リンコマイシン
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Japanese Journal
- 悪性腫瘍に合併した感染症に対するリンコシンの使用経験 血圧に及ぼす影響
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リンコシン注射液300mg
組成
1バイアル中
容量
有効成分
- 日局 リンコマイシン塩酸塩水和物 300mg(力価)
添加物
禁忌
- 本剤の成分又はクリンダマイシンに対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
適応菌種
- リンコマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属
適応症
- 敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱
[静脈内注射]
- リンコマイシン塩酸塩水和物として、通常成人は、1回600mg(力価)を1日2〜3回点滴静注する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
[筋肉内注射]
- リンコマイシン塩酸塩水和物として、通常成人は、1回300mg(力価)を1日2〜3回、又は1回600mg(力価)を1日2回筋肉内注射する。
小児には、1回体重1kgあたり10〜15mg(力価)を1日2〜3回筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
- 高齢者及び衰弱患者、大腸炎等の既往歴のある患者[偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある(「重要な基本的注意」1の項参照)。]
- 肝障害又は肝障害の既往歴のある患者[胆汁排泄のため、消失半減期が延長するおそれがある。また、肝障害があらわれるおそれがある。]
- 腎障害のある患者[腎排泄は本剤の主排泄経路ではないが、消失半減期が延長するおそれがある。]
- 気管支喘息、著明なアレルギーの既往歴のある患者[重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[本剤は筋への直接作用により収縮を抑制するので、症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
ショック(頻度不明)
- ショックを起こすことがある。また、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシー様症状を伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」1の項参照]
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)、剥脱性皮膚炎(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心停止(頻度不明)
- 急速な静注により心停止があらわれたとの報告がある。[「適用上の注意」(1)の項参照]
無顆粒球症(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少症(頻度不明)、血小板減少性紫斑病(頻度不明)
- 無顆粒球症、再生不良性貧血、汎血球減少症、血小板減少性紫斑病があらわれたとの報告があるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用6,7)
- 好気性グラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属(腸球菌を除く)、肺炎球菌、嫌気性グラム陽性菌のペプトコッカス属、ペプトストレプトコッカス属及び嫌気性グラム陰性菌のバクテロイデス属に強い抗菌作用を示す。
作用機序
- 細菌のリボゾーム50S Subunitに作用し、ペプチド転移酵素反応を阻止し蛋白合成を阻害する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- リンコマイシン塩酸塩水和物(Lincomycin Hydrochloride Hydrate)
化学名
- Methyl 6,8-dideoxy-6-[(2S,4R)-1-methyl-4-propylpyrrolidine-2-carboxamido]-1-thio-D-erythro-α-D-galacto-octopyranoside monohydrochloride monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- lincomycin, LCM
- ラ
- lincomycinum
- 化
- 塩酸リンコマイシン lincomycin hydrochloride
- 商
- リンコメイス、リズピオン、ペランコシン、リンコシン、ルニアマイシン
- 関
- リンコマイシン系抗菌薬、抗菌薬
概念
- マクロライド系抗菌薬と類似の抗菌スペクトルを有する。
- 機序:蛋白質の合成阻害。50Sリボソームサブユニットの機能を阻害。50SリボソームサブユニットのA部位、P部位に結合してペプチド結合の形成を阻害する(クロラムフェニコールに類似)。静菌的に作用。
[★]
商品
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3