- 英
- Lemierre syndrome, Lemierre's syndrome
- 同
- Lemierre症候群
- 関
- 死を呼ぶ喉の痛み killer sore throat
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/04 20:27:24」(JST)
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レミエール症候群 |
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31108 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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レミエール症候群(レミエールしょうこうぐん、レミエール病とも、英 Lemierre's syndrome)とは、感染性血栓性頸静脈炎である疾患群のこと。名前の由来は1936年に Andre Lemierre により詳細な報告がされたことによる。
目次
- 1 臨床所見
- 2 関連項目
- 3 引用・脚注
- 4 外部リンク
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臨床所見 [編集]
若年健常者に見られることが多い。[1]欧米では「killer sore throat」(死を呼ぶ喉の痛み)とよばれる。発症初期は風邪症候群・急性上気道炎・咽喉頭炎などと鑑別困難であることが多い。但し、上気道感染症状が無くても、衛生状態の悪い口腔内での原因菌の増殖や慢性活動性EBウイルス感染症の合併症として発症する場合がある。
胸部レントゲン像からは結節影の多発や内頸静脈の血栓性閉塞も認める。咽頭感染症の病巣の血管壁から、一部剥がれ落ちた血栓が血流に乗り、血栓が肺に至ると肺塞栓症を起こす。咽頭部の感染が進むと菌血症となり肺膿瘍、脳膿瘍やその他の臓器の膿瘍を合併することもある。頸部の症状がなく、血液培養で原因菌が発見され診断されることも多い。早期の鑑別診断が重要になるが、類似症状の感染症は多くあり確定診断が遅れがちになることから、死亡率は現在でも10%を越える。抗生物質が普及する以前は致死率の高い感染症であった。
原因 [編集]
上気道の常在菌である嫌気性菌、特に Fusobacterium necrophorum (フソバクテリアム・ネクロフォラム) によるものが多いとされている[2]が、他に Peptostreptococcus や Bacteroides なども。Fusobacterium necrophorum はヒト以外の家畜などでも感染症を起こすことがある。
症状 [編集]
初期症状は、38℃程度の発熱や風邪症候群或いはインフルエンザと類似する。膿性痰や胸鎖乳突筋に沿った圧痛や腫脹を示すが流涎や呼吸困難のほか、咀嚼筋群への炎症の波及により開口障害を呈することもある。静脈炎は両側に及ぶことは少なく、左右非対称の頸部腫脹・疼痛を訴えることが多い。症状が進むと肺へ感染巣が転移し、呼吸不全を来すこともある。リンパ節の腫脹は認めない場合がある。
治療 [編集]
抗菌薬投与が中心で、例としてスルバクタムとアンピシリン、ペニシリンGとクリンダマイシン等の組合せによる。
関連項目 [編集]
- 急性喉頭蓋炎
- 亜急性甲状腺炎
- 咽頭後壁膿瘍
- 家畜感染症
引用・脚注 [編集]
- ^ Ann Intern Med. 2009;151(11):812-5.
- ^ Woywodt A and others. A swollen neck. Lancet 2002;360:1838.
外部リンク [編集]
- 池田正行教授の”NEJM、Lancet拾い読み2004”
- Lemierre’s Syndrome(胸部レントゲン画像) (PDF)
- 副咽頭間隙膿瘍 メルクマニュアル
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 内藤 亮,重城 喬行,黒田 文伸,小園 高明,櫻井 隆之,巽 浩一郎
- 日本呼吸器学会雑誌 = The journal of the Japanese Respiratory Society 49(6), 449-453, 2011-06-10
- NAID 10029088401
- 顎下部膿瘍から Lemierre 症候群に至ったと考えられた1例
- 深川 智恵,古土井 春吾,高橋 英哲 [他],山田 周子,渋谷 恭之,古森 孝英
- 日本口腔外科学会雑誌 56(10), 605-608, 2010-10-20
- NAID 10027843947
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Fusobacterium
フゾバクテリウム属
臨床関連
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候