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- therapeutic index, TI
- 関
- 治療指数
- 治療係数S
- S=LD50/ED50
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/13 16:58:38」(JST)
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治療指数(ちりょうしすう、Therapeutic Index、または、治療可能比、治療係数)とは、ある治療薬の、治療効果を示す量と致死量との比較のことである。定量的には、致死量を効果用量で除算した比率で与えられる。治療指数(Therapeutic Index) は、投与した動物の半数が死亡する用量、半数致死量LD50を投与した動物の半数が最小限の効果を示す用量、半数効果用量ED50で除した値である。
治療指数は大きい方が好ましいとされる。大きな治療指数は、その治療薬が致死量に達するまでに、効果を示す用量よりかなり多くの投与量を必要とすることを意味するからである。一般に、狭い治療可能域(すなわち致死量と効果用量の差が小さい)を持つ薬物もしくは治療薬の場合、患者の実際の血中薬物濃度を測定しながら投与量を調節することがある。これは治療薬物モニタリング(TDM)法によって行われる。ジアゼパムは寛容な薬で治療指数は約100を示す。その他の薬はかなり数値が低く、たとえばジゴキシンの治療指数は2から3である[1]。治療効果レベルを保ちつつ毒性を最小限にするためにモニタリングが必要とされることがあるような、治療可能範囲の狭い医薬の例として、ジメルカプロール、テオフィリン、ワルファリン、炭酸リチウムが挙げられる。ゲンタマイシン、バンコマイシン、アムホテリシンB、ポリマイシンBなどのある種の抗生物質も、薬効と副作用の最小化のバランスをとるためにモニタリングを必要とする。
有効な治療指数はターゲッティング、つまり治療薬が効果を表す部位に集中することに影響を受ける。例えば悪性腫瘍の放射線療法においては、照射ビームをビーム方向像における腫瘍の形状や性質に厳密に合わせることで、毒性作用を増加することなく用量を増やすことができる、ただしビームの調節が治療指数を変化させるとはかぎらない。同様に、化学療法や放射線療法では、親腫瘍性化合物に治療薬を結合させ、有効性を増すことができる。神経内分泌腫瘍に対するタンパク質受容体放射性核種療法や、肝腫瘍と転移がんの治療に用いられる化学塞栓や放射性マイクロスフィアがその例に当たる。この方法により、標的組織に治療薬を集中させ他の組織内の濃度を低く保つ、そして薬効を高め、毒性を下げる。
関連項目
脚注
- ^ Becker, Daniel E (2007 Spring). "Drug Therapy in Dental Practice: General Principles Part 2—Pharmacodynamic Considerations". Anesth Prog. 54 (1): 19–24. doi:10.2344/0003-3006(2007)54[19:DTIDPG]2.0.CO;2. PMC 1821133. PMID 17352523.
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- 一般毒性試験(単回投与毒性・反復投与毒性) : 実践的な毒性評価に向けて
- 堀井 郁夫,浜田 悦昌
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 129(6), 463-467, 2007-06-01
- … ラインで規定され,詳細について記載した解説書も発行されている.両試験とも試験で認められた種々の変化のどれが毒作用か,認められた毒作用はcriticalか否か,暴露状態と毒作用の関係等を考慮し,慎重に結果を解釈する必要がある.更に,毒作用の発現機序,発現の程度,回復性,治療係数,臨床試験上の対処手段等の観点から総合的に安全性評価を行うことが,適切な臨床開発を進めるためには不可欠である. …
- NAID 10019727847
- COX-2 阻害薬メロキシカム(モービック)の薬理作用と臨床効果
- 荻野 桂子,斎藤 和重,大杉 武,佐藤 壽
- 日本薬理学雑誌 120(6), 391-397, 2002-12-01
- … 炎症作用および骨·軟骨破壊抑制作用を示し,ラットのイースト誘発痛覚過敏に対しても持続の長い鎮痛効果を示す.一方,NSAIDの主たる副作用である胃粘膜障害は,従来のNSAIDに比べ,発現が少なく,治療係数が大きい.また,臨床用量では,血小板凝集抑制作用を示さず,出血時間の延長も認められない.臨床試験においては,総括すると従来のNSAIDと有効性は同等で安全性は高いとの成績を示し,「慢性関節リ …
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- 英
- effective dose ED
- 同
- 治療量 therapeutic dose
- 関
- 致死量、治療係数
- 薬物の投与量と有効率の間の関係を考えるとき、有効率に対する薬物の量を「有効量」と言うと思われる。有効量は最小有効量と最大有効量の間に存在する。
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- 英
- 50% effective dose median effective dose ED50
- 関
- 50%致死量、有効量、治療係数、用量反応関係
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- 英
- 50% lethal dose median lethal dose LD50
- 関
- 50%有効量、致死量、治療係数
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- 英
- therapy、medical treatment treatment、care、practice、cure、curing、remediation、treat、cure、remedy、therapeutic
- 関
- 行う、開業、加硫、看護、硬化、習慣、処置、心配、実行、精神療法、世話、治癒、注意、治療学、治療学的、治療的、治療法、治療薬、療法、練習、診療、介護、治療上、処理、ケア、実践
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- 英
- number、count、numeral
- 関
- ナンバー、数値、数える、カウント、番号をつける、数字、数詞
[★]
- 英
- coefficient、modulus、moduli