アイゼンメンゲル症候群
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/08 17:52:52」(JST)
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アイゼンメンゲル症候群(アイゼンメンゲルしょうこうぐん、アイゼンメンジャー症候群、英 Eisenmenger's syndrome)はシャントの右側が左側より血圧が高いことにより、チアノーゼを生じる重大な右左シャントを伴う心不全。ウィーンの医師Victor Eigenmengerにより1897年報告された。[1]
目次
- 1 概要
- 2 原因
- 3 症状
- 4 検査
- 5 治療
- 6 参照・引用
|
概要
肺血流が増加する疾患が原因で肺高血圧が進行し、肺動脈の不可逆的閉塞が進行して肺血流が増加しなくなる病態。左右シャントがある疾患では逆に右左シャントとなり、チアノーゼが生じる。
原因
肺高血圧によって肺動脈の内皮細胞が障害され、血清成分が侵入してエラスターゼが活性化されて平滑筋が肥厚すると考えられている。
症状
心不全に伴う症状のほか、喀血や胸痛、チアノーゼなどを生じる。
検査
- 胸部X線
- 肺動脈の突出が見られる。
- 心電図
- 右室肥大のみを認める。
- 心エコー
- 肺動脈の幅が正常より増大している。
- 心臓カテーテル
- 左右シャントを認める。
治療
アイゼンメンゲル化した時点で原疾患への手術適応がなくなり、完治には心肺同時移植が必要となる。肺高血圧に対し酸素投与や亜硝酸剤、カルシウム拮抗薬などが用いられる。
参照・引用
- ^ V. Eisenmenger: Die angeborenen Defekte der Kammerscheidewände des Herzens. Zeitschrift für klinische Medizin, 1897, 32 (Supplement): 1-28.
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Japanese Journal
- 66)急激な意識障害で死亡し脳膿瘍を認めた成人アイゼンメンガー症候群の1剖検例 : 日本循環器学会第51回九州地方会
- 江口 圭介,本田 幸治,阿部 仁,小田 修爾,片山 知之,熊谷 謙治
- Japanese circulation journal 46(SupplementIII), 759-760, 1982-11-01
- NAID 110002649887
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- ... 圧を超えると肺動脈から大動脈への血液の流入(右→左短絡)が生じ、静脈血が全身 に循環することにより低酸素血症を示す(アイゼンメンガー症候群)。動脈管開存症では 通常の血流量より多くの血液が流れるため、肺動脈や肺静脈の血管径は拡張する。 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Eisenmenger syndrome, Eisenmenger's syndrome, Eisenmenger complex
- 同
- Eisenmenger症候群、アイゼンメンガー症候群
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検査
- 胸部単純X線写真で左第二弓の突出と右下肺動脈の拡大を認める。
頚静脈圧
- a prominent a wave in the jugular venous pulsation ← 右心系の血圧上昇
聴診
- 肺高血圧のために肺動脈弁の閉鎖音が大きくなり、大動脈弁閉鎖音に近づくため。
症例
- 15歳男子、生下時より、心雑音を指摘されていた。最近、食後に唇が青紫になることを家族が気づき来院した。聴診にてII音は単一であった。心エコーでは、右室肥大及び肺動脈弁逆流を認めた。
国試
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候