カルボシステイン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
シスカルボン錠250mg
組成
有効成分
添加物
- 乳糖、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ
禁忌
効能または効果
○下記疾患の去痰
- 上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核
○慢性副鼻腔炎の排膿
- カルボシステインとして、通常成人1回500mg(本品2錠)を1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 肝障害のある患者〔肝機能障害のある患者に投与した時、肝機能が悪化することがある。〕
- 心障害のある患者〔類薬で心不全のある患者に悪影響を及ぼしたとの報告がある。〕
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー様症状
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
気道に対する作用
・粘液構成成分の調整作用3)
- 気管支炎患者の喀痰中のフコムチンを減少させ、シアロムチンを増加させる。
・粘膜正常化作用4)
- 慢性気管支炎患者の気管支粘膜上皮の線毛を保護し、線毛の再生を賦活させる。
副鼻腔に対する作用
・粘液線毛輸送能改善作用5)
- 慢性副鼻腔炎患者で、低下した鼻粘膜粘液線毛輸送機能を改善させる。
・粘膜正常化作用6)7)
- エンドトキシン注入あるいはSO2ガス(亜硫酸ガス)吸入による実験的ウサギ副鼻腔炎モデルで、副鼻腔粘膜の障害を軽減し、修復を促進させる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- L-カルボシステイン(L-Carbocisteine)
化学式
化学名
- (2R)-2-Amino-3-carboxymethylsulfanylpropanoic acid
性状
- 白色の結晶性の粉末で、においはなく、わずかに酸味がある。
水に極めて溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
融点:約186℃(分解)。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- carbocysteine、carbocisteine
- 同
- L-カルボシステイン、L-carbocisteine、S-カルボキシメチルシステイン S-carboxymethyl cysteine
- 商
- C-チステン、カージリン、カルブタン、クインスロン、サワテン、シスカルボン、シスダイン、ムコダイン、ムコチオ、ムコトロン、メチスタ、ルボラボン
- 関
- 去たん剤
概念
- 去痰薬;気道粘液溶解
- システインの残基のH-がHOOC-CH2-で置換されたアミノ酸
作用
- 喀痰中のフコムチンを減少させ、シアロムチンを増加させる
- 粘液構成成分の調整作用、喀痰粘度低下作用、喀痰流動性の改善作用、線毛細胞修復作用を有する
参考
- http://en.wikipedia.org/wiki/Carbocisteine