ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群
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ウォーターハウス・フリードリヒセン症候群 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
A39.1, E35.1 |
ICD-9 |
036.3 |
DiseasesDB |
29316 |
MedlinePlus |
000609 |
eMedicine |
med/3009 |
MeSH |
D014884 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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ウォーターハウス・フリードリヒセン症候群(Waterhouse–Friderichsen syndrome、略称WFS)は、Waterhouse (1911)とFriderichsen (1918)によって定義された副腎皮質不全の一病型重症のことである[1]。多くが髄膜炎菌により引き起こされる[2]。細菌感染は、片側もしくは両側の副腎の大規模な出血を起こす[3]。髄膜炎菌の菌血症により臓器不全、昏睡、低血圧やショック、播種性血管内凝固症候群(DIC)が進展して紫斑、急速に進展して副腎皮質不全や死にいたる。
目次
- 1 疫学
- 2 予防
- 3 症状
- 4 治療
- 5 歴史
- 6 脚注
疫学[編集]
様々な細菌が原因として考えられている。
- さまざまな細菌がウォーターハウス・フリードリヒセン症候群の原因となるが急性のものは主に髄膜炎菌である。
- 緑膿菌もウォーターハウス・フリードリヒセン症候群の原因となる[4]。
- 小児のウォーターハウス・フリードリヒセン症候群に近年黄色ブドウ球菌が関与していること指摘されている[5]。
- インフルエンザ菌もウォーターハウス・フリードリヒセン症候群に関与している[6][7]。
予防[編集]
アメリカ疾病予防管理センターは11歳から18歳までのすべての人、脾臓機能が低下している人(脾摘している人など)や免疫機能の低下している一定の人に対し髄膜炎菌に対する予防接種を推奨している[8]。
症状[編集]
病気の発症は、発熱、悪寒、嘔吐、頭痛など非特異的なものである。点状出血や低血圧による敗血症性ショックをおこす。 低血糖と低ナトリウム血症と高カリウム血症、ACTH刺激試験は、急性副腎不全を示す。C反応性蛋白は上昇するかほぼ正常レベルである。血小板減少とPT、APTTはDICを示唆する。髄膜炎菌は容易に血液や脳脊髄液から培養することができ、時に皮膚病変の塗抹標本で見ることができる。 嚥下障害、舌の萎縮、口角の亀裂も特徴である。
治療[編集]
できるだけ早く適切な抗生物質で治療する必要がある。ベンジルペニシリンはかつて第一選択薬であったクロラムフェニコールの有力な代替薬である。低副腎性のショックを回復させるためにコルチゾールが用いられることがある。
歴史[編集]
ウォーターハウス・フリードリヒセン症候群は英国の医師ルパート・ウォーターハウス(1873年 - 1958年)とデンマークの小児科医カール・フリードリヒセン(1886年 – 1979年)にちなんで名付けられた[9][10] 。
脚注[編集]
- ^ 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
- ^ http://rarediseases.info.nih.gov/GARD/Disease.aspx?PageID=4&diseaseID=9449
- ^ Kumar V, Abbas A, Fausto N (2005). Robins and Coltran: Pathological Basis of Disease (7th ed.). Elsevier. pp. 1214–5. ISBN 978-0-7216-0187-8.
- ^ http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/ency/article/000609.htm
- ^ Adem P, Montgomery C, Husain A, Koogler T, Arangelovich V, Humilier M, Boyle-Vavra S, Daum R (2005). “Staphylococcus aureus sepsis and the Waterhouse-Friderichsen syndrome in children”. N Engl J Med 353 (12): 1245–51. doi:10.1056/NEJMoa044194. PMID 16177250.
- ^ Morrison U, Taylor M, Sheahan DG, Keane CT (January 1985). “Waterhouse-Friderichsen syndrome without purpura due to Haemophilus influenzae group B”. Postgrad Med J 61 (711): 67–8. doi:10.1136/pgmj.61.711.67. PMC 2418124. PMID 3873065. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=2418124.
- ^ McKinney WP, Agner RC (December 1989). “Waterhouse-Friderichsen syndrome caused by Haemophilus influenzae type b in an immunocompetent young adult”. South. Med. J. 82 (12): 1571–3. PMID 2595428. http://meta.wkhealth.com/pt/pt-core/template-journal/lwwgateway/media/landingpage.htm?issn=0038-4348&volume=82&issue=12&spage=1571.
- ^ Rosa D, Pasqualotto A, de Quadros M, Prezzi S (2004). “Deficiency of the eighth component of complement associated with recurrent meningococcal meningitis--case report and literature review”. Braz J Infect Dis 8 (4): 328–30. doi:10.1590/S1413-86702004000400010. PMID 15565265.
- ^ Waterhouse R (1911). “A case of suprarenal apoplexy”. Lancet 1: 577–8. doi:10.1016/S0140-6736(01)60988-7.
- ^ Friderichsen C (1918). “Nebennierenapoplexie bei kleinen Kindern”. Jahrb Kinderheilk 87: 109–25.
UpToDate Contents
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- 1. 黄色ブドウ球菌菌血症の合併症 complications of staphylococcus aureus bacteremia
- 2. 髄膜炎菌感染の臨床症状 clinical manifestations of meningococcal infection
- 3. 原発性副腎不全(アジソン病)の原因 causes of primary adrenal insufficiency addisons disease
- 4. 成人における副腎不全の臨床症状 clinical manifestations of adrenal insufficiency in adults
- 5. 髄膜炎菌感染の治療および予防 treatment and prevention of meningococcal infection
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Waterhouse-Friderichsen syndrome
- 同
- ウォーターハウス-フリーデリクセン症候群、Waterhouse-Friderichsen症候群。ウォーターハウス・フリードリクセン症候群。Waterhause Friderichsen症候群?
概念
- 髄膜炎菌敗血症など播種性血管内凝固症候群、全身の皮膚・粘膜出血、副腎出血を来たす。24時間以内に死亡しうる。
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- free
- 関
- 自由、取り除く、無料、遊離、遊離型、含まない
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- lead、lead
- 関
- 通じる、導く、導出、主導
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候