- 英
- succinate, succinic acid
- 関
- クエン酸回路
- HOOC-CH2-CH2-COOH
- クエン酸回路中間体
- スクシニルCoA + GDP + Pi + H2O → コハク酸 + GTP + HS-CoA
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/29 18:19:57」(JST)
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コハク酸 |
|
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
110-15-6 |
|
特性 |
化学式 |
C4H6O4 |
モル質量 |
118.09 g/mol |
密度 |
1.56 g/cm3 |
融点 |
185–187℃[1]
|
沸点 |
235℃[1]
|
水への溶解度 |
58g/L(20℃)[1] |
酸解離定数 pKa |
pKa1 = 4.2
pKa2 = 5.6 |
危険性 |
引火点 |
206℃[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
コハク酸(琥珀酸、コハクさん、succinic acid)は、構造式 HOOC–(CH2)2–COOH で表されるカルボン酸の一種。はじめコハクの乾留により見つかったためにこの名がついた。英名のsuccinic acidはラテン語のsuccinum(コハク)に由来する。
目次
- 1 沿革
- 2 生化学・化学
- 3 用途
- 4 安全性
- 5 出典
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
沿革
琥珀を破砕し、砂浴で蒸留することで得られた。外用薬としてリウマチに、内服薬として淋病に用いられていた。
現在は食品産業で用いられる。全生産量は16,000-30,000tと推定されており、年10%ずつ増加している[2]。
生化学・化学
クエン酸回路を構成する化合物のひとつで、コハク酸デヒドロゲナーゼによって酸化されフマル酸となる。このときに使われる補酵素はFAD。
- コハク酸 + FAD → フマル酸 + FADH2
コハク酸のジエチルエステルはシュトッベ縮合の基質となる。
用途
貝類に含まれるうま味物質である。うま味を感じさせる作用は、コハク酸ナトリウムの方が高い。医薬品の賦形剤としてpH調整に[3]、調味料として食品に用いられる他、メッキなどの工業用にも用いられる。また炭酸ガスを発泡する入浴剤の成分でもある[4]。
アルコール発酵の副産物でもあり、ワインやビールに塩味・苦味・酸味を与える[5]。
安全性
高濃度では可燃性で、腐食性があり薬傷を引き起こす。
食品添加物・サプリメントとしてFDAに認可されている[6]。
出典
- ^ a b c d Record in the GESTIS Substance Database from the Institute for Occupational Safety and Health (IFA)
- ^ NNFCC Renewable Chemicals Factsheet: Succinic Acid
- ^ http://drugtopics.modernmedicine.com/drugtopics/Drugtopics.com+Exclusives/Overview-of-pharmaceutical-excipients-used-in-tabl/ArticleStandard/Article/detail/561047
- ^ Lachman, Leon; Joseph B. Schwartz (1990). Pharmaceutical Dosage Forms--tablets. p. 288. ISBN 0824780442, 9780824780449.
- ^ Peynaud, Emile (1984) Knowing and Making Wine.
- ^ http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/iig/index.cfm
関連項目
外部リンク
- MSDS Data
- FDA
- Succinic Acid
- Calculator: Water and solute activities in aqueous succinic acid
クエン酸回路 |
|
ピルビン酸 - アセチルCoA - オキサロ酢酸 - クエン酸 - cis-アコニット酸 - イソクエン酸 - オキサロコハク酸 - α-ケトグルタル酸 - スクシニルCoA - コハク酸 - フマル酸 - L-リンゴ酸
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電子伝達系→
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Related Links
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- コハク酸の効果や効能などについて詳しくご紹介するブログ! ... コハク酸は、貝類に含まれる旨味成分で自然界にもたくさん存在している物質です。 コハク酸の特徴は、水やアルコール、グリセリンによく溶ける性質がある事で ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
プロテアミン12X注射液(200mL)
組成
成分・分量〉 1袋200mL中
- L-イソロイシン 1,194mg
L-ロイシン 2,276mg
L-リジン塩酸塩 1,960mg
L-メチオニン 866mg
L-フェニルアラニン 1,948mg
L-トレオニン 1,008mg
L-トリプトファン 374mg
L-バリン 1,380mg
………………………………………………………………
L-シスチン 46mg
L-チロジン 114mg
………………………………………………………………
L-アルギニン塩酸塩 2,976mg
L-塩酸ヒスチジン 1,412mg
L-アラニン 1,642mg
L-アスパラギン酸 404mg
L-グルタミン酸 204mg
グリシン 3,136mg
L-プロリン 2,126mg
L-セリン 934mg
………………………………………………………………
キシリトール 10,000mg
………………………………………………………………
(添加物)
乾燥亜硫酸ナトリウム(安定剤) 80mg
クエン酸ナトリウム水和物(安定剤) 100mg
コハク酸二ナトリウム六水和物(pH調節剤) 1,922mg
水酸化ナトリウム(pH調節剤) 236mg
乳酸ナトリウム液(pH調節剤) 2,092mg
(乳酸ナトリウムとして 1,046mg)
総遊離アミノ酸 22,724mg
分岐鎖アミノ酸 21.3%
総窒素 3,630mg
必須アミノ酸/非必須アミノ酸 0.88
〈電解質量〉
Na+ 約30mEq
Cl− 約30mEq
禁忌
[肝性昏睡が悪化又は誘発されるおそれがある.]
[高窒素血症が悪化又は誘発されるおそれがある.]
[アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある.]
効能または効果
●手術前後,消化管障害,食事制限など蛋白質の摂取または吸収に障害のある場合
●手術,熱傷などで蛋白質の損失が著しい場合
●各種疾患で低蛋白血症があり,かつ経口摂取の不良な場合
●熱性・消耗性疾患など蛋白質の消耗並びに需要が著しく増大している場合
- 通常1回量として,本剤200mLを静脈内に点滴注射する.注入速度は本剤200mL当り120分を基準とする.
経中心静脈輸液法に用いる場合は,本剤を糖液などと配合し,中心静脈内に24時間持続点滴注入する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
慎重投与
[アシドーシスが悪化するおそれがある.]
[心不全が悪化するおそれがある.]
[肝障害,腎障害が悪化するおそれがある.]
薬効薬理
- プロテアミンは日本人の人乳アミノ酸組成を指標として,特に重要な必須アミノ酸パターンは極めて忠実に,非必須アミノ酸はE/Nを考慮しながら重要度に合わせて増減したアミノ酸輸液であり,血中アミノ酸バランスの維持,並びに利用率もよく,窒素出納の負の傾向を軽減させる.2), 3), 4)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- electron transport chain, electron transport system, electron-transport system, electron-transfer system
- 関
- 電子
電子伝達系
分子
還元力のキャリアー
酵素複合体
- CoQによるNADHの酸化を触媒
- シトクロムcによるCoQの酸化を触媒
- 電子受容体O2による還元型シトクロムcの酸化を触媒
- CoQによるFADH2の酸化を触媒
反応
- NAD+ + 2H+ + 2e- ⇔ NADH ΔE = -0.315V
- 反応は左に進む
- 1/2O2 + 2H+ + 2e- ⇔ H2O ΔE = 0.815V
- 反応は右に進む
- NADH + 1/2O2 + H+ ⇔ H2O + H2O ΔE = 1.130V
- ΔG゚'=-nFΔE゚' ゆえに ΔG゚' = -218kJ/mol。ATP合成には30.5kJ/mol必要
- 1モルのNADHの酸化により約3ATPを合成できる
阻害薬 (FB.337)
[★]
- 英
- malonate, malonic acid
- 同
- プロパン二酸 propanedioic acid
- 関
- ジカルボン酸、コハク酸。メチルマロン酸
- コハク酸の構造に類似 → コハク酸脱水素酵素の働きを競合的に阻害 → ミトコンドリアの呼吸阻害薬
[★]
- 英
- succinyl-CoA succinyl coenzyme A
- 関
- コハク酸 succinate
HOOC-CH2-CH2-COOH
HOOC-CH2-CO-S-CoA
[★]
- 英
- succinyl
- 同
- サクシニル
-OOC-CH2-CH2-COO-
[★]
コハク酸、コハク酸塩、コハク酸エステル, succinic acid
[★]
- 英
- erythromycin ethylsuccinate
- 関
- エリスロマイシン、エチルコハク酸エリスロマイシン、コハク酸エリスロマイシンエチル
[★]
- 英
- erythromycin ethylsuccinate
- 関
- エリスロマイシン、エリスロマイシンエチルコハク酸、エチルコハク酸エリスロマイシン
[★]
- 英
- succinate thiokinase
- 関
- チオキナーゼ。スクシニルCoAシンターゼ
[★]
- 英
- adenylosuccinate synthase
- 関
- アデニロコハク酸シンターゼ
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義