出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/28 21:34:56」(JST)
この項目では、動物について記述しています。その他の用法については「イカ (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
イカ | |||||||||||||||
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ヤリイカの1種
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分類 | |||||||||||||||
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シノニム | |||||||||||||||
Decapoda |
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和名 | |||||||||||||||
イカ(烏賊) | |||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||
Cuttlefish | |||||||||||||||
目 | |||||||||||||||
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100 g (3.5 oz)あたりの栄養価 | |
エネルギー | 385 kJ (92 kcal) |
炭水化物 | 3.08 g |
- 糖分 | 0 g |
- 食物繊維 | 0 g |
脂肪 | 1.38 g |
- 飽和脂肪酸 | 0.358 g |
- 一価不飽和脂肪酸 | 0.107 g |
- 多価不飽和脂肪酸 | 0.524 g |
- ω-3脂肪酸 | 0.492 g |
タンパク質 | 15.58 g |
- トリプトファン | 0.174 g |
- トレオニン | 0.67 g |
- イソロイシン | 0.678 g |
- ロイシン | 1.096 g |
- リシン | 1.164 g |
- メチオニン | 0.351 g |
- シスチン | 0.204 g |
- フェニルアラニン | 0.558 g |
- チロシン | 0.498 g |
- バリン | 0.68 g |
- アルギニン | 1.136 g |
- ヒスチジン | 0.299 g |
- アラニン | 0.942 g |
- アスパラギン酸 | 1.503 g |
- グルタミン酸 | 2.118 g |
- グリシン | 0.974 g |
- プロリン | 0.635 g |
- セリン | 0.698 g |
水分 | 78.55 g |
ビタミンA相当量 | 10 μg (1%) |
- βカロテン | 0 μg (0%) |
- ルテインおよびゼアキサンチン | 0 μg |
ビタミンB1 | 0.02 mg (2%) |
ビタミンB2 | 0.412 mg (27%) |
ビタミンB3 | 2.175 mg (15%) |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.5 mg (10%) |
ビタミンB6 | 0.056 mg (4%) |
葉酸(ビタミンB9) | 5 μg (1%) |
コリン | 65 mg (13%) |
ビタミンB12 | 1.3 μg (54%) |
ビタミンC | 4.7 mg (6%) |
ビタミンD | 0 IU (0%) |
ビタミンE | 1.2 mg (8%) |
ビタミンK | 0 μg (0%) |
カルシウム | 32 mg (3%) |
鉄分 | 0.68 mg (5%) |
マグネシウム | 33 mg (9%) |
マンガン | 0.035 mg (2%) |
セレン | 44.8 μg (64%) |
リン | 221 mg (32%) |
カリウム | 246 mg (5%) |
塩分 | 44 mg (2%) |
亜鉛 | 1.53 mg (16%) |
コレステロール | 233 mg |
%はアメリカにおける成人向けの 栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
イカ(烏賊)は、海生軟体動物の一群である。分類学上は軟体動物門頭足綱十腕形上目(または十腕形目) Decapodiformes とされる。十腕目 Decapoda・Decembrachiata とも。
神経系や筋肉がよく発達していて、たいていの種類は夜に行動する。漏斗からの噴水と外套膜の収縮・ひれを使って前後に自在に泳ぐ。 10本の腕は筋肉質でしなやかに伸縮し、腕の内側にはキチン質の吸盤が並んでいる。吸盤にスパイクのような鋭いトゲが並ぶ種類もおり、これは獲物を逃さないための適応と考えられる。実際の腕は8本で、残りの腕2本は吸盤が先端に集中する「触腕(しょくわん)」とよばれる構造である。この触腕を伸縮させて魚類や甲殻類を捕食するが、釣りの時に触腕を欠いて逃げることや、テカギイカの仲間では成長に伴い触腕を欠くことから、必ずしも必要というわけではないようである。
コウイカ目・ダンゴイカ目・トグロコウイカ目では触腕は第3腕と第4腕との間にある「ポケット」に収めることができ、普段は8本脚に見える。閉眼目・開眼目では長さを縮めることはできるが完全に収めることはできない。
体内には貝殻を持つが、種によって組成や形状が大きく異なる。閉眼目・開眼目では有機質の薄膜で、軟甲と呼ばれる。コウイカ科では石灰質の船形で、イカの甲またはイカの骨と呼ばれる。トグロコウイカでは、オウムガイのように巻貝状で内部に規則正しく隔壁が存在し、細かくガスの詰まった部屋に分けられている。
皮膚には色素細胞がたくさん並んでおり、精神状態や周囲の環境によって体色を自在に変化させる。調理に際して、両目の間にある神経系の基部を刺してしめると、ただちに体色が白濁する。
イカは本来の心臓の他に、2つの鰓(えら)心臓を持っている。鰓心臓は鰓に血液を急送する働きを担っている。
イカの血は銅タンパク質であるヘモシアニンを含むために青色である(ほとんどの脊椎動物血液中に含まれる鉄タンパク質のヘモグロビンは赤色)。
イカは浮力を得るために、比重の重い液体を体液に含むことで、海水と同じ比重になる。特にダイオウイカなど一部の深海イカは、浮力を得るために、塩化アンモニウムを体内に保有している。特定のイカにある“えぐみ”はこのためである(特にダイオウイカなどは辛臭くて食えたものではないという報告もある)。
体の大きさに対しての眼球の割合が大きいことから、行動の多くは視覚による情報に頼っていると思われる。イカやタコの眼球は外見上脊椎動物の眼球とよく似ているが、まったく異なる発生過程を経て生まれた器官であり、内部構造に明確な違いがある。すなわち視神経が網膜の背面側を通っており、視認の邪魔にならない。そのため視力に優れ、盲点が存在しない。
嗅覚や味覚に関する研究はほとんどない。
敵に襲われた時など、漏斗から水を勢いよく噴出し、ジェット噴射の要領で空中に飛び出し、腕とヒレを広げた状態で滑空する種もいる[1]。
全世界の浅い海から深海まで、あらゆる海に分布する。淡水域に生息する種類は確認されていない。体長は2cm程度から20mに達するものまで、種類によって差がある。
小魚、甲殻類を主食とする。天敵はカツオやマグロなどの大型魚類・カモメやアホウドリなどの鳥類・アザラシ・ハクジラ類のイルカやマッコウクジラなどの海生哺乳類である。敵から逃げるときは頭と胴の間から海水を吸い込み漏斗から一気に吹きだすことで高速移動する。
さらに体内の墨袋(墨汁嚢)から墨を吐き出して敵の目をくらませる。タコの墨は外敵の視界をさえぎることを目的とし、一気に広がるのに対し、イカの墨はいったん紡錘形にまとまってから大きく広がる。紡錘形にまとまるのは自分の体と似た形のものを出し、敵がそちらに気を取られているうちに逃げるためと考えられている。
食用になる種類が多く、軟骨とクチバシ以外ほぼ全身が使われる。刺身・焼き・揚げ・煮物・塩辛・干物など実に多彩である。酒の肴としても好まれる。イカ焼きは、お祭り・海の家の屋台の定番となっている他、イカソーメン・イカめしなどが収穫量の多い地域の特産品となっている。
日本は世界第一のイカ消費国であり、その消費量は世界の年間漁獲量のほぼ2分の1(2004年現在・約68万トン)とも言われている。また、イカの一種であるスルメイカは、日本で最も多く消費される魚介類である。
栄養的には、ビタミンE・タウリンが多い他、亜鉛・DHA・EPAも豊富である。
イカは消化しにくく、胃もたれの原因と思われがちだが、消化率は魚類と大差ない。
信州では、古くから保存食として用いられていた塩いか又は塩丸いか(茹でたイカの腹に、ゲソと共に粗塩を詰めたもの)が、現在でも食べられている。
ユダヤ教では鱗がない海生動物はカシュルートでないためイカを食べることは禁じられている。その他の欧米諸国でもタコと同様不吉な生き物とされ、イカを食べないことは多いが、ギリシアなど正教徒が多い東地中海地方では、斎のためイカ料理がよく食される。
他、揚げかまぼこの類など様々な揚げ物の具として使用される。
食用にする際には10本の腕全てを日本では下足(げそ)と呼ぶ。主なイカゲソ料理としては、天ぷら・から揚げ・イカ天(すり身のてんぷら)・塩辛がある。
詳細は「イカ墨」を参照
パスタのソースに使ったイカスミスパゲッティや、パエリア(Arròs negre)に混ぜるなどして使われる。
中腸腺はイカゴロと呼ばれ、イカ塩辛の特徴的な味を構成する。ルイベとして食べられることもある。加熱するとカニの中腸腺であるカニミソのような味となる。しかしイカ加工時の発生量に対して需要は少なく、廃棄物として処理されるものが多い。他の生物の中腸腺と同様にカドミウムの含有濃度が比較的高く、通常食する量では健康に影響はないが、廃棄物として大量に処理したり、飼料として家畜類の主食に用いる場合は問題となる。
イカは魚類などより飼育が難しいため、一般的な趣味とはなりえていないが、一部の水族館では展示が行われている。
ホタルイカの群遊海面がある富山県では、ホタルイカ漁が観光資源として生かされている。漁期には、青白く光るホタルイカが漁獲される様子を間近に見られる他、滑川市の博物館「ほたるいかミュージアム」や魚津水族館で捕獲個体が展示される。また安価なことから水族館で他の魚や海獣の餌として広く用いられる。
漁法としては、イカ釣り漁船によるものがあり、集魚灯によって集まった(一般的にはイカは光を求めて集まる習性があるとされるが、本来夜行性であるため、むしろ集魚灯の強い光を避けて船の陰に集まっているだけという説もある[3]。)イカを自動イカ釣り機[4]で釣り上げる。日本におけるシーズンはイカの種類により異なる。
第1位 | 八戸漁港 | 青森県 |
第2位 | 石巻漁港 | 宮城県 |
第3位 | 羅臼漁港 | 北海道 |
第4位 | 境漁港 | 鳥取県 |
第5位 | 函館漁港 | 北海道 |
鞘形類 |
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十腕形類(イカ)は八腕類(タコ)と近縁だが、姉妹群の関係にはなく、イカの姉妹群はコウモリダコだとする説が有力である。
十腕形類は伝統的には、触腕を収納できるコウイカ目 Sepiida (Sepioidea, Sepioida) と、収納できないツツイカ目 Teuthida (Teuthoidea, Teuthoida) の2目に分けられ、ツツイカ目は験膜がある閉眼亜目 Myopsida (Myopsina) と験膜がない開眼亜目 Oegopsida (Oegopsina) に分けられてきた。しかし近年は目を細分する傾向にあり、細かく分けた場合は、ツツイカ目は閉眼目・開眼目に、コウイカ目はコウイカ目・ダンゴイカ目・トグロコウイカ目に分割され、5目となる。ツツイカ目は分割せず4目とする分類、コウイカ目からダンゴイカ目のみを分離し3目とする分類もある。これらの目のうち開眼目に、科・属・種の大半が含まれる。
近年の分子系統[5]によると、伝統的な2目はいずれも単系統ではない。細かく分けた5目間の系統関係は解析法により異なる結果が出ており、ダンゴイカ目・コウイカ目・閉眼目・トグロコウイカ目がこの順に分岐したか、あるいは、開眼目が最初に分岐し残りが単系統をなす。ただし、狭義のコウイカ目も単系統ではない可能性がある。
コウイカ目(ヨーロッパコウイカ)
トグロコウイカ目(トグロコウイカ)
ダンゴイカ目(ダンゴイカ)
閉眼目(アメリカアオリイカ)
開眼目(スルメイカ)
コウイカの仲間
英語: Cuttlefish
広義にはコウイカ目に含める。
英語: bobtail squid
広義にはコウイカ目に含める。
ヤリイカ目とも。ツツイカ目内の亜目(あるいは下目)とすることも。
英語: close-eyed squid
スルメイカ目とも。ツツイカ目内の亜目(あるいは下目)とすることも。
英語: open-eyed squid
「いか」の語源については、いかめしい形に由来するとの説などがあるが、はっきりとしていない[6]。漢字「烏賊」の由来は、海に飛び込んでイカを食べようとしたカラスをイカの方が巻きついて食べてしまったとの故事に由来するとの説や黒い墨を吐き出すことから黒を意味する「烏」の賊という字があてられたとの説など諸説がある[7]。
「大ダコ・大イカの登場する作品一覧」も参照
ウィキメディア・コモンズには、イカに関連するカテゴリがあります。 |
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テンプレート:Infobox 有機化合物
タウリンはカルボキシル基を持たないので、アミノ酸ではない。また、タンパク質の構成成分になることもない。したがって、ネコにおいてはタウリンは必須アミノ酸ではなく、ビタミンの一種である。しかし、アミノ基を持つ酸であることもあって、古くからアミノ酸として混同されている。合成経路においてはまず、タンパク質の構成成分にもなる含硫アミノ酸であるシステインからシステイン・ジオキゲナーゼによりシステイン酸が合成される。タウリンはシステインスルフィン酸デカルボキシラーゼ(スルフィノアラニン・デカルボキシラーゼ)によりこのシステイン酸から合成される。ヒトはこの合成経路の両酵素をもつため、タンパク質を摂取していれば、タウリンの形での積極的摂取は不要である。胆汁酸と縮合したタウロコール酸はコリル・コエンザイムAとタウリンから合成される。タウリンは尿中に一日約200mgが排泄される。
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