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ヤリイカ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Loligo bleekeri Keferstein, 1866 |
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シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
genus Doryteuthis |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヤリイカ(槍烏賊) | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Spear Squid |
100 g (3.5 oz)あたりの栄養価 | |
エネルギー | 356 kJ (85 kcal) |
炭水化物 | 0.4 g |
- 食物繊維 | (0) g |
脂肪 | 1.0 g |
- 飽和脂肪酸 | 0.18 g |
- 一価不飽和脂肪酸 | 0.05 g |
- 多価不飽和脂肪酸 | 0.26 g |
タンパク質 | 17.6 g |
水分 | 79.7 g |
ビタミンA相当量 | 8 μg (1%) |
- βカロテン | 0 μg (0%) |
ビタミンB1 | 0.04 mg (3%) |
ビタミンB2 | 0.03 mg (2%) |
ビタミンB3 | 3.5 mg (23%) |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.27 mg (5%) |
ビタミンB6 | 0.10 mg (8%) |
葉酸(ビタミンB9) | 5 μg (1%) |
ビタミンB12 | 1.1 μg (46%) |
ビタミンC | 2 mg (2%) |
ビタミンD | (0) μg (0%) |
ビタミンE | 1.4 mg (9%) |
ビタミンK | (0) μg (0%) |
カルシウム | 10 mg (1%) |
鉄分 | 0.1 mg (1%) |
マグネシウム | 42 mg (11%) |
リン | 280 mg (40%) |
カリウム | 300 mg (6%) |
塩分 | 170 mg (7%) |
亜鉛 | 1.2 mg (13%) |
コレステロール | 320 mg |
%はアメリカにおける成人向けの 栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
項目 | 分量(g) |
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脂肪総量 | 1 |
脂肪酸総量 | 0.49 |
飽和脂肪酸 | 0.18 |
一価不飽和脂肪酸 | 0.05 |
多価不飽和脂肪酸 | 0.26 |
18:2(n-6)リノール酸 | 0.002 |
18:3(n-3)α-リノレン酸 | 0 |
20:4(n-6)アラキドン酸 | 0.009 |
20:5(n-3)エイコサペンタエン酸(EPA) | 0.003 |
22:6(n-3)ドコサヘキサエン酸(DHA) | 0.17 |
ヤリイカ(槍烏賊、Loligo bleekeri)は、ツツイカ目ヤリイカ科[3]ヤリイカ属(ロリゴ属、genus Loligo)の一種に分類されるイカ。ヨーロッパヤリイカ (Loligo vulgaris) を模式種とする Loligo 属16種(異説あり)の中の一種である。
ケンサキイカ (Loligo edulis) は同属異種[4]。
標準和名「ヤリイカ」は、全体的な姿形が槍の穂に似ていることから、漁師の間でそのように呼ばれたのが始まりとされている。流通名・地方名には、「ササイカ(笹烏賊)」「サヤナガ」「テナシ」「テッポウ」「シャクハチイカ(尺八烏賊)」などがある。
英語でも spear squid (スピアー・スクィッド。「槍イカ」の意)といい、学名記載者の名をとって Bleeker's squid とも呼ばれる。
眼が薄い膜で覆われていることを特徴とする閉眼類(閉眼亜目とも称)に属す。外套長[5]40cm程度(オスが約30 - 40cm、メスは約20 - 30cm)で、その胴体は細長く円錐形である。通常は透明性の高い体色をしているが、興奮時には茶褐色の色素を強くする。
北海道から九州までの日本列島沿海、および、朝鮮半島・九州・中国上海周辺の3地域に囲まれた海域、すなわち、黄海全域と東シナ海東部海域に分布する。
早春から産卵期に入り、各地の沿岸に集まってくる。よって、春が漁獲期となる。
ヤリイカは、約10年周期で漁獲量(資源量、生物量)が増減することが分かっている[6]。また、北太平洋にあるアリューシャン低気圧の勢力が増すとヤリイカは減少し、低気圧の衰退を受けて増加に転じる。冬の水温が摂氏7度以下になると孵化率が下がり、資源量は減少する。
ヤリイカは生物学では神経生理のモデル生物としても用いられる。非常に太い神経線維(無髄の巨大軸索)と、巨大なシナプスを具えているためである。
日本では刺身や寿司だねとして生食に多く使われ、また、一夜干し、直火焼き、煮付け、塩辛でも食される。また、内臓と眼球を取り除き、天日などで乾燥させてスルメにも加工される。ヤリイカのスルメは特に「竹葉」「笹するめ」などの雅名を持ち、また、ケンサキイカとともに最高の等級とされ、「一番するめ」の名で呼ばれている。
イカ、とりわけヤリイカ科のイカは飼育が非常に難しく、ノーベル生理学・医学賞受賞者で動物行動学の権威であったコンラート・ローレンツは、かつて著書の中で「人工飼育が不可能な動物」として唯一イカを挙げていた。1970年代前半までの動物学会では、それが共通の認識であった。しかし、1975年、専門外であった脳科学者の松本元が電子技術総合研究所において水槽内でのヤリイカの飼育に成功したことにより、定説は覆される。ローレンツはただちに現地に赴き、一週間に及ぶ慎重な検証を重ねた結果、率直にこれを認めた。このとき彼は、開発された飼育技術に対し、「全ての水産生物の未来を変える」とまで評価している[7][8]。前述したモデル生物としての生物学的利用にも、この技術の貢献するところは大きい。
ヤリイカの飼育は円形の水槽に回転する水流を生じさせて行う。アンモニア濃度が高くならないよう、アンモニア分解菌(亜硝酸菌)を濾過フィルター内に生息させることにより、技術的に可能となっている。
日本において娯楽的なイカ漁として人気を博しているものの一つは、ヤリイカ釣りである。
岸壁から釣るには、海底に産卵に際して成熟した成体が接岸する春が絶好のシーズンである。エギ(疑似餌の一種)で手軽に、または、アジの生餌で10mくらいの深度を探るのが良いようである。
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