- 英
- hemoperitoneum, intra-abdominal hemorrhage, intraabdominal bleeding
- ラ
- haemorrhagia intraabdominalis
- 同
- 腹腔出血
- 関
- 腹膜腔出血
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救急
治療
国試
参考
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/25 08:54:17」(JST)
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腹腔内出血 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
K66.1 |
ICD-9 |
568.81 |
MeSH |
D006465 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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腹腔内出血(ふくくうないしゅっけつ、英: intraabdominal bleeding, hemoperitoneum、独: intraabdominale Blutung, Hämoperitoneum)は、腹腔内における臓器損傷もしくは血管離断により腹腔内に血液が貯留した状態である。
概要[編集]
腹腔内出血には、肝癌、脾嚢胞、動脈瘤、動脈瘤破裂、卵巣嚢腫、子宮外妊娠、出血性膵炎、術後出血などによる非外傷性出血と、実質器損傷、腸間膜損傷、血管損傷による外傷性出血がある。
大量出血が起こると血圧低下、頻脈、皮膚蒼白、冷汗などのショック症状、濁音界移動を伴った腹部膨隆、腹痛が生じ、検査では赤血球数、血色素量、ヘマトクリット値、中心静脈圧値、時間尿量が減少、低下する。
緊急時の診断においては、病歴、症状、所見の他、腹腔穿刺、腹腔洗浄法、超音波検査が有効である。全身状態が安定していればCTスキャン、出血源の確認、塞栓術による止血を兼ねた腹部動脈造影を行う。
治療としては経皮的静脈穿刺、静脈切開による輸液路確保と輸液、輸血、酸素投与、止血を施す。腹腔内多発臓器損傷や大血管損傷による高度の出血に対しては腹部大動脈遮断、もしくは開胸による胸部大動脈遮断を施す。
血管損傷[編集]
血管損傷はほとんどの場合、血管外傷(英: vascular injury, trauma of the blood vessel、独: Verletzung des Gefäßes, Trauma des Gefäßes)として発生する。血管外傷は交通事故、労働災害、喧嘩などによる発生が多く見られ、他にカテーテルなど医原性のものとして起こることもある。血管外傷には刃物、強い鈍力などによる開放性損傷と、鈍力、骨などによる非開放性損傷がある。特に胸腔、腹腔における損傷は血胸、腹腔内出血によるショックを招く恐れがあり、十分な検査が必要である。
血管が離断されていない損傷は動脈のみの場合が多く、症状として血管攣縮、挫滅による解離、血栓形成などによる血行障害が現れる。血管の離断がある場合は静脈損傷、神経損傷を合併していることが多い。
四肢の動脈損傷は比較的止血が容易であるが、下肢、特に膝窩動脈を結紮する場合は末梢がほぼ100%壊死するため、血行再建を必要とする。
陳旧性損傷では頸動脈瘻を形成することがあり、治療の際に注意が必要である。
診断は内出血の疑いがあればCT、超音波検査が有効で、四肢末端の場合は皮下血腫に伴う阻血症状で容易であるが、血管造影、ドップラー血流計などで確定診断できる。治療は血行再建を優先し、壊死切迫の場合には切断する方がよい。静脈損傷はあまり問題視されず、再建の必要も特にないが、大動脈損傷は致命的であり、外科治療をする。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 『南山堂 医学大辞典』 南山堂 2006年3月10日発行 ISBN 978-4-525-01029-4
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- 腹腔穿刺法 (特集 内科医に必要な基本的診療手技のノウハウ)
- 臨牀指針 腹腔内出血を繰り返した3b型肝損傷に対して肝動脈塞栓術にて救命できた1例
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- 腹腔内出血(ふくくうないしゅっけつ、英: intraabdominal bleeding, hemoperitoneum、 独: intraabdominale Blutung, Hämoperitoneum)は、腹腔内における臓器損傷 もしくは血管離断により腹腔内に血液が貯留した状態である。
- 20. 卵巣出血. 症状と診断. – 月経と月経との中間の時期の突発的下腹痛。 – 妊娠所見 はみられない。 – 超音波検査. ダグラス窩のecho free space(血液貯留). – CT. 血性 腹水, 腹腔内出血. 高濃度の血性腹水が存在すると骨盤内臓器の輪郭不. 鮮明 ...
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[★]
- 次の文を読み、 60~ 62の問いに答えよ。
- 19歳の男性。交通外傷のため搬入された。
- 現病歴:河川沿いの堤防道路でオートバイを運転中に対向車と接触し転倒、崖下に転落した。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識はほぼ清明だが会話は困難。脈拍 124/分。血圧 92/70 mmHg。呼吸数 28/分。 SpO2 100% (リザーバー付マスク 10 l/分酸素投与下 )。顔面に挫創があり、口腔から出血と凝血塊の喀出を認める。胸部は右前胸部に圧痛があり、右呼吸音が減弱している。右下肢は外旋位で、右下腿の変形と開放創を認める。腹部超音波検査で腹腔内に液体貯留を認める。マスクによる酸素投与を継続している。
- 輸液開始 20分後、バイタルサインは脈拍 112/分、血圧 110/60 mmHgとなった。頭部 CTでは頭蓋内に異常はなく、腹腔内出血および右脛骨と腓骨の開放骨折に対して治療が必要と判断した。しかし、自施設の外科医と整形外科医に連絡したところ、整形外科医からは「 30分以内に対応可能」という返事が得られたが、外科医からは「現在、別の緊急手術を行っているため 3時間は対応が難しい」との返事があった。
- この時点での対応で適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108E061]←[国試_108]→[108E063]
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- 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
- 72歳の男性。突然の背部痛と冷汗とを主訴に来院した。
- 現病歴:本日午後2時、庭仕事中に突然の背部痛と冷汗とを自覚した。背部痛は、痛み始めが最も強く、腰部へ移動した。症状が続くため受診した。
- 既往歴:53歳時に高血圧症を指摘され自宅近くの診療所に通院中である。
- 生活歴:夫婦2人暮らし。現在は無職。喫煙は70歳まで25本/日を50年間。飲酒は機会飲酒。
- 現症:意識は清明。身長 158cm、体重 60kg。脈拍 120/分、整。右上肢血圧 178/90mmHg、左上肢血圧 172/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 450万、Hb 13.8g/dL、Ht 42%、白血球 11,800(桿状核好中球 22%、分葉核好中球 40%、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 7%、リンパ球 28%)、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dL、AST 52IU/L、ALT 55IU/L、LD 290IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 32mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、CK 98IU/L(基準 30~140)。胸部CT水平断像(別冊No. 5A)、腹部CT水平断像(別冊No. 5B)及び胸腹部CT矢状断像(別冊No. 5C)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [110F027]←[国試_110]→[110F029]
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- 22歳の男性。バイク走行中にトラックと衝突し全身を強打した。呼吸困難を訴え救急車で搬入された。意識JCS10。呼吸数24/分。脈拍104/分、微弱。血圧74/34mmHg。瞳孔径に左右差なく、対光反射は両眼で正常である。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄疸はない。外頚静脈は怒張している。心音は減弱し、呼吸音に異常はない。腹部は平坦、軟である。四肢に運動障害はない。
- 血圧低下の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097I034]←[国試_097]→[097I036]
[★]
- 21歳の男性。交通外傷のため救急車で搬入された。オートバイ運転中に乗用車と接触し転倒した。意識障害はない。呼吸数30/分、脈拍120/分、整。血圧80/64mmHg。頚静脈の怒張はない。右側胸部に打撲痕と皮下気腫とを認める。右肺の呼吸音は減弱している。腹部に擦過傷を認めるが圧痛と膨隆とはない。骨盤・四肢の変形、腫脹および運動麻痺はない。
- 血圧低下の原因として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098F017]←[国試_098]→[098F019]
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- 英
- hemoperitoneum
- 関
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- 関
- hemoperitoneum
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- 英
- blood, (漢方)blood and body fluid energy
- 関
- 血液、血中
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- 英
- intraluminal、endoluminal、intracavitary、intraluminally
[★]
- 英
- intraperitoneal、intraabdominal、intraperitoneally、i.p.
[★]
- 英
- internal bleeding、internal hemorrhage、concealed hemorrhage
[★]
- 英
- abdominal cavity (Z)
- ラ
- cavum abdominis
- 同
- 腹膜腔