- 英
- methylcobalamin MeCbl
- 同
- メチルB12 methyl-B12 MeB12
- 関
- ビタミンB12
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/28 00:14:39」(JST)
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メチルコバラミン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
carbanide; cobalt(3+);
[5-(5,6-dimethylbenzimidazol-1-yl)-4-hydroxy-2-
(hydroxymethyl)oxolan-3-yl]
1-[3-[(4Z,9Z,14Z)-2,13,18-tris(2-amino-2-oxoethyl)
-7,12,17-tris(3-amino-3-oxopropyl)
-3,5,8,8,13,15,18,19-octamethyl-2,7,12,17-tetrahydro
-1H-corrin-21-id-3-yl]propanoylamino]
propan-2-yl phosphate
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
投与方法 |
oral,sublingual,injection. |
識別 |
CAS登録番号 |
13422-55-4 |
ATCコード |
B03BA05 |
PubChem |
CID 6436232 |
化学的データ |
化学式 |
C63H91CoN13O14P |
分子量 |
1344.40 g/mol |
メチルコバラミン(英: Methylcobalamin; 本邦では一般にメコバラミン mecobalamin と呼ばれる)は、コバラミン(ビタミンB12)の一種であり、末梢神経障害、糖尿病性神経障害の治療や、筋萎縮性側索硬化症の初期治療に用いられている。
概要
メチルコバラミンは、ビタミンB12の一つの形態であり、シアノコバラミンとはシアニドがメチル基に置き換わっていることが相違点である[1]。代表薬はメチコバール。
このビタミンは、体内でビタミンB12依存酵素により利用されている2つの活性酵素のうちの1つであり、特にメチオニン合成酵素として知られている5-メチルテトラヒドロ葉酸ホモシステインメチル基転移酵素(MTR)により利用されているビタミンB12の誘導体である。メチルコバラミンは、天然の正真正銘の有機金属結合の数少ない例として有名である。
メチルコバラミンは、ある種のバクテリアによって優先的に産生されている。この物質が環境中で重金属と接触した場合には重金属をメチル化することになり、その重金属が水銀である場合には極めて有害なメチル水銀を作り出す場合がある[2] 。
メチルコバラミンは、就寝起床リズム障害に関連するとして研究されてきており、その作用は量相関関係があるように見えるが、低濃度レベルのみ[要検証 – ノート]で発現する[3]。
メチルコバラミンは、悪性貧血などのビタミンB12欠乏症の治療に利用されている。ある研究によると、メチルコバラミンは体内に吸収されるとシアノコバラミンよりも体内により長くとどまることができるとの報告がある[4] 。
テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB
12によるTHFの再生産、Folsäure=葉酸、DHF=ジヒドロ葉酸、THF=テトラヒドロ葉酸、Vit.B
12=ビタミンB
12、Methyl-Vit.B
12=
メチルコバラミン、Methionin=メチオニン、Methionin Syntase=5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ、Homocystein=ホモシステイン、N
5-Methyl-THF=5-メチルテトラヒドロ葉酸、N
5,N
10-Methylene-THF=5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸、N
10-Formyl-THF=10-ホルミルテトラヒドロ葉酸、dUMP=デオキシウリジン一リン酸、NADPH、DNA
脚注
- ^ L. R. McDowell, Vitamins in animal and human nutrition, http://books.google.co.uk/books?id=dXOPBMYIPcQC&pg=PA526
- ^ Zenon Schneider, Andrzej Stroiński, Comprehensive B12: Chemistry, Biochemistry, Nutrition, Ecology, Medicine, http://books.google.co.uk/books?id=OBlxCKbYCx8C&pg=PA32
- ^ Double-blind test on the efficacy of methylcobalamin on sleep-wake rhythm disorders
- ^ [1]
テトラピロール |
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ビリン
(線形) |
ビリルビン · ビリベルジン · ステルコビリノーゲン · ステルコビリン · ウロビリノーゲン · ウロビリン
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フィトビリン
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フィトクロム
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フィコビリン
|
フィコエリトロビリン · フィコシアノビリン · フィコウロビリン · フィコビオロビリン
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大員環化合物 |
コリノイド
|
メチルコバラミン · アデノシルコバラミン · シアノコバラミン
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ポルフィリノーゲン
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ウロポルフィリノーゲン (I, III) · コプロポルフィリノーゲン (I, III)
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ポルフィリン
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プロトポルフィリン (IX) · ヘム (a, b) · 亜鉛プロトポルフィリン · クロロフィルc1 · クロロフィルc2
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クロリン
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プロトクロロフィリド · クロロフィリド · クロロフィルa · クロロフィルb · バクテリオクロロフィルc
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バクテリオクロリン
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バクテリオクロロフィルa
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Japanese Journal
- 6.メチルコバラミンのビタミンB_<12>としての意義 : ビタミンB_<12>を用いた大規模臨床研究の結果をうけて(第426回研究協議会研究発表要旨,ビタミンB研究委員会)
Related Links
- 概要 [編集] メチルコバラミンは、ビタミンB 12 の一つの形態であり、シアノコバラミンとはシアニドがメチル基に置き換わっていることが相違点である [1]。メチルコバラミン薬では「メチコバール」(エーザイ)が代表的である。
- 食品に含まれるメチルコバラミン: 同じくビタミンB12で体内での転換せずに働くアデノシルコバラミンのように補酵素で、発送するメチルコバラミンは植物を発酵抽出させた成分を使用しているものの、一般的には動物性微生物に ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- vitamin B12
- 同
- コバラミン cobalamin
- 商
- アリチア配合
- 関
- シアノコバラミン、悪性貧血、ビタミン、メチルコバラミン
吸収
- 食物(コバラミン+蛋白質)→胃(コバラミン)+壁細胞が分泌する糖タンパク;内因子→コバラミン-内因子複合体→回腸 (SP.742)
- 回腸上皮細胞の刷子縁膜にコバラミン-内因子複合体に特異的なレセプターが存在 (SP.742)
- 細胞内ではβグロブリン(トランスコバラミン II)と結合して血中に入り組織に運ばれる (SPC.280, SPC.742)
部位: ビタミンB12は回腸。 葉酸は空腸。 鉄も空腸、ついでに十二指腸でも。
機能
- コバラミン依存の酵素は全部で十数種ある。コバラミン依存の酵素は分子内転移、メチル転移を触媒 (FB.387)
- 正常ミエリンの維持 (SPC.280)
- 葉酸の代謝(葉酸は核酸代謝に関わっている) (SPC.280)
- 奇数脂肪酸の酸化 (FB.386)
- メチルマロニルCoAムターゼの補酵素(奇数脂肪酸の酸化)
補酵素
必要量
- 一日の消費量(排泄):1-3ug (体の貯蔵量の-0.1%) (HIM.643)
- 体に貯蔵されてる量:2-3mg → 摂取しなくとも3-4年は欠乏しない
基準値
- 260-1,050pg/ml(192-775pmol/ml)
判定
低値
- 悪性貧血(内因子抗体、壁細胞抗体?)
- 胃切除後
- 萎縮性胃炎
- 吸収不良をきたす病態:クローン病、セリアック病、吸収不良症候群
高値
- 血液疾患:顆粒球増加を示す疾患 ← 顆粒球由来のビタミンB12輸送蛋白(トランスコバラミン?)が増加するため(QB.G-257)、崩壊した白血球から放出するため(YN.G-53)
臨床関連
[★]
- 英
- rose
- 関
- 上昇、バラ色、バラ科、バラ属、上がる、バラ目
[★]
- 英
- lamin
- 関
- 核ラミン