- 英
- retinoic acid syndrome
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/03/14 03:26:01」(JST)
[Wiki ja表示]
レチノイン酸症候群(英: Retinoic acid syndrome、RAS)は急性前骨髄球性白血病(APML)の治療後に見られる、時に致死的な合併症である。当初はトレチノイン(all-trans レチノイン酸、ATRA)誘発性であると考えられていた[1]が、その後三酸化二ヒ素を用いたAPML治療でも発現が認められ、さらにトレチノインを他の疾患の治療に用いた場合には認められない事が明らかとなった。これらの事実等から、RASは悪性前骨髄球依存性に発現すると思われる。そのため、このAPML治療の合併症の「レチノイン酸症候群」との呼称は分化症候群(英: differentiation syndrome)に変更されつつある[2]。
目次
- 1 症候
- 2 病因
- 3 治療
- 4 関連項目
- 5 出典
症候
本症候群の特徴は、呼吸困難、発熱、体重増加、低血圧、肺の浸潤である。デキサメタゾンが有効であり、重症例では治療薬投与が延期される。しばしば白血球数増加が観察されるが、必須ではない。
RAS改善後は、化学療法を再開できる。
病因
RASの原因は明らかではない。分化進行中の骨髄細胞から放出されたサイトカインによる毛細血管漏出症候群(英語版)である等、いくつかの可能性が検討された。あるいは、ATRAで成熟させられた骨髄細胞が肺等への浸潤能を獲得した可能性もある。
毛細血管透過性を増強することが知られているセリンプロテアーゼの一つカテプシンG(英語版)がATRAによるAPML治療を増強することが示されている[3]。
治療
RASの治療には通常、デキサメタゾンの点滴(10mg×2回/日)10日間が適応される。白血球数増加および低酸素が改善するまで、化学療法を中断することが重要である。
関連項目
出典
- ^ Breccia M, Latagliata R, Carmosino I, et al. (December 2008). “Clinical and biological features of acute promyelocytic leukemia patients developing retinoic acid syndrome during induction treatment with all-trans retinoic acid and idarubicin”. Haematologica 93 (12): 1918–20. doi:10.3324/haematol.13510. PMID 18945746. http://www.haematologica.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=18945746.
- ^ Weinberger, Steven. “Differentiation (retinoic acid) syndrome”. 2011年3月10日閲覧。
- ^ Tallman MS (February 2002). “Retinoic acid syndrome: a problem of the past?”. Leukemia 16 (2): 160–1. doi:10.1038/sj.leu.2402344. PMID 11840279.
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- ATRA症候群を合併した急性前骨髄球性白血病の1例
- レチノイン酸症候群により著明な腹水をきたしたもののATRA漸増投与にて3度目の完全寛解が得られた急性前骨髄球性白血病
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候
[★]
ケノデオキシコール酸