- 英
- inverse agonist
- 関
- インバースアゴニスト、逆作用薬、逆刺激薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/10/04 06:15:05」(JST)
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完全作動薬(Fa)、部分作動薬(Pa)、遮断薬(Na)、逆作動薬(Ia)の用量反応曲線
薬理学における受容体逆作動薬(inverse agonist)とは、受容体に作動薬と同様に結合するが、作動薬とは反対の作用を及ぼす医薬品である。遮断薬は受容体に結合するが何の作用も及ぼさない事から、逆作動薬とは区別される[1]。
逆作動薬が作用する前提として、標的受容体はリガンドが結合していない状態でも常時活性(内活性(英語版)または基礎活性として知られる)を有している必要がある。作動薬は受容体の基礎活性を増加させ、逆作動薬は基礎活性を低下させる。
完全作動薬の活性(英語版)が100%、(純粋な)遮断薬の活性が0%であるとすると、逆作動薬の活性は0%未満(マイナス)である。
目次
- 1 例
- 2 関連項目
- 3 出典
- 4 関連資料
- 5 外部リンク
例
基礎活性を有し、逆作動薬の存在が知られている受容体の例として、GABAA受容体が挙げられる。GABAA受容体の作動薬(ベンゾジアゼピン等)は鎮静効果を持ち、逆作動薬は不安惹起作用(英語版)(Ro15-4513(英語版)等)や痙攣誘発作用(英語版)(β-カルボリン誘導体)を持つ[2][3]。
内因性逆作動薬の例として、アグーチ関連蛋白質(英語版)(AgRP)とそれに関連のあるアグーチ蛋白質(英語版)(ASIP).が知られている。両方共ヒトに存在し、それぞれメラノコルチン4受容体(Mc4R(英語版))とメラノコルチン1受容体(Mc1R(英語版))に結合する。双方共、親和性はナノモル濃度レベルである[4]。
オピオイド遮断薬(英語版)であるナロキソンおよびナルトレキソン(英語版)は、オピオイドμ受容体の部分逆作動薬である。
関連項目
出典
- ^ “Principles: receptor theory in pharmacology”. Trends in Pharmacological Sciences 25 (4): 186–92. (April 2004). doi:10.1016/j.tips.2004.02.012. PMID 15063082.
- ^ “Ethanol potentiation of GABAergic transmission in cultured spinal cord neurons involves gamma-aminobutyric acidA-gated chloride channels”. The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 246 (2): 558–64. (August 1988). PMID 2457076. http://jpet.aspetjournals.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=2457076.
- ^ “Pharmacology of benzodiazepine receptors: an update”. Journal of Psychiatry & Neuroscience 19 (1): 24–9. (January 1994). PMC 1188559. PMID 8148363. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=1188559.
- ^ “Interaction of Agouti protein with the melanocortin 1 receptor in vitro and in vivo”. Genes & Development 12 (3): 316–30. (February 1998). doi:10.1101/gad.12.3.316. PMC 316484. PMID 9450927. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=316484.
関連資料
- “Inverse agonism and its therapeutic significance”. Indian Journal of Pharmacology 43 (5): 492–501. (September 2011). doi:10.4103/0253-7613.84947. PMC 3195115. PMID 22021988. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=3195115.
外部リンク
- Jeffries WB (1999年2月17日). “Inverse Agonists for Medical Students”. Office of Medical Education - Courses - IDC 105 Principles of Pharmacology. Creighton University School of Medicine - Department of Pharmacology. 2008年8月12日閲覧。
- Inverse Agonists: An Illustrated Tutorial Panesar K, Guzman F. Pharmacology Corner. 2012
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- 寺尾 晶,宮本 政臣
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 129(1), 35-41, 2007-01-01
- … この薬剤は3)メラトニンMT1/MT2受容体作動薬であり,新機序不眠症治療薬開発の筆頭に挙げる事ができよう.更にこれに続くものとして睡眠・覚醒調節に重要な神経伝達物質を創薬ターゲットとした4)ヒスタミンH1受容体拮抗薬/逆作動薬,5)セロトニン(5-HT)2A受容体拮抗薬/逆作動薬,6)オレキシン受容体拮抗薬があるが,現在いずれも活発な研究開発が進行中なため,今後の進展が注目される. …
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★リンクテーブル★
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- 英
- inverse agonist
- 同
- 逆作動薬
- 関
- アゴニスト、部分アゴニスト
GOO. 23,25-26,37
- レセプターには少なくと2つの構造的な状態、活性化した構造と不活性化した構造がある (GOO.25)
- 薬剤がいずれの構造に強く結合するかで、完全アゴニスト、部分アゴニスト、不活性物質、インバースアゴニストに分けられる (GOO.25)
- 作用はアゴニストの反対の作用を示す
- ここが非競合的なアンタゴニストと異なる
[★]
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- inverse agonist
- 関
- インバースアゴニスト、逆作動薬、逆刺激薬
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- 英
- inverse agonist
- 関
- インバースアゴニスト、逆作動薬、逆作用薬
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インバースアゴニスト、逆作動薬、逆刺激薬、逆作用薬
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-
- 関
- オペレーティング、機能、行為、作用、手術、操作、措置、オペ、運用、操縦、施行
[★]
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- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品