- 英
- odds ratio OR
- 関
- 相対危険度、オッズ
- ある群でのオッズを、他の群でのオッズで除したもの。
- ある事象に関して、関心のある群と対象とする群の間でどれだけその事象が起こりやすいかをいうことを表現するための値である。
例
ウイルス ウイルス
あり なし
心筋炎あり 20 10 |30
心筋炎なし 20 38 |58
-----------------------------------------
40 48
- 心筋炎もしくは心筋症を疑った患者に行った心生検を行い、PCRによるメタ解析を行った所、ウイルスが存在するオッズ比は対照群(心筋炎ではない)と比べて患者群は3.8倍であった(Braunwald's Heart Disease: A Textbook of Cardiovascular Medicine, 8版, p.1776)。
参考
PrepTutorEJDIC
- Oregon
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/25 08:03:35」(JST)
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オッズ比(オッズひ、Odds ratio)は、ある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度である。
オッズとは、ある事象の起こる確率をpとして、p/(1−p)の値をいう。確率論のほかギャンブルでも盛んに使われてきた数値である。オッズと確率には以下の関係式が成り立つ.
オッズ比はある事象の、1つの群ともう1つの群とにおけるオッズの比として定義される。事象の両群における確率をp(第1群)、q(第2群)とすれば、オッズ比は
オッズ比が1とは、対象とする条件あるいは事象の起こりやすさが両群で同じということであり、1より大きい(小さい)とは、条件あるいは事象が第1群(第2群)でより起こりやすいということである。オッズ比は必ず0以上である。第1群(第2群)のオッズが0に近づけばオッズ比は0(∞)に近づく。
例えば、男女それぞれ100人に先週ビールを飲んだかどうか聞いてみる。男性は80人が、女性は20人が先週ビールを飲んだと答えるとしよう。男性がビールを飲んだオッズは80対20つまり4/1=4で、女性は20対80つまり1/4=0.25である。4 / 0.25 = 16で、オッズ比は16となる。
オッズ比は医学の臨床試験の結果を示す方法としてよく用いられ、ベイズ統計学でも特に重要である。
オッズ比の対数をとると確率のロジットの差に等しい。ロジットはロジスティック関数の逆関数であって、ロジスティック回帰分析でもオッズ比は重要な意味を持つ。
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Japanese Journal
- 論文生産性によって特徴づけられる大学教員の研究活動
- 伊藤 裕子
- 研究技術計画 26(1/2), 73-84, 2012-09-20
- … 大学等の教員における論文生産性と研究環境等の関連性について明らかにすることを目的として,本論文では,「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査(2009年文部科学省発表)」のデータを用い,「過去3年間の査読ありの外国語の論文・記事の件数」の回答を「外国語論文生産の少ないグループ(0〜1件)」と「多いグループ(11件以上)」に分けて再集計し,オッズ比による分析を行った。 …
- NAID 110009518449
- 地域在住女性高齢者における咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の関連
- 岩崎 正則,葭原 明弘,宮崎 秀夫
- 口腔衛生学会雑誌 62(3), 289-295, 2012-04-30
- … ティック回帰モデルを用い咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の関連を評価した.咀嚼能力が低いことは開眼片足立ちが30秒間保持できないことと有意に関連していた(咀嚼能力が高い群を基準として,中間群:調整済オッズ比[95%信頼区間]=2.34[0.91-6.01],低い群=3.61[1.14-11.4]).結論として,女性高齢者において咀嚼力判定ガムにより評価された咀嚼能力と開眼片足立ち保持時間の間に有意な関連があることが本研究結果から示された. …
- NAID 110009436984
- ESDの偶発症としての Mallory-Weiss 症候群に関する検討
- 河野 孝一朗,名和田 義高,濱田 晃市,田島 浩子,西野 徳之,中澤 敏弘,十林 賢児
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 54(4), 1443-1450, 2012-04-20
- … tearを認めた.そのうち,それぞれ1例(14.3%)で裂創部の穿孔と裂創が病変に及ぶことによる治療断念例を認めた.7例全例で内視鏡の押し込み操作を行っていた.危険因子として,BMI 18.5未満の低BMIがオッズ比2.5で有意だった.ESD時のMallory-Weiss tearの発症は稀ではなく,ESDに大きな支障をきたす恐れがある.リスクの高い患者では特に内視鏡の強い押し込み操作を控えるなど予防処置が必要だと考えられた. …
- NAID 10030649554
- 在宅自立高齢者における口腔カンジダ菌の保菌状態に関する調査
- 後藤 隼,山崎 裕,佐藤 淳,秦 浩信,大内 学,守屋 信吾,北川 善政
- 北海道歯学雑誌 32(2), 210-221, 2012-03-15
- … では非使用者に比べ有意に検出率が高く,C.albicans+C.glabrataの混合菌種の割合が高くなった.単変量解析で有意差が認められた3項目に関して多変量解析を行ったところ,年齢(オッズ比1.7)と有床義歯の有無(オッズ比3.0)がカンジダ菌の検出に有意に関連する独立因子であった.本研究の結果から,健常な前期高齢者において有床義歯は,カンジダ菌の保菌と最も関連した因子であり,カンジダ …
- NAID 10030576434
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- 当サイトの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、本会は利用者 が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。 オッズ比
- 統計学やギャンブルでも使われる「オッズ比」。確率を表す時に使われますが、具体的なオッズ比の出し方や、本来の意味など、マニアックな質問もどんどんしてみましょう。
- 補正 例えば、OC使用群と非使用群で乳癌発症率を比較する場合、OC使用群に乳癌の家族歴を有する人が多い場合、OC使用群で乳癌発症のリスク(相対リスク又はオッズ比)が高くなることが考えられる(乳癌の家族歴を有する ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 石綿を使用していた工場の周辺住民における中皮腫死亡率の調査を行った。
- 死亡率は、全国の一般住民と比較して、半径300m未満の男性居住者で14倍、300m~600mで6倍、600m~900mで2倍であった。
- 正しいのはどれか。2つ選べ。
- a. 石綿曝露に関する症例対照研究である。
- b. 石綿曝露による中皮腫の標準化死亡比が算出できる。
- c. 石綿曝露による中皮腫死亡のオッズ比は7である。
- d. 石綿曝露による中皮腫死亡の寄与危険度は12である。
- e. 石綿曝露と中皮腫死亡率との間には量-反応関係が推察される。
[正答]
※国試ナビ4※ [103E049]←[国試_103]→[103E051]
[★]
- a. 有病率はP/(P+Q)である。
- b. 相対危険度は(R/(R+S))/(P/(P+Q))である。
- c. 寄与危険度は(P/(P+Q))-(R/(R+S))である。
- d. オッズ比はPQ/RSである。
- e. 有意差検定はt検定で行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G018]←[国試_096]→[096G020]
[★]
- 患者対照研究(case control study)について正しいのはどれか。
- a. 結果が出るまでの観察期間は長期にわたる。
- b. コホート研究に比較して費用がかかる。
- c. オッズ比を計算する。
- d. 罹患率の低い疾患の解析に適する。
- e. 前向き研究である。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G019]←[国試_096]→[096G021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108G004]←[国試_108]→[108G006]
[★]
- 英
- relative risk
- 同
- 相対リスク、相対危険
- 関
- コホート研究、オッズ比
- コホート研究で取られる手法
- ある因子が、疾病発生とどの程度関連しているかを評価する。すなわち、暴露群と被暴露群の比較に主眼がおかれている。
- R = A / (A + B) / ( C / (C + D) )
- 疾患が稀な場合、 A + B ≒ B, C + D ≒ D となり
- R ≒ AD / BC
- →疾患が稀な時の近似的相対危険度はオッズ比に等しくなる
|
疾病あり
|
疾病なし
|
計
|
暴露あり
|
A
|
B
|
A+B
|
暴露なし
|
C
|
D
|
C+D
|
計
|
A+C
|
B+D
|
T
|
参考
- http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/public_health/ebm/ce105.html
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E5%AF%BE%E5%8D%B1%E9%99%BA%E5%BA%A6
uptodate
- In the systematic review of this trial, significantly more patients experienced clinical improvement at three months with surgery than with splinting (71 versus 51.6 percent) with a relative risk (RR) for clinical improvement favoring surgery of 1.38 (95% CI 1.08-1.75).(手術群とスプリント群で比較すると手術群の「臨床的な改善」のRRは1.38。(手根管症候群))
[★]
- 英
- hazard ratio HR
- 関
- 相対危険度
参考
- http://acts-gc.jp/glossary/04.html
- ある単位時間あたりにおける死亡確率がハザードで、その群間の比をハザード比と定義
- 計算方法:(1)ログランク検定から間接的に計算 (2)Cox回帰
- http://circ.ebm-library.jp/topics/yougo.html
- 生存率解析における死亡の率 → ハザード
- 比較群と対照群の比 → ハザード比
- http://www.kdcnet.ac.jp/hepatology/technique/statistics/reading/ebm3.htm
- いい
- 要約データを利用したハザード比のメタ・アナリシスの研究
- http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/yoshilab/iyaku/2006ME/hirooka.pdf
- http://www.kdcnet.ac.jp/hepatology/hint/s/s1-2.htm
- 関係ないか
[★]
[★]
- 英
- unadjusted odds ratio, unadjusted OR
- 関
- オッズ比
[★]
- 英
- odds
- 関
- ある事象が起こる確率pを、それが起こらない確率(1-p)で割ったもの
- odds = p / ( 1 - p )
[★]
- 英
- ratio
- 関
- 率
- 分子と分母の間に全体と部分の関係がないもの。
- 0~∞の値をとる。