ブロメライン、トコフェロール酢酸エステル(トコフェロール)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量(1錠中)
- ブロメライン 35,000ブロメライン単位
トコフェロール酢酸エステル 10mg
添加物
- 結晶セルロース、カルメロースカルシウム、タルク、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム、セラセフェート、白色セラック、ヒマシ油、白糖、沈降炭酸カルシウム、アラビアゴム末、酸化チタン、カルナウバロウ、サラシミツロウ、合成ケイ酸アルミニウム、含水二酸化ケイ素
効能または効果
- ●痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解
- ●肛門部手術創
- 通常成人1回1錠を1日3〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 血液凝固異常のある患者〔フィブリン溶解作用により、出血傾向を増強することがある。〕
- 重篤な肝障害・腎障害のある患者〔代謝、排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある。〕
薬効薬理
- 平松5)は、ブロメライン50〜100mg/kgをラットに経口投与し各種起炎剤による炎症を抑制したと報告している。
- Izakaら1)はラットのカラゲニン浮腫に対してブロメラインの腸溶性顆粒(ブロメラインとして73.5〜120.8mg/kg)を投与すると抗浮腫作用が認められたと報告している。
- Didisheimら6)は、in vitroでブロメラインのフィブリン溶解作用、凝塊溶解作用を確認し、またフィブリノーゲン分解作用は他のたん白分解酵素に比して弱く、トロンビン時間は短縮しなかったと報告している。
- 荒木ら7)はラットの抗血清浮腫に対してブロメライン25〜200mg/kgを経口投与し抗浮腫作用を認めた。また、トコフェロール酢酸エステル単独では10〜80mg/kgの経口投与でほとんど抗浮腫作用が認められなかったが、ブロメラインとトコフェロール酢酸エステルをヘモナーゼとほぼ同一の5:1(重量比)で配合し50mg+10mg/kg/day、100mg+20mg/kg/dayを6日間投与し抗浮腫作用が認められたと報告している。
- 荒木ら7)はラットを用いて創傷治癒実験を行い、ブロメライン100mg/kgの経口投与では対照群とほとんど差が認められなかったが、トコフェロール酢酸エステル単独投与20mg/kgとブロメライン100mg/kg+トコフェロール酢酸エステル20mg/kgの配合投与では対照群に対して創傷治癒作用が認められたと報告している。
有効成分に関する理化学的知見
ブロメライン
- パインアップルの果汁又は葉茎の搾汁より製したもので、たん白分解力がある酵素剤である 。
一般名
分子量
等電点
至適pH
活性化
- SH型酵素といわれ、システイン、H2S、NaCNにより活性化され、Hg++、Ag+により不活性化される。
性状
- 淡黄色〜淡灰褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。水に大部分溶け、メタノール、エタノール(95)、アセトン、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
トコフェロール酢酸エステル
一般名
- トコフェロール酢酸エステル(Tocopherol Acetate)
化学名
- 2,5,7,8-Tetramethyl-2-(4,8,12-trimethyltridecyl)chroman-6-yl acetate
分子式
分子量
性状
- 無色〜黄色澄明の粘性の液で、においはない。エタノール(99.5)、アセトン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ヘキサン又は植物油と混和する。エタノール(95)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。旋光性を示さない。空気及び光によって変化する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- tocopherol、tocopherol acetate、tocopherol nicotinate、tocopherol calcium succinate
- 化
- ニコチン酸トコフェロール tocopherol nicotinate、コハク酸トコフェロールカルシウム tocopherol calcium succinate、[[]] tocopherol acetate
- 商
- ベクタン、ユベラ、(トコフェロールニコチン酸エステル)ニコ
- M.V.I.、M.V.I.-12キット 、NEソフト、VEニコチネート、アゼプチン、アミノレバンEN配合、エセブロン、エパラ、エルネオパ1号輸液、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンシュア・リキッド 、オーツカMV、ゲファルナート、ケントン、ダイメジン・マルチ、ツインラインNF配合、ツインライン配合、トコニジャスト、ナーセット配合、ニコ200ソフト、ニチEネート、ネオM.V.I.-9、ネオパレン1号輸液、ネオラミン・マルチV、ハイシップ、バナール、バナールN、パンビタン、ビタジェクト、ビタミンE、ビタミンE、ファンギゾン、フルカリック1号輸液、ベクタン、ヘパンED配合、ヘモナーゼ配合、マルタミン、ユベ-E、ユベラN、ラコールNF配合、ラコール配合、リバスタッチ、流動パラフィン.OI
- ユベラ Juvela(錠,ビタミンAとの合剤)
- 関
- ビタミンE vitamin E。その他の循環器官用薬
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2190006M2110_2_07/2190006M2110_2_07?view=body
[★]
- 英
- bromelain
- 同
- ブロメリン bromelin
- 商
- ヘモナーゼ配合、エデマーゼ、キモタブS
- パイナップルの根茎または果実から抽出したタンパク分解酵素群の総称で、ステムブロメライン、フルートブロメラインがある。
- 前者は分子量28,000の塩基性糖タンパク、後者は分子量31,000の酸性単純タンパクであり、最適pHはそれぞれ前者が5、後者は8-8.3を示す。
- SH基を含む活性周辺の構造はパパインと相同性を有する。
- 手術後および外傷後の腫脹の緩解、気管支疾患の喀痰喀出困難として用いられていた。
- 現在では褥瘡や創傷に対するブロメライン軟膏と痔核に対してヘモナーゼ配合(トコフェロール酢酸エステルとの配合剤)にしか用いられていない。
- ブロメライン軟膏は、壊死組織を蛋白分解することで除去する(化学的デブリドマン)目的で使われる。
[★]
- 英
- compound、combination、mixture、compound
- 関
- 化合物、組み合わせ、混合、混合物、コンパウンド、複方、併用、化合、合併、コンビネーション、組合せ
[★]
トコフェロール、ブロメライン