- 英
- photoreactivating enzyme, DNA photolyase
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- 光回復
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/12/24 15:17:05」(JST)
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フォトリアーゼ |
ラン藻(Anacystis nidulans)からのデアザフラビン(補酵素F420)フォトリアーゼで2つの集光補因子を示している。FADH- (黄色)、8-HDF (シアン).
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識別子 |
EC番号 |
4.1.99.3 |
データベース |
IntEnz |
IntEnz view |
BRENDA |
BRENDA entry |
ExPASy |
NiceZyme view |
KEGG |
KEGG entry |
MetaCyc |
metabolic pathway |
PRIAM |
profile |
PDB構造 |
RCSB PDB PDBe PDBsum |
検索 |
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proteins |
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チミンの光二量体。左:胞子の光生成物。右:シクロブタンピリミジン二量体
フォトリアーゼ(Photolyase)(EC 4.1.99.3)は、紫外線に曝露されたことによって起こるピリミジン二量体の生成によるDNA損傷を修復するDNA修復酵素である。この酵素のメカニズムとして、可視光、特に可視光スペクトルの端の紫色や青色の光を優先的に必要としており、光回復酵素として知られている。
フォトリアーゼは、相補DNA鎖に結びつき同じDNA鎖上の隣り合ったチミンやシトシンの対が共有結合することによって生成するピリミジン二量体を分解する。これらの二量体はDNA構造に損傷と呼ばれる膨らみをもたらす。最も一般的な共有結合は、シクロブタン架橋を形成する。フォトリアーゼは、これらのDNA損傷に高い親和性を持ち、可逆的に結び付き、これらの損傷を元の正常な塩基に修復する。
フォトリアーゼは、フラボタンパク質であり、二つの集光補因子を含んでいる。すべてのフォトリアーゼは、2電子還元されたFADH-を含んでおり、これらのフォトリアーゼは2番目の補因子に基づいて葉酸フォトリアーゼのプテリン 5,10-メテニルテトラヒドロ葉酸とデアザフラビン(補酵素F420))フォトリアーゼのデアザフラビン(補酵素F420))8-ヒドロキシ-7,8-ジデメチル-5-デアザリボフラビン(8-HDF)の2つの主要なグループに分けることができる。FADのみが触媒作用に求められるが、2番目の補因子は低照度の環境で反応率を有意に高めている。光のエネルギーによって活性化され、ピリミジン二量体を分解する電子供与体として働く還元されたフラビンFADH-が電子を移動させることによってフォトリアーゼが機能する[1]。
フォトリアーゼは、バクテリア、菌類から動物にわたる多数の種に存在し機能している[2]。しかし、ヒトを含む有胎盤哺乳類では、フォトリアーゼに相当する酵素は遺伝子修復機能は失活しており、フォトリアーゼの類縁遺伝子(ホモログ)であるクリプトクロムのCRY1とCRY2がサーカディアンリズムの調整機能を担っている。これらの動物では、紫外線により生じた例えばチミン二量体による損傷のDNA修復は、ヌクレオチド除去修復により行われる。
系列の類似性に基づいてDNAフォトリアーゼは、2グループにまとめることができる。最初のグループは、グラム陰性菌、グラム陽性菌、好塩性古細菌、ハロバクテリウム(Halobacterium halobium)、菌類及び植物に由来するフォトリアーゼを含んでいる。このドメインのタンパク質は、青色光誘導遺伝子発現及びサーカディアンリズムの調整を仲介する青色光受容体であるシロイヌナズナのクリプトクロム1及び2(CRY1とCRY2)も含んでいる。
ある日焼け止め剤は、その成分にフォトリアーゼを含んでおり、紫外線ダメージスキンに修復作用があるとうたっている[3]。
このドメインを含むヒトのタンパク質
en:CRY1; en:CRY2;
脚注
- ^ Sancar A. (2003). “Structure and function of DNA photolyase and cryptochrome blue-light photoreceptors”. Chem Rev 103 (6): 2203–37. doi:10.1021/cr0204348. PMID 12797829.
- ^ Selby, Christopher P.; Sancar, Aziz (21 November 2006). [http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=1621107 “A cryptochrome/photolyase class of enzymes with single-stranded DNA-specific photolyase activity”]. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 103 (47): 17696–700. doi:10.1073/pnas.0607993103. PMC 1621107. PMID 17062752. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=1621107.
- ^ Kulms, Dagmar; Pöppelmann, Birgit; Yarosh, Daniel; Luger, Thomas A.; Krutmann, Jean; Schwarz, Thomas (1999). [http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=22172 “Nuclear and cell membrane effects contribute independently to the induction of apoptosis in human cells exposed to UVB radiation”]. PNAS 96 (14): 7974–7979. doi:10.1073/pnas.96.14.7974. PMC 22172. PMID 10393932. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=22172.
関連項目
Japanese Journal
- 2F1546 アニオンラジカル型の(6-4)光回復酵素によるDNA修復(光生物-視覚,光受容II,口頭発表,日本生物物理学会第50回年会(2012年度))
- Yamada Daichi,Zhang Yu,Iwata Tatsuya,Yamamoto Junpei,Hitomi Kenichi,Iwai Shigenori,Getzoff Elizabeth,Kandori Hideki
- 生物物理 52(SUPPLEMENT_1), S49, 2012-08-15
- NAID 110009584749
- 高等植物の葉緑体、ミトコンドリアにおける紫外線誘発DNA損傷(CPD)に対する光修復機構に関する研究
- P-096(O-12,安全・安心のための知的ネットワークの構築:分子生物学的からレギュラトリーサイエンスまで) 高度好熱菌におけるUV誘発DNA損傷に対するUV損傷ヌクレアーゼと光回復酵素の関係性(ポスターセッション,安全・安心のための知的ネットワークの構築:分子生物学的からレギュラトリーサイエンスまで)
- 平澤 佑啓,阿部 真弓,平津 圭一郎,布柴 達男
- 日本環境変異原学会大会プログラム・要旨集 (40), 140, 2011-10-20
- NAID 110009429077
Related Links
- DNAは 紫外光の照射によってピリミジン2量体を生ずる。この損傷は突然変異を導く. とともに,致命的な作用をもつこともある。DNA光. 回復酵素は,ピリミジン2量体を基. 質 とし,近紫外から可視領域の光の存在下でこれを修復する。
- 24 蛋白質 核酸 酵素 Vo1.39 No.3(1994) 2.光 回復酵素の性質 多くの光回復酵素のうちで,そ の性質がよく調べら れているものは,い まだに少数である。E.coliとS. cerevisiaeは最も研究が進んでいるといえよう。A.ア ポ酵素 これまで ...
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★リンクテーブル★
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- 光回復酵素、フォトリアーゼ
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光回復酵素、光修復酵素、フォトリアーゼ
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- photolyase
- 関
- 光回復酵素、光修復酵素
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- DNA photolyase、deoxyribodipyrimidine photo-lyase
- 関
- デオキシリボピリミジン光修復酵素、DNA光修復酵素、DNAフォトリアーゼ
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- enzyme, ferment
- 関
- 酵素反応
酵素の分類
- (a)酸化還元酵素(oxydoreductase) EC1:ある物質を酸化したり、還元したりします。脱水素酵素、ペルオキシダーゼなどを含みます。
- (b)転移酵素(transferase) EC2: アミノ基やリン酸基などをある物質から別の物質に転移する酵素です。アミノ基を転移する酵素はアミノトランスフェラーゼと呼ばれます。
- (c)加水分解酵素(hydrolase) EC3:ある物質(基質)に水(H2OのうちHとOH)を加えることにより、2つに分解します。多くの蛋白分解酵素が含まれます。
- (d)リアーゼ(lyase) EC4:ある物質を2つに分解します。
- (e)イソメラーゼ(isomerase) EC5:ある基質を異性体に変換します。
- (f)リガーゼ(ligase) EC6;ATPのエネルギーを使って2つの物質を結合します。
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- 英
- recovery、restoration、resolution、reversal、restitution、amelioration、recover、restore、return、regain、ameliorate、resolve、recuperate
- 関
- 解決、回収、回収率、解像度、寛解、帰還、逆転、再建、再建術、修復、反転、復旧、分解、分解能、分割、分離、戻る、戻す、返る、返す、消散、復活、取り戻す
- DNA修復
[★]
- 英
- photoreactivation、photoreactivate
- 関
- ピリミジン二量体、光再活性化