
- 指定成分エデト酸塩についての詳細を掲載します。 ... エデト酸塩は金属封鎖剤の1つです。成分表には、「エチレンジアミン四酢酸ナトリウム」や「EDTA」などと書かれていることもあります。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
MS温シップ「タカミツ」
組成
成分・含量
- 膏体100g(700cm2)中
「日局」サリチル酸メチル 1.0g
「日局」dl-カンフル 0.5g
トウガラシエキス 0.165g
添加物
- ポリアクリル酸部分中和物、濃グリセリン、D-ソルビトール液、カルボキシビニルポリマー、モノラウリン酸ソルビタン、ヒマシ油、カオリン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、エデト酸ナトリウム水和物、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースナトリウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、酒石酸
禁忌
次の患者には使用しないこと
効能または効果
- 下記における鎮痛・消炎
捻挫、打撲、筋肉痛、関節痛、骨折痛
- 表面のプラスチック膜をはがして、患部に貼付する。
- 1日1〜2回使用する。
薬効薬理
抗炎症作用
- ラットにおける毛細血管透過性亢進抑制作用、急性ラット後肢足蹠浮腫抑制作用、熱炎症抑制作用、アジュバント関節炎抑制作用、モルモットにおける紫外線紅斑抑制作用による抗炎症作用などの実験において抗炎症作用が認められた。1),2)
鎮痛作用
- マウスにおけるD'Amour-Smith法、ラットにおけるRandall & Selitto法による鎮痛作用などの実験において鎮痛作用が認められた。1),2)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- Methyl Salicylate サリチル酸メチル
化学名
分子式
分子量
性状
- 本品は無色〜微黄色の液で、強い特異なにおいがある。本品はエタノール(95)又はジエチルエーテルと混和する。本品は水に極めて溶けにくい。
- 「日局」dl-カンフル
一般名
- dl-Camphor dl-カンフル
「日局別名」合成樟脳
化学名
- (1RS,4RS)-1,7,7-Trimethylbicyclo[2.2.1]heptan-2-ol
分子式
分子量
融点
性状
- 本品は無色又は白色半透明の結晶、結晶性の粉末又は塊で、特異な芳香があり、味はわずかに苦く、清涼味がある。本品はエタノール(95)、ジエチルエーテル又は二硫化炭素に溶けやすく、水に溶けにくい。本品は室温で徐々に揮散する。
- トウガラシエキス
- 本品は褐色〜赤褐色の軟エキスで、特異なにおいがあり、味はトウガラシ特有の苛烈な辛味がある。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- ethylenediaminetetraacetate, ethylenediaminetetraacetic acid ethylenediamine tetra acetic acid, EDTA
- 同
- エデト酸 edetic acid、エデト酸二ナトリウムカルシウム edetate calcium disodium、CaNa2EDTA、エダタミル edathamil
- 商
- ブライアン
- 関
- Versenate
- 二価金属イオンをキレートする
- 血液の抗凝固薬 ← Ca2+をキレートしてfree Ca2+が減少するため
- 金属中毒の治療?
[★]
- 英
- edetate
- 関
- エデト酸
[★]
- 英
- disodium edetate hydrate
- 商
- MS温シップ、MS冷シップ、アズレン含嗽液アーズミンうがい液、アムロジピンOD、アラジオフ、オキシドール、ガスドック、クアトロバック、ケトコナゾール、ニューロライト、ハーネシップ 、フェルビナクパップ、モービリン、モルホニン歯科用液
- 関
- エデト酸
[★]
- 英
- calcium disodium edetate hydrate
- 商
- コンレイ、ファロム、ブライアン、ウログラフイン
[★]
- 英
- disodium edetate、sodium edetate
- 関
- エデト酸、エデト酸二ナトリウム
[★]
- 英
- disodium edetate
- 関
- エデト酸、エデト酸ナトリウム
[★]
- 英
- sodium calcium edetate
- 関
- エデト酸
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義