A型ボツリヌス毒素
- 関
- 骨格筋弛緩剤、ボツリヌス毒素
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 承認されたボトックスビスタの使い方 (特集 最近のトピックス2010) -- (皮膚疾患治療のポイント)
Related Links
- 本サイトはボトックスビスタをお取り扱いになる医療従事者の方に向けて、製品特性やご使用の手順、サポート体制などについてご案内しています。 ... 本剤ご使用までの流れ(資格取得、 同意取得、製剤の取り扱いなど)についてご ...
- 本サイトはボトックスビスタをご使用中の患者様に向けて、ボトックスの特徴や治療方法、承認品であるメリットなどについてご案内しています。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ボトックスビスタ注用50単位
組成
有効成分
- A型ボツリヌス毒素 1バイアル中50単位※
※:1単位はマウス腹腔内投与LD50値
備考:
A型ボツリヌス菌によって産生される。製造工程でウシ(心臓、血液、乳、骨格筋、膵臓)及びヒツジ(血液)由来成分を使用している。
添加物
- 塩化ナトリウム 0.45mg
人血清アルブミン 0.25mg
禁忌
- 全身性の神経筋接合部の障害をもつ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)[本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させる可能性がある。]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[妊婦、授乳婦に対する安全性は確立していない。](「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者*他のボツリヌス毒素製剤にて治療中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 高齢者(65歳以上)への投与は推奨できない。[「高齢者への投与」の項参照]
- 通常、65歳未満の成人にはA型ボツリヌス毒素として合計10〜20単位を左右の皺眉筋に各2部位(合計4部位)及び鼻根筋1部位に均等に分割して筋肉内注射する。なお、症状再発の場合には再投与することができるが、3ヵ月以内の再投与は避けること。
注射部位
- 使用にあたっては本剤の用法・用量を遵守し、1回の投与量は最大で合計20単位までとすること。
- 眼瞼下垂の発現を減らすために、上眼瞼挙筋周囲へ投与することを避けること。特に眉間周囲の下制筋群(鼻根筋、皺眉筋、眉毛下制筋)が大きな患者において皺眉筋へ投与する際は、骨眼窩上隆起から1cm以上上方に投与すること。*本剤の力価(単位)は、A型ボツリヌス毒素製剤特有のもので、B型ボツリヌス毒素製剤とは異なること、また換算もできないことに留意し、必ず本剤の投与量を慎重に確認してから投与すること。*本剤と他のボツリヌス毒素製剤の同時投与は避けること。[本剤と他のボツリヌス毒素製剤を同時投与した経験はなく、有効性及び安全性は確立しておらず、同時投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。(【禁忌】及び「相互作用」の項参照)]
慎重投与
- 筋弛緩剤及び筋弛緩作用を有する薬剤を投与中の患者[筋弛緩作用が増強されることが、また、嚥下障害の発現が高まるおそれがある。](「相互作用」の項参照)
- 慢性の呼吸器障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある。]
- 重篤な筋力低下あるいは萎縮がある患者[本剤の投与により、症状を悪化させる可能性がある。]
- 閉塞隅角緑内障のある患者又はその素因(狭隅角等)のある患者[本剤はアセチルコリンの放出抑制作用を有するため、症状を悪化させる可能性がある。]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状、血清病
(0.01%)
- ショック、アナフィラキシー様症状、血清病を起こす可能性があるので、本剤の投与に際しては、これらの症状の発現に備えること。
また、本剤投与後、悪心等の体調の変化がないか、患者の状態を十分観察し、異常がないことを確認すること。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、発疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
眼
(0.56%)
- 重篤な角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔の報告があるので、兎眼、閉瞼不全等があらわれた場合には、眼球の乾燥を避けるため人工涙液等の点眼剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
呼吸障害、嚥下障害
(0.49%)
- 嚥下障害から嚥下性肺炎を来し、重篤な呼吸困難に至ったとする報告が、また、ボトックス注用の投与部近位への拡散により呼吸機能低下があらわれることがあるので、特に初回及び2回目の投与後1、2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸困難等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
痙攣発作
(頻度不明)
- 痙攣発作あるいはその再発が報告されているので、これらの症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。痙攣発作の素因のある患者に投与する場合には特に注意すること。
薬効薬理
坐骨神経腓腹筋の収縮に対する作用2)
- ラット大腿二頭筋に投与した試験において、坐骨神経刺激による腓腹筋収縮の抑制を認める。
筋弛緩作用3)
- マウス片側腓腹筋に投与した尾懸下試験において、投与後比較的早期に、本剤の筋弛緩作用に基づく運動力の低下及び不動時間の延長を用量依存的に認める。
α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経作用4)
- ラット大腿二頭筋に投与した試験において、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)で機能的除神経作用を認める。
神経再生による機能的除神経からの回復4)
- ラット大腿二頭筋に投与した試験において、α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経惹起後、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)ともに終板の拡大を認める。
作用機序
- 末梢の神経筋接合部における神経終末内でのアセチルコリン放出抑制により神経筋伝達を阻害し、筋弛緩作用を示す。神経筋伝達を阻害された神経は、軸索側部からの神経枝の新生により数ヵ月後には再開通し、筋弛緩作用は消退する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- A型ボツリヌス毒素(Botulinum Toxin Type A)
性状
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 筋弛緩薬。鎮けい剤
商品
- アフロクアロン
- クロルフェネシン:脊髄の多シナプス反射経路中の介在ニューロンを選択的に抑制することにより骨格筋の痙縮を緩解する。除脳固縮(γ-固縮)及び貧血性除脳固縮(α-固縮)を共に緩解する。
- チザニジン:チザニジンは中枢性のアドレナリンα2作動効果を有し、脊髄及び脊髄上位中枢に作用して、固縮緩解作用、脊髄反射抑制作用等の筋緊張緩和作用を有する。
- エペリゾン:脊髄において単及び多シナプス反射を抑制すると共に、γ-運動ニューロンの自発発射を減少させ、筋紡錘の感度を低下させることで、メフェネシンよりも強力な骨格筋弛緩作用を発揮する。また、中脳毛様体及び後部視床下部を介する脳波覚醒反応を抑制する作用や、血管平滑筋のCa2+チャネル遮断や交感神経活動の抑制を介して、皮膚・筋や脳への血流量を増大させる作用もある。脊髄レベルにおける鎮痛作用も有する。3)
[★]
- 英
- Botox
- 関
- A型ボツリヌス毒素