- 英
- hemoglobin A1c, Hb A1c, HbA1c
- 関
- 糖尿病
基準値
- 4.3-5.8% (国際標準値) (日本糖尿病学会)
- 4.0-6.0%(HIM A-5)
糖尿病
Table 5 HbA1cが見かけ上低値になり得る疾患・状況
- 参考1
偽陰性・偽陽性
- 低値:(赤血球の寿命の短縮や幼若赤血球の増加)肝硬変や腎不全、貧血などを有する場合。加齢や腎機能低下によるヘモグロビン低下
- 高値:
- 乳び血症やアルコール多飲
- 赤血球寿命が延長する病態
- 糖尿病治療ガイド 2008-2009改変
指標
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優
|
良
|
可
|
不可
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不十分
|
不良
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HbA1c(%)
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JDS
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5.8未満
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5.8-6.5未満
|
6.5-7.0未満
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7.0-8.0未満
|
8.0以上
|
NGSP
|
6.2未満
|
6.2-6.9未満
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6.9-7.4未満
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7.4-8.4未満
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8.4以上
|
空腹時血糖値(mg/dl)
|
80-110未満
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110-130未満
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130-160未満
|
160以上
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食後2時間血糖値(mg/dl)
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80-140未満
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130-180未満
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180-220未満
|
220以上
|
参考
- 1年後をめどに日常臨床のHbA1c表記を国際標準のNGSP相当値に変更
- http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jds2010/201006/515379.html
- Japan Diabetes Society値(JDS値):日本独自のHbA1c値
- National Glycohemoglobin Standardization Program(NGSP値):国際的に使用されている
- HbA1c(NGSP値) = HbA1c(JDS値) + 0.4% ← 国内では2012年4月から、、、らしい。
WordNet
- the 1st letter of the Roman alphabet (同)a
- the blood group whose red cells carry the A antigen (同)type_A, group A
PrepTutorEJDIC
- answer / ampere
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/11/15 02:03:00」(JST)
[Wiki ja表示]
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本来の表記は「ヘモグロビンA1c」です。この記事に付けられた題名は記事名の制約から不正確なものとなっています。 |
ヘモグロビンA1c(Hemoglobin A1c; HbA1c)は、グリコヘモグロビンのうち、ヘモグロビンのβ鎖のN末端にグルコースが結合した糖化蛋白質である。「糖化ヘモグロビン」と呼ばれることもある。
目次
- 1 概要
- 2 日本での問題点
- 3 糖尿病の治療における血糖コントロール目標値
- 4 関連項目
概要
成人の血中ヘモグロビンの組成は、約90%がヘモグロビンA0(α鎖2本とβ鎖2本からなる成人型ヘモグロビン)、約7%がヘモグロビンA1(ヘモグロビンA0のβ鎖にグルコースやリン酸化糖などが結合したもの)、約2%がヘモグロビンA2(α鎖2本とδ鎖2本)、約0.5%がヘモグロビンF(α鎖2本とγ鎖2本からなる胎児型ヘモグロビン)である。このうちヘモグロビンA1は、β鎖に結合した糖の種類によってさらにA1a1、A1a、A1b、A1cなどに分画されるが、最も多いものがA1c分画であり、総ヘモグロビンの約4%を占める。
ヘモグロビンへのグルコースの結合は、ヘモグロビンのアミノ基の窒素が持つ非共有電子対がグルコースのアルデヒド基の炭素を求核攻撃することにより進行する。このうち、成人のヘモグロビン(ヘモグロビンA)におけるβ鎖N末端のバリンとグルコースが結合したものがヘモグロビンA1cであり、安定で糖化ヘモグロビンの中でも大きな割合を占めるため、糖化ヘモグロビンの指標として用いられる。また、この反応は非酵素的におこるため、ヘモグロビンA1cのヘモグロビンに対する割合は血中グルコース濃度(血糖値)に依存し、糖尿病治療における血糖コントロールの指標として用いられる。
ヘモグロビンの生体内における平均寿命は約120日であり、ヘモグロビンA1cのヘモグロビンに対する割合は、過去1ヶ月〜2ヶ月の血糖値の指標となる。
日本での問題点
日本では日本糖尿病学会(Japan Diabetes Society; JDS)により、検査の国内標準化が行われていた。しかし、国際的には米国のNational Glycohemoglobin Standardization Program; NGSP が標準化に採用されており、日本独自のものとなっていた。2012年4月より日本でも臨床検査標準化についてはNGSPを用いることが決定し、臨床検査に用いられている。しかし、特定健診・特定保健指導では、JDSを継続使用することとなっており、ダブル・スタンダードとなっている。
- HbA1C(%, NGSP)=HbA1C(%, JDS) X 1.02 + 0.25
- HbA1C(JDS) が 5.0% ~ 9.9% の間であれば、0.4% を加えると、NGSP値に換算できる。
糖尿病の治療における血糖コントロール目標値
2013年5月に開催された第56回日本糖尿病学会年次学術集会にて、“熊本宣言2013”が採択された。 この中で学会は、以下の目標値を定めている。
- 血糖正常化を目指すときの目標値(正常値):6.0%未満(NGSP 以下同じ)
- 合併症を予防するための治療目標値:7.0%未満
- 有害事象等により治療強化が困難な場合の目標値:8.0%未満
このうち 3.は“治療強化が困難な際に限り8.0%未満”とされており、基本的な治療目標は7.0%未満である[1]。
関連項目
- ^ “糖尿病の新しい合併症予防の血糖目標値に“甘い解釈”” (2013年12月16日). 2014年10月9日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 行政の窓 労働安全衛生法に基づく一般健康診断の血糖検査として平成25年度以降に糖化ヘモグロビンA1cの検査を行う場合の結果の表記について(依頼)(基安労発1031第2号平成24年10月31日,都道府県労働局労働基準部健康主務課長宛,厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長名)
- 行政のうごき 平成25年度以降に実施される特定健康診査等におけるヘモグロビンA1c検査結果の受診者への結果通知、保険者への結果報告及び国への実績報告について
- 平成25年度以降に実施される特定健康診査等におけるヘモグロビンA1c検査結果の受診者への結果通知、保険者への結果報告及び国への実績報告について
- 厚生労働省健康局がん対策・健康増進課,厚生労働省保険局総務課
- 週刊国保実務 (2835), 46-39, 2012-11-19
- NAID 40019481006
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- blood sugar level
- 関
- 血中グルコース濃度、グルコース、GLUT、ヘモグロビンA1c、血糖
概念
- 100ml(1dL)に含まれるグルコースの量(mg)を示す。
- 通常、100mg/100ml, 100mg/dL
- 血糖値 90-180mg/dL, 5mM-10mM (グルコースは180g/molなので)
- 血糖値が6mMのときは、108mg/dL
基準値
- 文献によって異なる
- 食事に大きく影響される
- 60-100 mg/dL
- 65-110 mg/dL (医学事典)
- 出典不明
調節する要素
計算
- 数字を入力してenterを押す。
臨床関連
- 低血糖:(成人の場合)50mg/dL以下
- 高血糖:基準範囲を超えて高い場合で、厳密な数字はないと思われる。
- 空腹時血糖:(境界型)110mg/dL< ≦126 mg/dL 、(糖尿病型)>126 mg/dl
[★]
ヘモグロビンA1c hemoglobin A1c
[★]
- 英
- hemoglobin, Hb
- 同
- 血色素
- 関
- 酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、赤血球。グロビン鎖、ヘモグロビン濃度
生化学
血液内科学
- 2種類のグロビンタンパク質が各2個集まりヘテロ4量体を形成したもの。
- 発生段階によってできるヘモグロビンが異なる
- α鎖系はζ→α
- β鎖系はε→γ→β δ
- 発生初期:ζ2ε2
- 胎児期 :α2γ2
- 乳児期 :α2β2(HbA), α2δ2(HbA2), α2γ2(HbF)
- 成人
- α2β2(HbA) :Hbの97%
- α2δ2(HbA2) :Hbの2%
- α2γ2(HbF) :Hbの2%
発生初期:ZE
成人 :B > D > G , Aは共通
機能
CO2運搬
- 血液中に溶解する :排泄されたCO2の5%(Kaplan Q book p.101)、9%(SP.655)
- ヘモグロビンのN末のアミノ基でカルバミン酸を形成して :排出されたCO2の15%(HBC.45)、11%(SP.655) カルバミノヘモグロビン
- 赤血球中のCAによりbicarbonateを産生し、血漿により運搬される :排泄されたCO2のほとんど(HBC.45)、80%(SP.655)
臨床検査
- 臨床検査では、血液1dl中のヘモグロビンの量(g)を定量する。略号はHb
- -2007前期生理学授業プリント
- 男性:14 - 18 (g/dl) 16±2 (g/dl)
- 女性:12 - 16 (g/dl) 14±2 (g/dl)
- 異常値の出るメカニズム第5版 p.79
- 男:13~19 g/dl
- 女:12~18 g/dl
- HIM. A-2
- 男:13.3-16.2 g/dl
- 女:12.0-15.8 g/dl
- 出典不明
輸液によるヘモグロビン濃度の上昇
- 予測方法(1):予測されるヘモグロビン上昇(g/dl) = 投与ヘモグロビン量(g) / 循環血液量(dl)
- 予測方法(2):濃厚赤血球2単位でおよそヘモグロビン上昇は1(g/dl)
国試
[★]
[★]
- 英
- globin
- 同
- グロビン蛋白質 globin protein
- 関
[★]
- 英
- bottle
- 関
- ビンづめ