グルコース6-リン酸脱水素酵素
- 英
- glucose-6-phosphate dehydrogenase
- 同
- ヘキソース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ hexose-6-phosphate dehydrogenase G6PD
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/17 01:00:16」(JST)
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グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ |
識別子 |
EC番号 |
1.1.1.49 |
データベース |
IntEnz |
IntEnz view |
BRENDA |
BRENDA entry |
ExPASy |
NiceZyme view |
KEGG |
KEGG entry |
MetaCyc |
metabolic pathway |
PRIAM |
profile |
PDB構造 |
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グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(Glucose-6-phosphate dehydrogenase ,G6PD)は、NADPH濃度を維持することにより細胞へ還元エネルギーを供給するペントースリン酸経路に関与する細胞質酵素の一つ。このNADPHは細胞内の主要な抗酸化成分であるグルタチオンの濃度を維持し、細胞を酸化的ダメージから保護している。また、NADPHは組織では肝臓や乳腺、脂肪組織および副腎における、脂肪酸やイソプレノイドの生合成にも使われている。この酵素の遺伝的欠損による非免疫性溶血性貧血(グルコース6リン酸脱水素酵素欠損症)はヒトにおいて顕著である。
目次
- 1 反応
- 2 分布
- 3 関連項目
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
反応
G6PDは以下の化学反応を触媒する。
- D-グルコース-6-リン酸 + NADP+ D-グルコノ-1,5-ラクトン-6-リン酸 + NADPH + H+
反応式の通り、G6PDの基質はD-グルコース-6-リン酸とNADP+、生成物はD-グルコノ-1,5-ラクトン-6-リン酸とNADPHとH+である。
分布
G6PDは、ヒトからバクテリアに至るまで広く分布している。高等植物ではいくつかの型が報告されており、細胞質基質、プラスチドストロマおよびペルオキシソームに局在している[1]。
関連項目
脚注
- ^ Corpas FJ et al. (1998). "A dehydrogenase-mediated recycling system of NADPH in plant peroxisomes". Biochem. J.. 330 (7): 777–784.
参考文献
- Vulliamy T, Beutler E, Luzzatto L (1993). "Variants of glucose-6-phosphate dehydrogenase are due to missense mutations spread throughout the coding region of the gene.". Hum. Mutat. 2 (3): 159–67. doi:10.1002/humu.1380020302. PMID 8364584.
- Mason PJ (1996). "New insights into G6PD deficiency.". Br. J. Haematol. 94 (4): 585–91. PMID 8826878.
- Wajcman H, Galactéros F (2004). "[Glucose 6-phosphate dehydrogenase deficiency: a protection against malaria and a risk for hemolytic accidents]". C. R. Biol. 327 (8): 711–20. PMID 15506519.
外部リンク
- G6PD Deficiency Website
- ATSDR - G6PD Deficiency
ペントースリン酸経路 |
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物質 |
グルコース-6-リン酸 - 6-ホスホグルコノ-1,5-ラクトン - 6-ホスホグルコン酸 - リブロース-5-リン酸 - キシルロース-5-リン酸 - リボース-5-リン酸 - グリセルアルデヒド-3-リン酸 - セドヘプツロース-7-リン酸 - フルクトース-6-リン酸 - エリトロース-4-リン酸 - フルクトース-6-リン酸
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酵素 |
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ - 6-ホスホグルコノラクトナーゼ - ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼ (脱炭酸) - リボース-5-リン酸イソメラーゼ - リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ - トランスケトラーゼ - トランスアルドラーゼ
|
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Japanese Journal
- 仁平 高則,中島 将博,井上 公輔 [他],Nishimoto Mamoru,Nakai Hiroyuki,Kitaoka Motomitsu,仁平 高則,中島 将博,井上 公輔,西本 完,中井 博之,北岡 本光
- 新潟大学農学部研究報告 64(1), 81-85, 2011-09
- … 各種濃度のGal 1-Pに発色試薬(UDP-グルコース-ヘキソース-1-リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼ、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、NAD+またはThio-NAD+、UDP-グルコース、グルコース1、6-ビスリン酸、MgCl2含有トリス緩衝液)を混合し、経時的に340nm(NAD+)または400nm(Thio-NAD+)の吸収を測定した結果、20分程度で平衡に達し吸光度はGal 1-P濃度に比例した。 …
- NAID 120005239930
- NADHオキシダーゼを用いたNAD^+依存性酵素活性の化学発光測定とそのイムノアッセイへの応用
- 岡本 雅司,前田 昌子,辻 章夫
- 分析化学 43(5), 389-394, 1994-05-05
- … S.mutansより単離された還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)オキシダーゼ(NOD)を用い, グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)及びアルカリ性ホスファターゼ(ALP)の酵素活性測定法を確立し, 免疫学的測定法へ応用した.G6PDHとの共役測定系では, 1.0μU/ml〜0.5mU/mlの範囲で測定が可能であり, 2SD法による最小検出感度は1.0×10^<-18>mol/assayであった.一方, ALPにより産生さ …
- NAID 110002906769
- 123 ジャガイモ肥大塊茎におけるグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ活性の組織化学的局在
- 土屋 哲郎,高坂 哲也,松田 智明,長南 信雄
- 日本作物學會紀事 62(別号2), 245-246, 1993-10-18
- … ジャガイモ塊茎のグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ活性は肥大開始期の維管束周辺と急速肥大期の皮層および周辺髄で高く, 塊茎完成期にはやや低くなった. …
- NAID 110001733851
Related Links
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hexose-6-phosphate dehydrogenase
- 関
- グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ
[★]
グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症
[★]
- 英
- glucose, grape sugar, dextrose
- 商
- ブドウ糖注、グルノン
- 関
- GLUT、血中グルコース濃度、血糖値、GLUT
- グルコース1-リン酸、グルコース6-リン酸
分子量
- 血糖 100 mg/dl -> 1000 mg/l ; 1000 mg/l / 180 g/mol ≒5.6 mmol/l = 5.6 mM
尿細管におけるグルコースの再吸収 SP.801
- 近位尿細管における刷子縁で行われる。
- 管腔側に糖/Na+共輸送体 SGLT(SGLT1とSGLT2)が存在し、Naとグルコースを共輸送する
- SGLT2がグルコースの取り込みに貢献している(低親和性、高用量の輸送担体)
- 側底膜にはGLUT2が存在し、血液循環にグルコースを輸送する。
輸液で用いられるグルコース
- 末梢静脈:5%グルコース。5g/100g -> 50g/1L -> 50/180 Eq/L -> 277.78 mEq/L
臨床関連
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- phosphoric acid
- 関
- PO4
- pKa1=2.12
- pKa2=7.21
- pKa3=12.67
[★]
- 英
- course
- 関
- 過程、課程、経過