エクリズマブ
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エクリズマブ ?
モノクローナル抗体 |
種類 |
全長抗体 |
原料 |
ヒト化 (マウスより) |
抗原 |
Complement protein C5 |
臨床データ |
商品名 |
Soliris |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
ライセンス |
EMA:Link, US FDA:link |
胎児危険度分類 |
C(US) |
法的規制 |
POM (UK) ℞-only (US) |
投与方法 |
Intravenous infusion |
薬物動態的データ |
半減期 |
8 to 15 days (mean 11 days) |
識別 |
CAS登録番号 |
219685-50-4 |
ATCコード |
L04AA25 |
DrugBank |
DB01257 |
ChemSpider |
NA |
UNII |
A3ULP0F556 |
ChEMBL |
CHEMBL1201828 |
化学的データ |
化学式 |
? |
分子量 |
148 kDa |
エクリズマブ(eculizumab、商品名:ソリリス)は、発作性夜間血色素尿症(ヘモグロビン尿症)における溶血抑制を効能・効果とする処方箋医薬品。Alexion Pharmaceuticals によって開発され、米国では2007年3月に、次いで同年6月で承認され、EU日本においては2010年6月に製造販売承認を受け、薬価収載・販売開始された[1]。
解説
- 効能・効果[1]
- 発作性夜間ヘモグロビン尿症 (PNH) における溶血抑制
- 貯法
- 遮光し、凍結を避け、2~8 ℃で保存。
- 使用期限
- 製造後2年6カ月
- 用法・用量
- 通常、成人には、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、1回600 mgから投与を開始する。初回投与後、週1回の間隔で初回投与を含め合計4回点滴静注し、その1週間後(初回投与から4週間後)から1回900 mgを2週に1回の間隔で点滴静注する。
- 包装
- ソリリス点滴静注300 mg 1バイアル30 mL
脚注
- ^ a b “医薬品インタビューフォーム:ソリリス点滴静注300mg (PDF)”. アレクシオン ファーマ. pp. 1-2 (2010年12月). 2012年5月14日閲覧。
外部リンク
- 日本PNH研究会(PNH医療関係者研究会)
- NPO法人PNH倶楽部(PNH患者会)
- アレクシオン ファーマ合同会社
- PNHSource.jp(PNH-発作性夜間ヘモグロビン尿症に関する情報サイト)
- 難病情報センター | 溶血性貧血(2) 発作性夜間ヘモグロビン尿症
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Industrial Info. 発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬「エクリズマブ(ソリリス)」について
Related Links
- このウェブサイトは、アレクシオン ファーマの「ソリリス」に関する情報と発作性夜間 ヘモグロビン尿症に関する情報を掲載しています。 発作性夜間ヘモグロビン尿症( Paroxysmal nocturnal hemoglobinuria: 以下PNH)の症状・診断方法・治療法 についての情報を ...
- ソリリス点滴静注300mg,エクリズマブ(遺伝子組換え)注射液.
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ソリリス点滴静注300mg
組成
有効成分:1バイアル(ストッパー付)30mL中
添加物:1バイアル(ストッパー付)30mL中
- 塩化ナトリウム 263.1mg
リン酸二水素ナトリウム 13.8mg
リン酸一水素ナトリウム 53.4mg
ポリソルベート80 6.6mg
- マスターセルバンクとワーキングセルバンクの保存時の培地成分としてニュージーランド産ウシ胎仔血清、並びにマスターセルバンクとワーキングセルバンクの調製及び保存時、並びに細胞培養時の培地成分として米国産ウシ由来成分(血清アルブミン)及びオーストラリア又はニュージーランド産ヒツジ由来コレステロールを用いて製造されたものである。
禁忌
- 髄膜炎菌感染症に罹患している患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- フローサイトメトリー法等により検査を行い、発作性夜間ヘモグロビン尿症と確定診断された患者に投与を開始すること。
- 本剤を投与開始する際には、溶血のため赤血球輸血が必要と考えられ、今後も輸血の継続が見込まれる患者を対象とすること。
- 本剤による血栓塞栓症の抑制効果、腎機能改善効果及び延命効果は確認されていない。
- 本剤の急性溶血発作に対する改善効果は確認されていない。
- 本剤には、以下の潜在的リスクがあることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に対し投与を開始すること。(【臨床成績】の項参照)
- 髄膜炎菌等に対する感染リスクの上昇(本剤は補体C5を阻害するため、髄膜炎菌をはじめとする莢膜形成細菌による感染症を発症しやすくなる可能性がある。)
- 本剤投与中止による重篤な溶血発作の発現(本剤投与によりPNH赤血球クローンが増加するため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が認められるおそれがある。)
- 通常、成人には、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、1回600mgから投与を開始する。初回投与後、週1回の間隔で初回投与を含め合計4回点滴静注し、その1週間後(初回投与から4週間後)から1回900mgを2週に1回の間隔で点滴静注する。
- 本剤を投与する際には、日局生理食塩液、日局ブドウ糖注射液(5%)又は日局リンゲル液を用いて5mg/mLに希釈すること。(「適用上の注意」の項参照)
- 本剤は独立した点滴ラインより、希釈した液を25〜45分かけて点滴静注すること。
- 本剤の血中濃度の低下により急性の溶血発作の発現が懸念されるため、投与間隔を遵守すること。
- 本剤投与開始2週までに血清中乳酸脱水素酵素(LDH)活性の低下が認められない場合には、本剤の投与継続の要否を検討すること。
慎重投与
- 髄膜炎菌感染症の既往のある患者[本剤により髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなる可能性がある。]
- 感染症の患者又は感染症が疑われる患者[本剤は補体C5を阻害する。特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなる可能性がある。]
重大な副作用
髄膜炎菌感染症:
- 髄膜炎菌感染症を誘発することがあるので、本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態の変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行い、髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。海外において、死亡に至った重篤な髄膜炎菌感染症が報告されている。
infusion reaction:
- ショック、アナフィラキシ一様症状等があらわれることがある。発現した場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 本剤は抗ニワトリ赤血球抗体で感作させたニワトリ赤血球のヒト血清による溶血を抑制した5)。
- 本剤のヒトC5に対する解離定数(平均値±標準偏差)は46±1.6pmol/L(25℃)、120±5.5pmol/L(37℃)であった6)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- エクリズマブ(遺伝子組換え)
Eculizumab(Genetical Recombination)(JAN)
本 質:
- エクリズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒト補体C5α鎖抗体の相補性決定部及びヒトフレームワーク部からなる改変部、並びにヒトIgG由来定常部からなる。L鎖の定常部はκ鎖に由来する。また、H鎖定常部のCH1部、ヒンジ部及びCH2部の一部はIgG2(γ2鎖)からなり、CH2部の残りとCH3部はIgG4(γ4鎖)からなる。エクリズマブは、マウス骨髄腫(NS0)細胞により産生される。エクリズマブは、448個のアミノ酸残基からなるH鎖2分子及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖2分子で構成される糖タンパク質(分子量:約145,235)である。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- eculizumab
- 商
- ソリリス
- 関
- その他の生物学的製剤
- 補体第V因子ヒト化抗体;溶血抑制;発作性夜間血色素尿症治療
[★]
- 英
- squirrel
- 関
- シマリス、リス科、ジリス属、プレーリードッグ