マルトース水和物10w/v%
- 関
- 糖類剤
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- マドロス輸液10%は1ポリアル(プラスチックボトル)中マルトース水和物10w/v%を含む無色澄明の水性注射液である。
効能または効果
- 糖尿病及び術中・術後で非経口的に水・エネルギー補給を必要とする場合
- 通常成人は1回500〜1,000mLを徐々に静脈内に点滴注入する。
投与速度は通常成人マルトース水和物として1時間当り0.3g/kg体重以下(体重50kgとして10%液500mLを4時間以上)とする。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
重大な副作用
アナフィラキシーショック
- マルトース水和物含有製剤ではアナフィラキシーショックを起こすことが報告されているので,投与にあたっては観察を十分に行い,呼吸困難,血圧低下,頻脈,蕁麻疹,潮紅等の症状が認められた場合には投与を直ちに中止し,適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- マルトース水和物(麦芽糖)は2分子のブドウ糖からなる二糖類で2),ヒトに静注したとき他の二糖類(ショ糖,乳糖)に比べてよく生体内利用され,また14C-マルトース静注によるラットの実験でブドウ糖と同程度に代謝されることが報告3)されて以来,糖質補給剤として基礎的・臨床的研究が始められた。その結果,マルトース水和物の代謝は基本的にはマルトース水和物の組織への移行,各組織のマルターゼによるブドウ糖への加水分解,ついで解糖系からTCAサイクルへの移行というように進むものと考えられている。
マルトース水和物の組織への取込みは,ブドウ糖と異なりインスリンを必要としない(インスリン非依存性)ことが,ラット横隔膜あるいは副睾丸脂肪組織の14C-マルトース取込み実験で認められている4)。
ヒトでは血漿中マルターゼ活性はほとんどなく,そのためマルトース水和物は分解されることなく組織に取込まれ,エネルギー源として利用される。従って,血糖値の変動もほとんどみられない5)。
本剤は10%液で等張であるため,同じ等張液の5%ブドウ糖液に比べて理論上2倍のエネルギー補給が可能である。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- α-D-glucopyranosyl-(1→4)-β-D-glucopyranose monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で,味は甘い。水に溶けやすく,エタノール(95)に極めて溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- infusion, transfusion
- 同
- 輸注
種類
- NSU. 731
-
- 維持輸液剤:一日の水・電解質バランスを保つべく作成される
- 輸液期間が長くなる場合に用いられる。
- Na+, Cl-は少なく、K+、HPO4-ブドウ糖を含む
乳幼児
- 1. 脱水になりやすい。
- 2. 腎機能が未熟。(K排泄能が低い)
- 3. 低血糖になりやすい
輸液量
- 新生児:80-120 ml/kg/日 ← 成人よりも多い
- 乳児下痢症に対する初期輸液:Na 90mEq/l, Cl 70mEql/L, ブドウ糖 2.6%, 乳酸 20mEq/L
投与量の計算
- 体重には身長とBMI22としたときの標準体重を用いる。
- 尿量 + 不感蒸泄(700ml) + 代謝水(5ml x 体重)
乳幼児
- 小児の薬の選び方・使い方
- 10kg以下 100ml/hr
- 10-20kg 200ml/hr
- 20-30kg 300ml/hr
- 30-40kg 400ml/hr
- 成人用のクレンメ:20滴で1ml (1滴 50ul)
- 小児用のクレンメ:60滴で1ml
- x (ml/hr) = 20x (滴/時) = x/3 (滴/分) = x/180 (滴/秒)
- ∴ x (ml/hr) で輸液するためには 180/x (秒/滴) となるようにクレンメの滴下速度を調節する。