- 英
- amytal
- 関
- アモバルビタール
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/25 06:30:27」(JST)
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アモバルビタール
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|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
識別 |
ATCコード |
N05CA02 |
KEGG |
D00555 |
化学的データ |
化学式 |
C11H18N2O3 |
アモバルビタールは、催眠、重度の不眠症治療、鎮静、けいれんや麻酔前投薬に用いるバルビツール酸系の催眠鎮静剤である。アミタールとも呼ばれる。商品名はイソミタール等。また、医師・薬剤師が「イソミタール」とブロムワレリル尿素「ブロバリン」を配合処方することがある(通称イソブロ)。
中枢神経を全体的に抑制する作用を示す。
アモバルビタール塩(Sodium Amytal)は、自白薬としての使用を行った人により、全く起こらなかった出来事を思い出させる作用があるとして悪評がもたらされた。アモバルビタール塩はマイケル・ジャクソンの1993年の訴訟でも用いられ話題となった[1]。
目次
- 1 特徴と作用
- 2 用法
- 3 副作用
- 4 出典
- 5 関連項目
特徴と作用
通常、不眠症の治療に用いられる。また精神病患者の鎮静を目的としても使われることがある。最高血中濃度到達時間は2~4時間、消失半減期は16~24時間の中間時間作用型である。
バルビツール酸系睡眠薬の特徴として、飲み始めてから比較的速やかに耐性が形成されるため(通常2 - 3日から1ヶ月)、通常の服用量では同等の効果が得られなくなり、服用量がどんどん増えてゆく。そのため、服用量が増えるに従って中毒症状が強く出てくる危険性がある(依存性)。また、急激な減薬により、禁断症状(不眠、イラ立ち、不安感など)が出やすい。
睡眠薬としては一般的ではなく、ひどい不眠や、ベンゾジアゼピン系など他の睡眠薬でよい効果がえられないときに使われることがある。
脳全体の神経を鎮める作用があるため、鎮静・催眠作用のほか抗けいれん作用もある他、レム睡眠を抑制する働きもあることが知られた。レム睡眠を抑制する働きは、悪夢などの症状を減らしたり、より深い睡眠を得ることができる。
用法
不眠症には、アモバルビタールとして、通常成人1日0.1 - 0.3gを就寝前に経口服用する。不安緊張状態の鎮静には、アモバルビタールとして、通常成人1日0.1 - 0.2gを2 - 3回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する(2008年1月現在、すでに錠剤型[イソミタール錠]は廃止されており、粉剤のみが存在している)。
副作用
最も一般的なのは服用直後のふらつきやめまい、健忘や翌日への持ち越し(眠気、倦怠感)、依存性の形成である。非常に稀であるが、重い皮膚症状を起こす可能性があることが報告されている。
出典
- ^ “Seeking the truth about false memory”. Times Online (2004年1月8日). 2011年9月25日閲覧。
関連項目
睡眠導入剤と鎮静剤 (N05C) |
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GABAA
アゴニスト/PAM |
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GABAB
アゴニスト |
- 1,4-ブタンジオール
- アセブル酸
- GABOB
- GHB (ナトリウムオキシベート)
- GBL
- GVL
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H1 インバース
アゴニスト |
抗ヒスタミン系: |
- カプトジアミン
- シプロヘプタジン
- ジフェンヒドラミン
- ドキシルアミン
- ヒドロキシジン
- メタピリレン
- フェニルアミン
- プロメタジン
- プロピオマジン
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抗うつ薬 |
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抗精神病薬 |
- 定型抗精神病薬
- 非定型抗精神病薬
- オランザピン
- クエチアピンフマル
- リスペリドンなど
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α1-アドレナリン
アンタゴニスト |
抗うつ薬 |
- セロトニンアンタゴニストと再取り込み阻害薬
- 三環系抗うつ薬
- 四環系抗うつ薬
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抗精神病薬 |
- 定型抗精神病薬
- 非定型抗精神病薬
- オランザピン
- クエチアピンフマル
- リスペリドンなど
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その他: |
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α2-アドレナリン受容体
アゴニスト |
- 4-NEMD
- クロニジン
- デトミジン
- デクスメドエトミジン
- ロフェキシジン
- メデトミジン
- ロミフィジン
- チザニジン
- キシラジン
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5-HT2A
アンタゴニスト |
抗うつ薬 |
- セロトニンアンタゴニストと再取り込み阻害薬
- 三環系抗うつ薬
- 四環系抗うつ薬
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抗精神病薬 |
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その他: |
- エプリバンセリン
- ニアプラジン
- プルバンセリン
- ボリナンセリン
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メラトニン
アゴニスト |
- アゴメラチン
- LY-156,735
- メラトニン
- ラメルテオン
- タシメルテオン
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|
オレキシン
アンタゴニスト |
- アルモレキサント
- SB-334,867
- SB-408,124
- SB-649,868
- スボレキサント
- TCS-OX2-29
|
|
その他 |
- アセカルブロマール
- アプロナール
- ブロミソバル
- カンナビジオール
- カルブロマール
- エンブトラミド
- エボキシン
- フェナジアゾール
- ガバペンチン
- カバラクロン
- メフェノキサロン
- オピオイド
- トケイソウ
- スコポラミン
- UMB68
- バルノクタミド
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 言語優位半球の決定法 (特集 言語機能の脳内メカニズム)
- しりとり負荷fMRIによる言語優位半球の同定 : 脳神経外科手術における有用性
- 高山 秀一,小林 正人,杉下 守弘,小野塚 聡,河瀬 斌
- 脳神経外科ジャーナル 10(3), 155-163, 2001-03-20
- 臨床機能を用いてしりとり負荷によるfMRIを行い, 非侵襲的に言語優位半球を同定した.対象は開頭術を行った32例で, うち29例に言語優位半球を決定できた.信号は健常者と同様に言語優位半球の下前頭回, 前頭前野, 運動前野, 頭頂葉にみられた.本法は利き手から言語優位半球を推定する方法や, 頚動脈アミタール注入法に比べて優れた特徴をもつ.脳神経外科の症例において言語優位半球を把握することは, pt …
- NAID 110003812328
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- アミタール分析(amytal analysis), アミタール面接技法 精神医学領域の古典的面接技法(分析技法)として、バルビツール酸系(バルビツール酸化合物)の鎮静薬(麻酔薬)を漸進的に静脈注射して行う『アミタール分析・アミタール面接 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- electron transport chain, electron transport system, electron-transport system, electron-transfer system
- 関
- 電子
電子伝達系
分子
還元力のキャリアー
酵素複合体
- CoQによるNADHの酸化を触媒
- シトクロムcによるCoQの酸化を触媒
- 電子受容体O2による還元型シトクロムcの酸化を触媒
- CoQによるFADH2の酸化を触媒
反応
- NAD+ + 2H+ + 2e- ⇔ NADH ΔE = -0.315V
- 反応は左に進む
- 1/2O2 + 2H+ + 2e- ⇔ H2O ΔE = 0.815V
- 反応は右に進む
- NADH + 1/2O2 + H+ ⇔ H2O + H2O ΔE = 1.130V
- ΔG゚'=-nFΔE゚' ゆえに ΔG゚' = -218kJ/mol。ATP合成には30.5kJ/mol必要
- 1モルのNADHの酸化により約3ATPを合成できる
阻害薬 (FB.337)
[★]
- 英
- amobarbital、amobarbital sodium
- ラ
- amobarbitalum
- 同
- アミロバルビトン amylobarbitone
- 商
- イソミタール、イソミタールソーダ
- 関
- アモバルビタールナトリウム。アミタール
[★]
- 英
- Amytal-interview
- 関
- アモバルビタール、イソミタール・インタビュー