- 英
- magnesium silicate
- ラ
- magnesii silicas
- 関
- 制酸薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/21 17:31:55」(JST)
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滑石(かっせき)は、珪酸塩鉱物の一種、あるいはこの鉱物を主成分とする岩石の名称。別名として英語名talc(タルク)、フレンチチョーク、ステアタイト、ソープストーンなどがある。
目次
- 1 滑石(鉱物)
- 2 用途
- 3 滑石(岩石)
- 4 関連項目
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
滑石(鉱物)
滑石 |
|
分類 |
ケイ酸塩鉱物 |
化学式 |
Mg3Si4O10(OH)2 |
結晶系 |
単斜晶系・三斜晶系 |
へき開 |
一方向に完全 |
モース硬度 |
1 |
光沢 |
真珠光沢 |
色 |
白色、淡緑色 |
条痕 |
白色 |
比重 |
2.7 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
テンプレートを表示 |
滑石(かっせき、talc、タルク)は、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる鉱物で、粘土鉱物の一種である。
組成式は Mg3Si4O10(OH)2 である。蛇紋石(Mg3Si2O5(OH)4)が熱水変質、あるいは苦灰石(CaMg(CO3)2)が接触変成してできる。
- 2Mg3Si2O5(OH)4 + 3CO2 → Mg3Si4O10(OH)2 + 3MgCO3 + 3H2O
- 3CaMg(CO3)2 + 4SiO2 + H2O → Mg3Si4O10(OH)2 + 3CaCO3 + 3CO2
色は一般に白でろうそくの蝋や真珠のような光沢を持っているために、これを主成分とする岩石(後述)はろう石と呼ばれることもある。微細な薄片状の結晶が集合し、固まっている産状を呈することが多く、大きな単結晶状態で産出することはまれである。不純物により灰色や緑色をしたものもある。
滑石はモース硬度1の基準となる標準物質で、鉱物の中で最もやわらかいもののひとつである。爪で傷つけることもできる(爪の硬度は2.5度)。純粋なものは安定した硬度を示すが、不純物が含まれる場合は硬度が高くなる。
用途
- 食品添加剤としては、既存添加剤、製造用剤に分類される[1][2]。欧州連合内の食品添加物分類番号であるE番号では、553bという番号が割り当てられている[3]。
- チョーク:黒板用、裁縫の時に使うチャコ、工事現場などでのマーキング用、熱で消えないため溶接や製鉄の現場で使用されている 。
- その他の用途としては、玩具、ベビーパウダーなど化粧品類、医薬品、上質紙の混ぜ物やなどがある。ベビーパウダーをタルカムパウダーと呼ぶ事があるのは、滑石の英語名 talc に由来する。低品質のものは、アスベストを含有することがあるので不用意に吸入したりすることのないよう注意が必要である。一般的には北イタリア産のものが上質とされている。
- 利尿作用、消炎作用があるとされ、中国では硬滑石の名で用いられる。一方、猪苓湯(ちょれいとう)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などの漢方薬に配合されるのは、ハロイサイト、カオリンなどからなる軟滑石である。第十六改正日本薬局方にはカッセキの項に「本品は鉱物学上の滑石とは異なる.」と記載されている。
- 悪性胸水患者に対する胸膜癒着術に用いられる。日本における製品名は「ユニタルク®」(製造販売: ノーベルファーマ)。
滑石(岩石)
滑石(かっせき)は、輝石、角閃石、カンラン石といったマグネシウムのケイ酸塩を主成分とする鉱物から成る岩石が熱水変成して生じる変成岩であり、前述の鉱物を主成分とし、他の鉱物と混ざった状態で産出することが多い。
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、滑石に関連するカテゴリがあります。 |
- 鉱物 - ケイ酸塩鉱物
- 鉱物の一覧
- ろう石
- 四条天皇
- 滑石製石鍋
参考文献
- 黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、ISBN 4-320-04578-5。
- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
外部リンク
- Talc(mindat.org)
- Talc Mineral Data(webmineral.com)
モース硬度 |
|
1滑石・2石膏・3方解石・4蛍石・5燐灰石・6正長石・7石英・8トパーズ・9コランダム・10ダイヤモンド
|
|
- ^ http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/food_add/index.html 食品添加物ADI関連情報データベース ]
- ^ 厚生労働省行政情報 添加物使用基準リスト 2
- ^ Current EU approved additives and their E Numbers, 英国食品基準庁, 26 November 2010
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Eu^<2+>付活アルミン酸固溶ケイ酸マグネシウム蛍光体の発光色に及ぼす合成条件の影響
- 新規食品添加物の指定について--ケイ酸マグネシウム,L-グルタミン酸アンモニウム,2-エチル-5-メチルピラジンおよびイソペンチルアミン
Related Links
- ケイ酸マグネシウム 2009年11月 食品安全委員会添加物専門調査会 資料3-3 1 目次 頁 審議の経緯.....2 食品安全委員会委員 名簿.....2 食品安全委員会添加物専門 調査会専門委員名簿.....3 要Ⅰ.評価対象品目の ...
- <審議の経緯> 2005年 8月15日 厚生労働大臣より添加物の指定に係る食品健康影響評価に ついて要請(厚生労働省発食安第0815004号)、関係書類 の接受 第107回食品安全委員会(要請事項説明) 第41回添加物専門 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
LL配合シロップ小児用
組成
有効成分
- クロルフェニラミンマレイン酸塩(日局) 0.5mg
アセトアミノフェン(日局) 25mg
サリチルアミド 45mg
無水カフェイン(日局) 5mg
添加物
- クエン酸水和物、白糖、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、香料、エチルバニリン、バニリン、プロピレングリコール、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルミン、pH調節剤、メチルセルロース、ポリソルベート60、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル
禁忌
- 本剤の成分又はサリチル酸製剤(アスピリン等)に対し、過敏症の既往歴のある患者
- 消化性潰瘍の患者[潰瘍を増悪させるおそれがある。]
- アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息を増悪又は誘発するおそれがある。]
- 緑内障の患者[抗コリン作用により緑内障を増悪させるおそれがある。]
- 下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿障害を増悪させるおそれがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[本剤中のアセトアミノフェンにより肝障害が悪化するおそれがある。]
効能または効果
鼻汁、鼻閉、咽・喉頭痛、咳、痰、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱
- 通常、1回量として下表の用量を1日3〜4回経口投与する。
なお、症状、年齢により適宜増減する。
年齢 |
1回用量 |
9〜12歳 |
9mL |
5〜8歳 |
6mL |
2〜4歳 |
3mL |
慎重投与
- 肝障害、腎障害のある患者[アセトアミノフェンの代謝が遅延し、これらの障害を増悪させるおそれがある。]
- 出血傾向のある患者[血小板機能異常があらわれ、出血傾向を増悪させるおそれがある。]
- 気管支喘息の患者[気管支喘息患者には潜在的にアスピリン喘息患者が含まれている可能性があり、アスピリン喘息を誘発するおそれがある。]
- アルコール多量常飲者[肝障害があらわれやすくなる。](「相互作用」の項参照)
(注)本剤は小児用総合感冒剤である。
- 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者[肝障害があらわれやすくなる。]
重大な副作用
間質性肺炎
頻度不明
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー様症状
頻度不明
- ショックやアナフィラキシー様症状(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
喘息発作の誘発
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎
頻度不明
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、無顆粒球症
頻度不明
- 再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝障害、黄疸
頻度不明
- 劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性腎炎、急性腎不全
頻度不明
- 間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
各成分の作用
クロルフェニラミンマレイン酸塩1)
- H1受容体拮抗薬でH1受容体を介するヒスタミンの作用を抑制する。
アセトアミノフェン1)
解熱作用
- 視床下部の体温調節中枢に作用して皮膚血管を拡張させて体温を下げる。
鎮痛作用
サリチルアミド2)
解熱作用
鎮痛作用
- 中枢神経系及び化学受容器とされている末梢性痛覚受容体を鈍麻し、作用を発揮する。
無水カフェイン1)
- 中枢作用としては、大脳皮質を中心とした興奮作用、末梢作用としては、心筋収縮力増強作用、血管拡張作用、平滑筋弛緩作用などを現す。
有効成分に関する理化学的知見
クロルフェニラミンマレイン酸塩
一般名
- クロルフェニラミンマレイン酸塩(Chlorpheniramine Maleate)
化学名
- (3RS )-3-(4-Chlorophenyl)-N , N -dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
分子量
性状
酢酸(100)に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
希塩酸に溶ける。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
アセトアミノフェン
一般名
化学名
- N -(4-Hydroxyphenyl)acetamide
分子式
分子量
性状
メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくい。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
サリチルアミド
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。
N, N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、プロピレングリコールにやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、水又はクロロホルムに溶けにくい。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
無水カフェイン
一般名
- 無水カフェイン(Anhydrous Caffeine)
化学名
- 1, 3, 7-Trimethyl-1H -purine-2, 6(3H , 7H )-dione
分子式
分子量
性状
クロロホルムに溶けやすく、水、無水酢酸又は酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくい。
1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.5〜6.5である。
★リンクテーブル★
[★]
ウイキョウ末、ウルソデオキシコール酸、カンゾウ末、ケイヒ末、ケイ酸マグネシウム、ゲンチアナ末、サンショウ末、ジアスターゼ、ショウキョウ末、チョウジ末、リパーゼ、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム
- 関
- 健胃消化剤
[★]
ウイキョウ末、ウルソデオキシコール酸、カンゾウ末、ケイヒ末、ケイ酸マグネシウム、ゲンチアナ末、サンショウ末、ジアスターゼ、ショウキョウ末、チョウジ末、リパーゼ、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム
[★]
銅クロロフィリンナトリウム(銅クロロフィリン)、プロパンテリン臭化物(プロパンテリン)、ケイ酸マグネシウム(ケイ酸)
- 関
- 消化性潰瘍用剤
[★]
プロパンテリン、ケイ酸マグネシウム、銅クロロフィリン
[★]
ケイ酸マグネシウム
- 関
- Florisil
[★]
- 英
- magnesium Mg
- 関
- 硫酸マグネシウム magnesium sulfate。電解質異常。
- クエン酸マグネシウム 緩下剤
基準値
- 血漿/血清:1.5-2mEq/L 1.8-2.4mg/dl, 1.5-2.0mEq/L 1.7-2.4mg/dl(HIM.2372), 1.7-2.6mg/dL(臨床検査データブック2017-2018.194)
単位の変換
- 1mg/dL = 0.4114mEq/L
- https://www.zm.emb-japan.go.jp/ja/health/111100Clinical%20Chemistory%20Conversion.pdf
臨床関連
参考
- 1. [charged] Regulation of magnesium balance - uptodate [1]
- 腎臓におけるマグネシウムの再吸収メカニズムがよく分かる
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- silicic acid、silicate
- 関
- 珪酸、ケイ酸塩