- 英
- bismuth、Bi
- 関
- 次没食子酸ビスマス
WordNet
- a heavy brittle diamagnetic trivalent metallic element (resembles arsenic and antimony chemically); usually recovered as a by-product from ores of other metals (同)Bi, atomic number 83
PrepTutorEJDIC
- 蒼鉛(そうえん)(金属元素;化学記号はBi)
- bismuthの化学記号
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/06 22:08:23」(JST)
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外見 |
銀白色
|
一般特性 |
名称, 記号, 番号 |
ビスマス, Bi, 83 |
分類 |
卑金属 |
族, 周期, ブロック |
15, 6, p |
原子量 |
208.98040(1) g·mol-1 |
電子配置 |
[Xe] 4f14 5d10 6s2 6p3 |
電子殻 |
2, 8, 18, 32, 18, 5(画像) |
物理特性 |
相 |
固体 |
密度 (室温付近) |
9.78 g·cm-3 |
融点での液体密度 |
10.05 g·cm-3 |
融点 |
544.7 K, 271.5 °C, 520.7 °F |
沸点 |
1837 K, 1564 °C, 2847 °F |
融解熱 |
11.30 kJ·mol-1 |
蒸発熱 |
151 kJ·mol-1 |
熱容量 |
(25 °C) 25.52 J·mol-1·K-1 |
蒸気圧 |
圧力(Pa) |
1 |
10 |
100 |
1 k |
10 k |
100 k |
温度 (K) |
941 |
1041 |
1165 |
1325 |
1538 |
1835 |
|
原子特性 |
酸化数 |
3, 5
(弱酸性酸化物) |
電気陰性度 |
2.02 (ポーリングの値) |
イオン化エネルギー
(詳細) |
第1: 703 kJ·mol-1 |
第2: 1610 kJ·mol-1 |
第3: 2466 kJ·mol-1 |
原子半径 |
156 pm |
共有結合半径 |
148 ± 4 pm |
ファンデルワールス半径 |
207 pm |
その他 |
結晶構造 |
三方晶系[1] |
磁性 |
反磁性 |
電気抵抗率 |
(20 °C) 1.29 µΩ·m |
熱伝導率 |
(300 K) 7.97 W·m-1·K-1 |
熱膨張率 |
(25 °C) 13.4 µm·m-1·K-1 |
音の伝わる速さ
(微細ロッド) |
(20 °C) 1790 m/s |
ヤング率 |
32 GPa |
剛性率 |
12 GPa |
体積弾性率 |
31 GPa |
ポアソン比 |
0.33 |
モース硬度 |
2.25 |
ブリネル硬度 |
94.2 MPa |
CAS登録番号 |
7440-69-9 |
最安定同位体 |
詳細はビスマスの同位体を参照 |
同位体 |
NA |
半減期 |
DM |
DE (MeV) |
DP |
207Bi |
syn |
31.55 y |
ε, β+ |
2.399 |
207Pb |
208Bi |
syn |
368,000 y |
ε, β+ |
2.880 |
208Pb |
209Bi |
100 % |
(1.9 ± 0.2) × 1019 y |
α |
3.14 |
205Tl |
210mBi |
syn |
3.04 × 106 y |
IT |
0.271 |
210Bi |
|
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ビスマス(英: bismuth) は原子番号83の元素。元素記号は Bi。第15族元素の一つ。日本名は蒼鉛。
目次
- 1 特徴
- 2 産出
- 3 用途
- 4 同位体
- 5 ビスマスの化合物
- 6 結晶
- 7 脚注
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特徴
淡く赤みがかった銀白色の金属で、柔らかく脆い。多彩な色を示すことがあるが、これは表面の酸化膜で光が回折することによる構造色であり、ビスマス本来の色ではない。電気伝導性や熱伝導性は高くない。融点は271.3 °Cと低い。
常温で安定に存在し、凝固すると体積が増加するのが特徴。またビスマス化合物には医薬品の材料となるものがあり、他の窒素族元素(ヒ素やアンチモン)の化合物に毒性が強いものが多いことと対照的である。
産出
天然には硫化物(輝蒼鉛鉱)として主に産出するが、自然蒼鉛として単体での産出も知られている。なお、鉱工業上はこれらの鉱物ではなく、主に鉛、モリブデン、タングステン精錬の副産物として生産される[2]。
ビスマス鉱石
ビスマス鉱石を構成する鉱石鉱物には、次のようなものがある。
- 自然蒼鉛(自然ビスマス)(Bi)
- 輝蒼鉛鉱(輝ビスマス鉱)(Bi2S3)
- 蒼鉛土(ビスマイト)(Bi2O3)
用途
医薬品(整腸剤)の原料として、日本薬局方に収載されている。
単体のビスマスと他の金属(カドミウム、錫、鉛、インジウムなど)との合金は、それぞれの金属単体より低い融点となる。このため、鉛フリーはんだに添加されたり、あるいはより低温で溶けるウッド合金のような低融点合金に使われる。また、ビスマスは大きな熱電効果を示す物質であり、特にテルルとの合金は熱電変換素子として実用化されている。
化合物としては、銅酸化物高温超伝導体の1成分としても用いられ、ビスマスを含む超伝導物質はしばしばビスマス系高温超伝導物質または単にビスマス系と呼ばれる。
上記以外にも、高比重・低融点で比較的柔らかく無害である事から鉛の代替として注目され、散弾や釣り用の錘、鉛・カドミウムの代替として黄銅への添加剤、ガラスの材料などとして用いられている。
同位体
詳細は「ビスマスの同位体」を参照
天然に存在するビスマスの同位体はすべて放射性同位体である。主要な同位体である 209Bi は長らく安定同位体とされてきたが、近年、精密な測定で非常に長い半減期を持つ放射性同位体であることが判明し、最重安定同位体の地位を鉛 (208Pb) に譲ることとなった。
209Bi はごくわずかにα崩壊により崩壊するが、その半減期は2003年に測定された値で (1.9 ± 0.2) × 1019 年(≒ 1700京〜2100京年)である。この値は現在の宇宙年齢の9桁以上も長い[3]。
その他にも、半減期は短いが自然界には5つの同位体が存在する。いずれも、壊変系列の崩壊過程によって発生する同位体である。ウラン233の崩壊過程でできるビスマス213はがんの治療に期待されている。
ビスマスの化合物
収れん作用を持つビスマスの化合物は、腸粘膜のタンパク質と結合して被膜を作り炎症を起こした粘膜への刺激を和らげる効果があり、整腸剤として利用される。
- 酸化ビスマス(Bismuth Oxide) (Bi2O3) - 整腸剤
- 次没食子酸ビスマス(Bismuth subgallate) - 整腸剤(日本薬局方収載)
- 輝蒼鉛鉱 (Bi3S3)
- 塩化酸化ビスマス(III)(Bismuth oxychloride) (BiClO) - 化粧品、パール塗料の原料。
- 次硝酸ビスマス - 整腸剤(日本薬局方収載)
- 次サリチル酸ビスマス - 整腸剤
- 炭酸酸化ビスマス(III) - 整腸剤
- チタン酸ビスマスナトリウム ((Bi1/2Na1/2)TiO3)
結晶
人工的に作ったビスマスの結晶は、酸化膜による多彩な着色と骸晶による特徴的な形状から、観賞用として市販される場合がある。
脚注
- ^ Bismuth, mindat.org
- ^ http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/commodity/bismuth/bismumcs96.pdf Bismuth, Mineral Commodity Summaries(1996)Bismuth, USGeological Survey.
- ^ de Marcillac, P. Coron, N. Dambier, G. Leblanc, J. & Moalic, J.-P. Experimental detection of α-particles from the radioactive decay of natural bismuth. Nature 422, 876-878 (2003).
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Fl |
Uup |
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Uus |
Uuo |
アルカリ金属 |
アルカリ土類金属 |
ランタノイド |
アクチノイド |
遷移金属 |
その他の金属 |
半金属 |
その他の非金属 |
ハロゲン |
希ガス |
不明 |
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ビスマスの化合物 |
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二元化合物 |
BiBr3 · BiCl3 · BiF3 · BiF5 · BiH3 · BiI3 · Bi2O3 · Bi2O5 · Bi2S3 · Bi2Se3 · Bi2Te3
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三元化合物 |
BiAsO4 · Bi(CH3COO)3 · Bi2(CO3)O2 · Bi(NO3)3 · Bi(OH)3 · Bi2(SO4)3
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 実用化に動き出したビスマス系超電導線 (特集 超電導材料の合成と特性評価)
- 小林 慎一,中島 隆芳,山崎 浩平 [他]
- 電気学会論文誌. A, 基礎・材料・共通部門誌 132(6), 387-392, 2012-06
- NAID 40019348758
Related Links
- 特徴 [編集] 淡く赤みがかった銀白色の金属で、柔らかく脆い。多彩な色を示すことがあるが、これは表面の酸化膜で光が回折することによる構造色であり、ビスマス本来の色ではない。電気伝導性や熱伝導性は高くない。
- 特徴 淡く赤みがかった銀白色の金属で、柔らかく脆い。多彩な色を示すことがあるが、これは表面の酸化膜で光が回折することによる構造色であり、ビスマス本来の色ではない。電気伝導性や熱伝導性は高くない。融点は271.3 C ...
- ビスマス | 詳細 | ニュース 検索 フレッシュアイペディアは、ウィキペディア財団が運営するウィキペディア日本語版に含まれるフリー百科事典の情報及びその関連情報を引用し、提供しております。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
次硝酸ビスマス
組成
組成・性状
1.組成
禁忌
- (1)出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O-157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。]
- (2)慢性消化管通過障害又は重篤な消化管潰瘍のある患者[ビスマスの吸収による副作用が起こるおそれがある。]
効能または効果
効能・効果
用法・用量
- 次硝酸ビスマスとして、通常成人1日2gを2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 便秘の患者、結腸瘻造設術、回腸瘻造設術または人工肛門造設術を受けた患者、消化管憩室のある患者[ビスマスが吸収され、重大な副作用が起こるおそれがある。]
重大な副作用
1.精神神経系(頻度不明)
- ビスマス塩類(次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス)1日3〜20gの連続経口投与(1ヵ月〜数年間)により、間代性痙れん、昏迷、錯乱、運動障害等の精神神経系障害(初期症状:不安、不快感、記憶力減退、頭痛、無力感、注意力低下、振せん等)があらわれたとの報告がある。これらの報告によれば、症状は投与中止後、数週間〜数ヵ月で回復している。
2.血液(頻度不明)
- 亜硝酸中毒(メトヘモグロビン血症、血圧降下、皮膚の紅潮)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
また、便秘があらわれた場合には亜硝酸中毒を起こすおそれがあるので、減量、休薬等適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 腸内異常発酵により生じる硫化水素と結合し、止瀉作用をあらわす。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- neutrophilia
- 同
- 好中球増多、好中球増加、好中球増加症
- 顆粒球増加症 granulocytosis、好中球性白血球増加症 neutrophilic leukocytosis
- 関
- 白血球増多症
[show details]
定義
- 成熟好中球の絶対数が8x103/uL以上に増加している状態
- OLM 94,95
-
-
国試
[★]
- 英
- bismuth
- 同
- ビスマス
[★]
ビスマス bismuth
[★]
ビスマス Bi
[★]
- 英
- bismuth subsalicylate
- 商
- PEPTO-BISMOL Pepto-Bismol, Bismatrol
- 関
- 次没食子酸ビスマス
- Bismuth subsalicylate is 2-Hydroxybenzoic acid bismuth (3+) salt
作用機序 SPC.311
- ビスマス剤:ビスマス塩のうち、水に不溶のものは、内服によって胃酸中和、胃腸粘膜の被覆保護などの作用を呈するほか、全腸管に渡って収斂作用を表す。ビスマス剤はまた腸内のH2Sと結合し、その蠕動作用も除くので、確実な制瀉薬として作用する。ビスマス製剤として次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、次サリチル酸ビスマスなどが用いられる
参考
- http://www.asahi-net.or.jp/~yq6k-srtn/kusurishishayaku.htm
- http://www.rxlist.com/helidac-drug.htm
- https://members.kaiserpermanente.org/kpweb/drugency/drugdetails.do?drugID=299464&name=Bismuth+Subsalicylate+525+mg%2F15+mL+Oral+Susp&index=true
- http://www.drugs.com/mmx/bismuth-subsalicylate.html
- http://en.wikipedia.org/wiki/Bismuth_subsalicylate
-bismuth subsalicylate
[★]
- 英
- bismuth subgallate
- ラ
- bismuthi subgallas
- 同
- デルマトール dermatol
- 商
- ヘルミチンS
- 関
- 止痢薬、次サリチル酸ビスマス、次没食子酸、ビスマス
参考
- http://www.genome.jp/kusuri/japic_med/show/00012130
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2649715X1117_2_01/2649715X1117_2_01?view=body
[★]
- 英
- bismuth subnitrate
- ラ
- bismuthi subnitras
- 商
- 次硝酸ビスマス末、硝ビス、ビスミット
- 関
- 止痢薬。止しゃ剤,整腸剤
[★]
- 英
- trout
- 関
- チャー、イワナ属