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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2022/02/20 09:15:44」(JST)
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OECD各国のGDPにおける社会的支出割合(%、種類別)。オレンジが高齢者福祉。
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高齢者福祉(こうれいしゃふくし、英語: Old-age Welfare)とは、社会福祉制度の一分野で、特に高齢者を対象とするサービスのことを指し、老人福祉とも呼ばれる。広義では高齢者の所得保障や医療保障などを含む。
日本では、人口の高齢化が世界に類を見ないスピードで上昇、高齢化率は21%以上の超高齢社会となり、サービス受給者は増加の一途をたどっている。
概要
高齢化はサービスを必要とする人口の増加と、サービスの担い手であり税・保険料負担の大きい若年世代の人口の相対的減少を意味し、増加する一途の費用をどこに求めるかが課題となっている。
2000年度には介護保険制度が発足し、老人介護は公的社会保険によって行うこととなった。
この背景には、核家族化により要介護老人を嫁ひとりが世話をしなければいけない状況や、独居高齢者で介護する親族が近隣にいないなど、家族や親族の介護力が低下し、寝たきり老人発生の一因ともなっていたこと。
介護力の低下と福祉サービスの量の貧困は、自宅で介護できない高齢者を介護目的で医療機関に入院させる社会的入院の原因となり、医療費の増加や高齢者の自立を遠ざける結果となっていたことがある。
高齢者虐待は、21世紀になってようやく対策がとられ始めているが、悪質リフォームなど認知症高齢者への悪徳商法が2005年に大きく社会問題化するようになった。認知症老人の消費者詐欺を予防する対策として、成年後見制度があり、全国的に日常生活自立支援事業(旧名称:地域福祉権利擁護事業)が行われているが、サービスを使いやすくするための工夫や従事者の増員が求められている。
日本の高齢者福祉の歴史
第二次世界大戦後の高齢者福祉は右肩上がりの経済成長のもと、一時期、老年医療の窓口負担を無料としたり、年間5万円の公的年金も存在し「ばらまき福祉」といわれた時代があった。しかし、オイルショックによる経済成長のかげり、予想を遥かに上回る人口の高齢化の進展によって、このようなばらまき福祉は財政上維持できなくなった。こういった状況をふまえて1982年に老人保健法が制定され、医療事業や保険事業を無料から有料に切り替え、老人保健法に該当しない場合のみ老人福祉法による手厚い福祉が受けられるという体制に切り替えた。しかし、人口の高齢化は更に進み、福祉の適用範囲を減らしたにも関わらずまたもや財政上破綻をし、従来老人福祉法、老人保健法の管轄であった介護部門を別の財源で行うことにした。これが介護保険法である。このように高齢者福祉は戦後のばらまき福祉から、徐々に国民が負担する体制へと変化している。こういった歴史的な背景から、高齢者福祉では、まず老人保健法と介護保険法が適用され、やむをえない事由があるときのみ老人福祉法が適用されるという形式となっている。なお、老人保健法廃止後は老人保健法の医療事業は高齢者の医療の確保に関する法律へ、それ以外の保健事業は健康増進法に引き継がれている。
主な高齢者福祉
- 老人福祉法の制度
- 老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム(ケアハウス)、老人福祉センター、老人介護支援センター
- 訪問介護
- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
- 日常生活用品の給付または貸与
- 主として病院退院後家庭への復帰を目指す中間施設として制度化された。略して「老健」といわれる。
- 公的年金(国民年金、厚生年金、共済年金)
- 生活保護
- 老人クラブ・シルバー人材センター
- 老人休養ホーム
- 老人憩の家
脚注
出典
- ^ Indicators on Social Spending, 1980-2012; and a Manual to the OECD Social Expenditure Database (SOCX) You or your institution have access to this content (Report). OECD. (2011-02). Chapt. II.2.1. doi:10.1787/1815199x.
参考文献
- 高橋茂樹他『STEP公衆衛生第5版』海馬書房、2002-10-22、ISBN 4-907704-20-8
関連項目
- 福祉 / 社会保障|後期高齢者医療制度
- 老年医学
- 老人看護 / 介護
- 老人福祉施設
- 高齢者住宅
- ゴールドプラン
- 公共交通機関 - 福祉乗車証
- 生涯活躍のまち
- 老人福祉法
- 高齢者の医療の確保に関する法律
典拠管理 |
- GND: 4001420-4
- NDL: 00565167, 00569781
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UpToDate Contents
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- 1. 高齢者における膀胱癌のマネージメントの概要overview of the management of bladder cancer in older adults [show details]
… Comprehensive geriatric assessment and multidisciplinary involvement are key to achieving these goals. Multiple clinical factors influence the approach to bladder cancer treatment among older adults, including …
- 2. 高齢者向けの感染症対策approach to infection in the older adult [show details]
…on morbidity in older adults, exacerbating underlying illnesses and functional decline. Multiple biologic and societal factors account for the increased susceptibility of older adults to infection and …
- 3. 高齢者におけるリハビリテーションの概要:リハビリテーションのプログラム構成および環境overview of geriatric rehabilitation program components and settings for rehabilitation [show details]
…persons who have both cardiovascular and musculoskeletal disorders . Geriatrics provides a framework for decision-making with older adults who have multiple chronic conditions (the multiple chronic conditions …
- 4. 高齢患者に生じた熱傷の概要overview of burn injury in older patients [show details]
… 3 days in those ≥75 years . Comanagement with geriatric specialists is an attractive care model with proven outcome benefits in other types of geriatric trauma but remains to be specifically tested in …
- 5. 高齢者へのリハビリテーションの概要:リハビリの対象になる患者の評価と一般的な適応overview of geriatric rehabilitation patient assessment and common indications for rehabilitation [show details]
…inpatient rehabilitation for older patients may improve outcomes, but data are limited . Hip fractures in older adults are commonly associated with other common geriatric problems: Cognitive impairment …
Japanese Journal
- 介護老人福祉施設における口腔摂食機能評価ツールの導入とその効果
- 小山 吉人,近藤 英司,荒川 裕子,藤巻 佳織,中原 里美,佐藤 悟,鈴木 滋,関口 健二,藤巻 秀卓,栗田 浩
- 信州医学雑誌 70(1), 19-27, 2022-02-10
- 信州医学雑誌 70(1) : 19-27(2022)
- NAID 120007188840
- 私のVisionと経営戦略 参議院議員 全国老人福祉施設協議会 常任理事 社会福祉法人旭生会 会長 そのだ修光氏 山積する課題解決のため介護現場の声を国に届ける
- 介護老人福祉施設 ケアホーム住吉 (特集 シニアライフデザイン : 高齢者福祉施設・高齢者住宅の計画と設計)
Related Links
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- 老人福祉施設の種類と特徴 老人福祉施設にはいくつかの種類があり、それぞれ利用目的や利用条件が異なります。必要なときに備えて、大まかな特徴を把握しておきましょう。ここでは老人福祉施設の種類をご紹介します。
★リンクテーブル★
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- 関
- 老人福祉、老人福祉法、在宅福祉、介護保険、老人福祉施設、措置入所
- 老人福祉法第11条第1項第1号、第20条の四に規定される施設。
- 六十五歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
- 養護老人ホームは、第十一条第一項第一号の措置に係る者を入所させ、養護するとともに、その者が自立した日常生活を営み、社会的活動に参加するために必要な指導及び訓練その他の援助を行うことを目的とする施設とする。
[★]
- 英
- home for the elderly withamoderate fee
- 関
- 老人福祉、老人福祉法、在宅福祉、介護保険、老人福祉施設、措置入所
- 老人福祉法第20条の六に規定される施設。
- 無料又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設(老人福祉法第20条の二の二から前条までに定める施設を除く。)とする。
種類
[★]
- 英
- Welfare Law for the Elderly
- 関
- 老人保健法、介護保険法。法令
(老人ホームへの入所等)
第11条
- 市町村は、必要に応じて、次の措置を採らなければならない。
- 一 六十五歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
- 二 六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認めるときは、その者を当該市町村の設置する特別養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する特別養護老人ホームに入所を委託すること。
- 三 六十五歳以上の者であつて、養護者がないか、又は養護者があつてもこれに養護させることが不適当であると認められるものの養護を養護受託者(老人を自己の下に預つて養護することを希望する者であつて、市町村長が適当と認めるものをいう。以下同じ。)のうち政令で定めるものに委託すること。
- 2 市町村は、前項の規定により養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームに入所させ、若しくは入所を委託し、又はその養護を養護受託者に委託した者が死亡した場合において、その葬祭(葬祭のために必要な処理を含む。以下同じ。)を行う者がないときは、その葬祭を行い、又はその者を入所させ、若しくは養護していた養護老人ホーム、特別養護老人ホーム若しくは養護受託者にその葬祭を行うことを委託する措置を採ることができる。
(老人デイサービスセンター)
第20条の二の二
- 老人デイサービスセンターは、第十条の四第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による通所介護に係る居宅介護サービス費、認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護サービス費、介護予防通所介護に係る介護予防サービス費若しくは介護予防認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者(その者を現に養護する者を含む。)を通わせ、第五条の二第三項の厚生労働省令で定める便宜を供与することを目的とする施設とする。
(老人短期入所施設)
第20条の三
- 老人短期入所施設は、第十条の四第一項第三号の措置に係る者又は介護保険法の規定による短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費若しくは介護予防短期入所生活介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を短期間入所させ、養護することを目的とする施設とする。
(養護老人ホーム)
第20条の四
- 養護老人ホームは、第十一条第一項第一号の措置に係る者を入所させ、養護するとともに、その者が自立した日常生活を営み、社会的活動に参加するために必要な指導及び訓練その他の援助を行うことを目的とする施設とする。
(特別養護老人ホーム)
第20条の五
- 特別養護老人ホームは、第十一条第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護福祉施設サービスに係る施設介護サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を入所させ、養護することを目的とする施設とする。
(軽費老人ホーム)
第20条の六
- 軽費老人ホームは、無料又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設(第二十条の二の二から前条までに定める施設を除く。)とする。
(老人福祉センター)
第20条の七
- 老人福祉センターは、無料又は低額な料金で、老人に関する各種の相談に応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とする施設とする。
(老人介護支援センター)
第20条の七の二
- 老人介護支援センターは、地域の老人の福祉に関する各般の問題につき、老人、その者を現に養護する者、地域住民その他の者からの相談に応じ、必要な助言を行うとともに、主として居宅において介護を受ける老人又はその者を現に養護する者と市町村、老人居宅生活支援事業を行う者、老人福祉施設、医療施設、老人クラブその他老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者等との連絡調整その他の厚生労働省令で定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする。
- 2 老人介護支援センターの設置者(設置者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員又はこれらの職にあつた者は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
法令
- 老人福祉法(昭和三十八年七月十一日法律第百三十三号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S38/S38HO133.html
- 老人福祉法施行令(昭和三十八年七月十一日政令第二百四十七号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S38/S38SE247.html
- 老人福祉法施行規則(昭和三十八年七月十一日厚生省令第二十八号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S38/S38F03601000028.html
[★]
- 英
- Geriatric Health Services Facility、care and welfare institutions for the aged、care health center for the elderly
- 同
- 特別養護老人ホーム(SUB12)
- 関
- 介護保険制度、介護保険、老人福祉法
参考
[★]
- 英
- welfare facility for the aged
- 関
- 老人福祉法
老人福祉施設
[★]
- 英
- the aged
- 関
- 初老、老齢、高齢者、年輩、高齢、老齢者、老年者、高年齢
[★]
- 英
- well-being、wellbeing、welfare
- 関
- 幸福