IgA腎症
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IgA 腎症 |
免疫グロブリン A
|
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
N02.8 |
ICD-9 |
583.9 |
OMIM |
161950 |
DiseasesDB |
1353 |
MedlinePlus |
000466 |
eMedicine |
med/886 |
MeSH |
D005922 |
IgA腎症(アイジーエーじんしょう、英: IgA nephropathy)は、主に免疫グロブリンの一種であるIgAが免疫複合体を形成し、腎糸球体メサンギウム領域に沈着することを特徴とする疾患である。 1968年にフランスのベルジェらが提唱したことによりベルジェ病とも言われる。
目次
- 1 疫学
- 2 臨床像
- 3 病因・機序
- 4 病期分類
- 5 検査
- 6 診断
- 7 治療
- 8 予後
- 9 脚注
- 10 関連項目
- 11 外部リンク
疫学
好発年齢は10代後半から30年代前半であるが10歳未満でも50歳以上でも発症することもある。患者は男性に多く、数倍の性差が存在する。日本における慢性糸球体腎炎の30~40%をIgA腎症が占める。この割合は、アジア太平洋地域、フランス・イタリアなどの南欧、北アメリカ、南アメリカの順に低くなる。治療中の患者数は国内で年間20,000〜30,000人と推計されており、特定疾患に指定されている。
臨床像
急性上気道感染症(風邪など)・消化管感染症や過労、寒冷暴露を伴った場合に、肉眼的血尿(コーラ色の血尿)が見られる。しかし実際には、初期段階は無症状であるため、学校健診や職場健診における検尿で顕微鏡的血尿を指摘されて偶然に発見されることが最も多い(このような蛋白尿・血尿をチャンス蛋白尿・チャンス血尿と呼ぶ。チャンスは「偶然」の意)。病態の進行・悪化速度は個人により実にさまざまであり、数年から数十年で末期腎不全に至るとされる。この過程で、高血圧や血液検査異常(尿素窒素・クレアチニンの上昇)が出現するので、これらを検診などで指摘されて初めてIgA腎症と診断されることもある。なお、経過中にネフローゼ症候群を呈することは稀である。
病因・機序
- 詳しいことは不明であり、今後の研究成果が期待される。病因として有力なものは、食物やウイルスを抗原とする免疫複合体の糸球体内沈着によって引き起こされるとする説である。機序としては、扁桃腺炎が反復することにより陰窩上皮が破壊され、これを抗原として認識したリンパ球がIgA抗体を産生すると考えられている。IgAサブクラス1の抗体ヒンジ領域の糖鎖異常を示唆する実験結果もある。また、IgA腎症の一部では明らかな家族内発症が見られることから、遺伝因子の関与も疑われる。レニン・アンギオテンシン系遺伝子やIgAクラススイッチ制御遺伝子の多型が本疾患の発症・進行に関与するとして注目されているものの、確定的な証拠は依然得られていない。
病期分類
国内では、腎生検の所見により4群に分類され、予後の予測と治療方針の決定に用いられる。経過中に他の群に移行することがある。
- 予後良好群:透析療法に至る可能性がほとんどないもの。
- 予後比較的良好群:透析療法に至る可能性が低いもの。
- 予後比較的不良群:5年以上・20年以内に透析療法に移行する可能性があるもの。
- 予後不良群:5年以内に透析療法に移行する可能性があるもの。
厚生省特定疾患進行性腎障害調査研究斑 社団法人日本腎臓学会 合同委員会『IgA 腎症診療指針』より引用
検査
経過や尿検査などからIgA腎症が疑われると、入院のうえで腎生検が行われ、その結果により診断が確定する。基本的に腎生検の病理診断以外に診断を確定できる検査所見はない。
- 尿所見
- 複数回の検尿を行い、尿定性(テープ試験)のみならず尿沈渣の鏡検を行う。
- 持続的顕微鏡的血尿(5個/HPF以上)を必発所見とする。
- 蛋白尿が間欠的あるいは持続的に見られる。
- 急性上気道・消化管感染症や過労、寒冷暴露を伴った場合などには、肉眼的血尿(コーラ色の血尿)が見られる。
- 腎生検
- 光学顕微鏡での所見ではメサンギウム増殖性腎炎を呈している。
- 蛍光抗体法での所見ではメサンギウム領域にIgAの顆粒状沈着が見られる。
- 電子顕微鏡での所見ではパラメサンギウム領域を主とする高電子密度物質沈着が見られる。
- 血液検査
- 血清IgA高値は感度・特異度も低く、本症の診断や病勢評価に必須ではない。2000年に発表された国内の多施設共同研究によれば、血清IgA値315mg/dlが成人IgA腎症の診断基準として示唆されている。
診断
腎生検の結果に基づく。紫斑病性腎炎、肝硬変症、ループス腎炎などのIgA腎症と同様にメサンギウムにIgA沈着をきたす疾患とは、各疾患に特有の全身症状の有無や検査所見によって鑑別を行う。
治療
- 病期分類により治療手段は変化する。
- 生活指導
- 上記の国内指針によれば、予後比較的不良群以降は過労は避け、妊娠・出産も避けることが望ましい。ただし、運動制限については賛否両論であり、過労が直接的に腎臓に悪影響を及ぼすデータはない。しかしながら、脱水状態を招くほどの激しい運動は腎機能の悪化につながることからやはり控えるべきである。また、妊娠分娩の結果は腎生検の結果よりも腎障害の程度により大きく異なり、中等度以上の腎機能が低下している場合には母体の将来的な腎不全悪化や妊娠中の合併症(妊娠高血圧症など)、生児の分娩率に影響が生じることから原則として勧められない。
- 食餌療法
- 低タンパク食療法も徹底度こそ施設間で異なるが、IgA腎症に限らず慢性腎臓病治療の一環として、広く行われている。また、カナダ、オーストラリアなどではフィッシュオイル(魚油)の服用が有効とされており、こうしたサプリメント摂取や成分中のω-3系と呼ばれる脂肪酸(DHA・EPAなど)の治療効果を支持する英語論文も散見されるが、国際的な評価は定まっていない。
- 薬物療法
- 患者背景や病理所見を含めた検査結果などから総合的に検討される。治療の主体は副腎皮質ステロイド薬とACE阻害剤・ARBである。腎生検で糸球体メサンギウム基質の増加や間質の線維化が軽度なもの、腎機能が比較的保たれているもの、尿蛋白が陽性であるものは、ステロイドの効果が得られやすいとする論文が多い。ACE阻害薬を主体とした降圧薬による十分な血圧コントロールが腎障害の進展を遅らせるという臨床試験結果も数多い。ACE阻害薬+ステロイド併用で、ACE阻害薬単独よりも腎機能予後が良好であったという報告がある[1][2]。国内ではACE阻害薬以上にARBが消費されており、一部では両者の併用療法も行われている。このほか、ジピリダモール、塩酸ジラゼプ、ワーファリン、アザチオプリン、ミゾリビンなどを使うこともある。
- 扁桃腺摘出+ステロイドパルス療法
- 急性上気道炎、とくに扁桃腺炎の反復によりIgA腎症が惹起されるという考えに基づいて、国内の一部施設で積極的に行われている。蛋白尿減少など臨床的寛解が認められるが長期的な評価はまだ定まっていない[3][4][5]。
予後
一時期は予後良好の症例だと考えられていたが、1993年のフランス、日本におけるIgA腎症患者の予後20年の結果で40%前後が慢性糸球体腎炎を経て、末期腎不全に陥ると報告されたことにより予後の見直しが進められた。およその判断基準として、病院初診時の血清クレアチニンが高値であること、タンパク尿の陽性、高血圧の合併などは腎臓の良好な予後を示唆しない。また、腎生検で広範な糸球体の硬化と尿細管間質の障害がある場合も同様である。その一方で、肉眼的血尿を繰り返すだけの場合の予後は良好である。
脚注
- ^ Lv J, et al. Combination therapy of predonisone and ACE inhibitor versus ACE-inhibitor therapy alone in patients with IgA nephropathy: a randomized controlled trial. Am J Kidney Dis 2009; 53: 26-32.
- ^ Manno C, et al. Randomized controlled clinical trial of corticosteroids plus ACE-inhibitors whth long-term follow-up in proteinuric IgA nephropathy. Nephrol Dial Transplant 2009; 24: 3694-3701.
- ^ Hotta O, et al. Tonsillectomy and steroid pulse therapy significantly impact on clinical remission in patients whth IgA nephropathy. Am J Kidney Dis 2001; 38: 736-743.
- ^ Komatsu H, et al. Effect of tonsillectomy plus steroid pulse therapy on clinical remission of IgA nephropathy: a controlled study. Clin J Am Soc Nephrol 2008; 3: 1301-1307.
- ^ Kawamura T, et al. A multicenter randomaized controlled trial of tonsillectomy combined with steroid pulse therapy in patients with immunoglobulin A nephropathy. Nephrol Dial Transplant 2014; 29: 1546-1553.
関連項目
- 腎臓学
- アレルギー性紫斑病…同疾患の経過中に、IgA腎症と酷似した腎炎を発症することがある。
外部リンク
- 腎臓の働きについて(東京女子医科大学病院 泌尿器科)
- IgA腎症根治治療ネットワーク(扁摘パルス療法)
- IgA腎症の沿革と治療 - MediPress(メディプレス)腎移植
腎・泌尿器系の疾患 |
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疾患 |
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糸球体病変
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急性糸球体腎炎 | IgA腎症 | 急速進行性糸球体腎炎 | 慢性糸球体腎炎
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ネフローゼ症候群
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原発性
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微小変化群 | 巣状糸球体硬化症 | 膜性腎症 | 膜性増殖性糸球体腎炎
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遺伝性腎炎
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アルポート症候群 | 良性家族性血尿
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尿細管機能障害
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ファンコーニ症候群 | バーター症候群 | ギッテルマン症候群 | リドル症候群 | 尿細管性アシドーシス | 腎性糖尿 | 尿細管間質性腎炎
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続発性腎障害
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膠原病
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全身性エリテマトーデス | 全身性強皮症 | シェーグレン症候群
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糖尿病性腎症 | 痛風腎 | クリオグロブリン血症 | アミロイドーシス | 溶血性尿毒症症候群
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腎循環障害
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腎血管性高血圧症 | 腎梗塞 | クルミ割り現象
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泌尿器疾患
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機能障害
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膀胱尿管逆流 | 神経因性膀胱 | 水腎症 |
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先天異常
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多発性嚢胞腎(常染色体優性多発性嚢胞腎 | 常染色体劣性多発性嚢胞腎) | 尿管異所開口 | 重複腎盂尿管 |ポッター症候群
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感染症
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腎盂腎炎 | 腎膿瘍 | 膀胱炎 | 腎結核
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尿路結石
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膀胱結石
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腫瘍
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腎細胞癌 | 腎盂腫瘍 | 尿管腫瘍 | 前立腺肥大症 | 前立腺癌 | 精巣腫瘍 | 陰茎癌 |腎芽腫
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性器の疾患
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前立腺炎 | 停留精巣 | 精巣捻転 | 包茎 | 勃起不全
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病態・症状 |
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腎不全
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急性腎不全
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急性尿細管壊死
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慢性腎臓病
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慢性腎不全 | 尿毒症
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尿所見異常
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乏尿 | 無尿 |多尿 |頻尿 |血尿 | タンパク尿 | 尿円柱
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尿閉 |陰嚢腫大
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検査 |
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腎機能検査
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糸球体濾過量 | クレアチニンクリアランス | ナトリウムクリアランス | 尿中ナトリウム排泄率 | 腎不全指数
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腹部X線写真 | 腎盂造影 | レノグラム | 腎生検
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腎・泌尿器系の正常構造・生理 |
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腎臓 |
肉眼解剖
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尿細管
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近位尿細管 - ヘンレのループ(下行脚 - 細い上行脚 - 太い上行脚) - 遠位尿細管 - 集合管 - 腎盤 ( - 尿管)
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腎循環
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腎動脈 - 傍尿細管毛細血管 - 輸入細動脈 - (糸球体) - 輸出細動脈 - 直細動脈 - 腎静脈
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ゲロタ筋膜
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顕微解剖
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ネフロン
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腎小体
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糸球体
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毛細血管 | 糸球体内メサンギウム細胞 | ボーマン嚢
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傍糸球体装置
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緻密斑 | 傍糸球体細胞 | 糸球体外メサンギウム細胞
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尿細管
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生理学
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アシドーシスとアルカローシス | 膠質浸透圧 | 糸球体濾過量 | 腎血漿流量 | クレアチニンクリアランス
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生化学
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バソプレッシン | アルドステロン | 心房性ナトリウム利尿ペプチド | エリスロポエチン | レニン-アンジオテンシン系
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尿路 |
肉眼解剖
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尿管 - 膀胱 - 尿道
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顕微解剖
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移行上皮
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生殖器系 |
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女性器 |
尿道 - 陰核 - 陰裂 - 陰核亀頭 - 陰核亀頭冠 - 陰核包皮 - 陰核小帯 - 外陰部 - Gスポット - 処女膜 - 陰唇 - 大陰唇 - 小陰唇 - 膣 - バルトリン腺 - スキーン腺 - 子宮頸部 - 子宮 - 子宮内膜 - 卵管 - 卵巣
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- IgA nephropathy, immunoglobulin A nephrophathy
- 同
- IgAメサンギウム腎症 IgA mesangial nephropathy、免疫グロブリンA腎症 イムノグロブリンA腎症 immunoglobulin A nephropathy、IgA腎炎 IgA nephritis、IgA糸球体腎炎 IgA glomerulonephritis、Berger's disease、バージャー病 ベルガー病 ベルジェ病 Berger's disease Berger disease Berger病 Berger nephropathy
- 関
- 一次性糸球体疾患。
[show details]
- first aid step1 2006 p.385(Glomerular pathology)
定義
- → 同様の症状を示す、紫斑病性腎炎(Henoch-Schonlein purpura)、肝硬変、肺疾患とは区別する!!
疫学
- 日本-原発性糸球体腎炎の50-70% (約40%とする文献もある)。フランス-原発性糸球体腎炎の約20%
- 発症年齢:小児から成人まで認められる。20歳代に好発。男性が若干多い(男女比 3-6:1)
- 若年の新規透析患者の原因(約40%)として重要である。 → 透析導入原疾患の第2位
- 慢性糸球体腎炎のなかで最多(約半数)。
病因
- 免疫複合体型腎炎
- IgAを含む免疫複合体が糸球体に沈着し → 補体を活性化 → 腎炎
- 抗原:細菌、ウイルス、食物蛋白など
- begin as an episode of gross hematuria that occurs within 1 or 2 days of a nonspecific upper respiratory tract infection
病態
- 抗原と結合したIgAからなる免疫複合体が糸球体内皮下とメサンギウム領域に蓄積し腎炎像がみられる。(PRE.245) → 炎症により部分的に糸球体が破綻し血尿をきたす?
- 糸球体腎炎症状が主であって、蛋白尿は軽度。ネフローゼに至ることは稀
病理
- メサンギウム増殖性糸球体腎炎の像が見られる。
- 光学顕微鏡:メサンギウム増殖
- 蛍光顕微鏡:IgAが顆粒状にメサンギウムに沈着。C3, IgG, IgMの沈着が見られることがある
[show details]
メサンギウムにIgAが沈着する疾患
検査
- 蛋白尿は血尿に比べ軽度 ← ネフローゼ優位ではない?
診断
鑑別診断
治療
- 参考2
- 1. ACE阻害薬、アンジオテンシン受容体阻害薬
- 2. 糖質コルチコイド
- 3. 免疫抑制薬
- SPE.596
- 組織障害が軽い例:抗血小板薬、柴苓湯、ACE阻害薬、ARB
- 組織障害が強い例:副腎皮質ステロイド、抗凝固薬、抗血小板薬、免疫抑制薬の組み合わせ。
予後
- 著明な蛋白尿や腎機能低下をきたさない患者は完全に寛解するかもしれないが、ほとんどの患者ではゆっくり着実に進行する。
- 蛋白尿の持続 ± 高血圧 ± 血清Crの上昇 を下している患者は20年の経過で20-30%が末期腎不全に陥り、そのほかの20%は腎機能が低下する。
- 予後不良の腎組織像は、(稀)半月体の形成、糸球体の瘢痕化、尿細管質の萎縮、および間質の線維化である。
予後予測因子
- YN.E-43
- 血圧>160/95 mmHg、血清Cr>1.5 mg/dL、Ccr<50、尿蛋白>2g/日
予後不良因子
- 蛋白尿の持続、高血圧、高血清Cr、血清蛋白低値、高度な腎組織障害
参考
- http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/free/kousei/pdf/44_7.pdf
- 2. [charged] Treatment and prognosis of IgA nephropathy - uptodate [1]
国試
[show details]
[★]
人名
生理的な音の感受性を考慮した音の強さの単位
- 英
- bel
- 関
- デシベル
[★]
- 英
- disease、sickness
- 関
- 疾病、不調、病害、病気、疾患