鉤ヘルニア
Japanese Journal
- 大動脈解離術中に生じた広範囲脳梗塞に開頭外減圧術・軽度低温療法を試行し救命した1例
- 野口 学,柴田 隆一郎,岩松 みよ子
- 日本心臓血管外科学会雑誌 32(3), 148-151, 2003-05-15
- … 症例は56歳,女性.DeBakey I型の急性大動脈解離に対し選択的脳分離体外循環法で弓部大動脈部分置換術を施行した.術後,頭部CTで右大脳半球の広範囲な梗塞,正中線偏位,右鉤回ヘルニアを認め,開頭外減圧術を施行した.ひき続き中等度脳低温療法(直腸温34℃)を開始.左片麻痺あるものの意識清明となり全身状態改善し術後147日めに退院となった.急性大動脈解離手術中に発生した広範囲脳梗塞に対する開頭外減圧術と軽度脳低温 …
- NAID 110003992835
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★リンクテーブル★
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- 英
- uncal herniation
- 同
- 鉤回ヘルニア
- 関
- テント切痕ヘルニア transtentorial herniation, incisural herniation、鉤、脳ヘルニア
概念
- テント切痕ヘルニアの一つ。病巣が片側であり、外側から内側に向かう圧迫が生じると、一側側頭葉鉤回、海馬回がテント切痕下部にヘルニアを起こす。これにより病側の動眼神経、中脳、後大脳動脈が圧迫される。(SCN.142)
鉤ヘルニアの三徴候
進展の段階
- SCN.143
- 初期症状:病側の瞳孔拡大と対光反射減弱、ヘルニアによる意識障害、麻痺は軽微で呼吸障害無し。
- 中脳期:意識障害、昏睡、散大、外眼筋麻痺、対側麻痺、除脳硬直様肢位。さらに、同側麻痺、瞳孔散大、四肢の除脳硬直位、前庭眼球反射の消失
- 橋期:過呼吸パターン減少、浅く速い呼吸、瞳孔固定、対光反射、前庭眼球反射消失、弛緩性麻痺
- 延髄期:呼吸は遅く不規則、無呼吸、瞳孔散大、低血圧、脳死
[★]
- 英
- hernia
- 同
- 脱腸
- 関
- 真性ヘルニア true hernia
-
-
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大脳皮質の回
- 英
- gyrus (M), cerebral gyri (KL)
- 同
- 脳回 (KA),大脳回 (KL)