フェニトイン、フェノバルビタール
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
複合アレビアチン配合錠
組成
成分・含量
- 1錠中フェニトイン67mg,フェノバルビタール33mg
添加物
- トウモロコシデンプン,アラビアゴム末,ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 本剤の成分,ヒダントイン系化合物またはバルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
- 重篤な心障害のある患者〔血圧降下や心拍数が減少するおそれがある.〕
- 重篤な肝障害,腎障害のある患者〔これらの症状の悪化,また,血中濃度上昇のおそれがある.〕
- 重篤な肺障害のある患者〔呼吸抑制を起こすおそれがある.〕
- 急性間欠性ポルフィリン症の患者〔ポルフィリン合成が増加し,症状が悪化するおそれがある.〕
- ボリコナゾール,タダラフィル(アドシルカ)を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
効能または効果
- てんかんのけいれん発作
強直間代発作(全般けいれん発作,大発作)
焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
自律神経発作
精神運動発作
- 通常成人1日1〜4錠を分割経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
- 眼振,構音障害,運動失調,眼筋麻痺等の症状はフェニトインの過量投与の徴候であることが多いので,このような症状があらわれた場合には,至適有効量まで徐々に減量すること.
用量調整をより適切に行うためには,フェニトインの血中濃度測定を行うことが望ましい.〔「薬物動態」の項参照〕
慎重投与
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- 虚弱者,呼吸機能の低下している患者〔呼吸抑制を起こすことがある.〕
- 頭部外傷後遺症または進行した動脈硬化症の患者〔本剤の作用が強くあらわれることがある.〕
- 心障害,肝障害,腎障害のある患者〔「禁忌」の項参照〕
- 血液障害のある患者〔血液障害が悪化するおそれがある.〕
- 甲状腺機能低下症の患者〔甲状腺機能の異常をきたすおそれがある.〕
- 薬物過敏症のある患者
- アルコール中毒のある患者〔中枢抑制作用が増強される.〕
- 薬物依存の傾向または既往歴のある患者〔精神依存および身体依存を示すおそれがある.〕
- 重篤な神経症の患者〔依存を示すおそれがある.〕
- 糖尿病の患者〔インスリン非依存型糖尿病の患者で,高血糖を起こしたとの報告がある.〕
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),紅皮症(剥脱性皮膚炎)
- 観察を十分に行い,発熱,紅斑,水疱・びらん,そう痒感,咽頭痛,眼充血,口内炎等の異常が認められた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
過敏症症候群
- 初期症状として発疹,発熱がみられ,さらにリンパ節腫脹,肝機能障害等の臓器障害,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること.
SLE様症状
- SLE様症状(発熱,紅斑,関節痛,肺炎,白血球減少,血小板減少,抗核抗体陽性等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
依存性
- 連用により薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,用量を超えないよう慎重に投与すること.また,連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,不安,不眠,けいれん,悪心,幻覚,妄想,興奮,錯乱または抑うつ状態等の退薬症候があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと.
再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,単球性白血病,血小板減少,溶血性貧血,赤芽球癆
- 観察を十分に行い,異常が認められた場合には,減量または投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
劇症肝炎,肝機能障害,黄疸
- 劇症肝炎,著しいAST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
間質性肺炎
- 発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎(肺臓炎)があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
呼吸抑制
- 観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
悪性リンパ腫,リンパ節腫脹
- 観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,減量するなど適切な処置を行うこと.
小脳萎縮
- フェニトインの長期投与例で,小脳萎縮があらわれることがあり,持続したフェニトインの血中濃度上昇との関連が示唆されているので,小脳症状(眼振,構音障害,運動失調等)に注意し,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに減量または投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
横紋筋融解症
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中および尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること.
急性腎不全,間質性腎炎
- 急性腎不全,間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
悪性症候群
- 悪性症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発熱,意識障害,筋強剛,不随意運動,発汗,頻脈等があらわれた場合には,本剤の投与中止,体冷却,水分補給,呼吸管理等の適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.
薬効薬理
- フェノバルビタールは,最小電撃けいれん閾値上昇作用,ペンテトラゾールけいれん閾値上昇作用のほか,最大電撃けいれん抑制作用も示し,一方,フェニトインには前二者の作用はほとんど認められないが,最大電撃けいれんに対しては強い抑制作用を示す(マウス,ラット)19,20).
フェニトインとフェノバルビタールの併用効果を最大電撃けいれん法を用い,抗けいれん作用発現の有無と各薬物の血中濃度の関係から検討した結果,両薬物の薬力学的相乗作用が示唆された(マウス,ウサギ)21).
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 5, 5-Diphenylimidazolidine-2, 4-dione
分子式
分子量
融点
性状
- 白色の結晶性の粉末または粒で,においおよび味はない.エタノール(95)またはアセトンにやや溶けにくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.水酸化ナトリウム試液に溶ける.
一般名
化学名
- 5-Ethyl-5-phenylpyrimidine-2, 4, 6(1H, 3H, 5H)-trione
分子式
分子量
融点
性状
- 白色の結晶または結晶性の粉末である.N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく,エタノール(95)またはアセトンに溶けやすく,アセトニトリルにやや溶けにくく,水に極めて溶けにくい.水酸化ナトリウム試液に溶ける.飽和水溶液のpHは5.0〜6.0である.
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- phenobarbital PB
- 同
- フェノバルビトン phenobarbitone、フェニルバルビトン phenyl barbitone、エチルフェニルバルビツール酸 ethylphenylbarbituric acid、ルミナール luminal
- ラ
- phenobarbitalum
- 化
- フェノバルビタールナトリウム
- 商
- ルミナール Luminal、ノーベルバール、フェノバール、ルピアール、ワコビタール。アストモリジン(プロキシフィリン、エフェドリン、フェノバルビタール)。複合アレビアチン、ヒダントール(フェニトイン、フェノバルビタール)。ベゲタミン(クロルプロマジン、プロメタジン、フェノバルビタール)。トランコロン(フェノバルビタール、メペンゾラート)
- 関
- 抗てんかん薬、バルビタール
作用機序
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139400F1023_1_03/1139400F1023_1_03?view=body
[★]
フェニトイン、フェノバルビタール
- 関
- 抗てんかん剤
[★]
- 英
- complex
- 関
- 合成物、錯体、複合体、複合物、複雑、コンプレックス