- 英
- diverticular bleeding, diverticular hemorrhage
- 同
- 憩室性出血、出血性憩室
- 関
- 憩室症、大腸憩室症、大腸憩室、結腸憩室症、結腸憩室
[show details]
原因
- 結腸憩室症の合併症として生じうる。右側型に多い。
- 憩室周囲の血管の破綻。 (消化器疾患ビジュアルブック p.131)
症状
- 憩室出血では下血がみられるが、腹痛は伴わないとされる(QB.A-229)
検査
- 造影CT:活動性出血がある場合には腸管内への造影剤漏出が認められる ← ダイナミック造影CTをとるといいらしいよ。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- カプセル内視鏡により術前診断しえた、大量下血を呈した空腸憩室出血の1例
- 進藤 廣成/野口 英一郎/竹本 香織/齋藤 元伸/新田 澄郎/亀岡 信悟
- 東京女子医科大学雑誌 82(1), 30-37, 2012-02-25
- … 空腸の憩室出血は稀であり、その診断にCEとDBEの併用は有用であった。 …
- NAID 110008802812
- 平川 富夫,西原 政好,島田 守,権 五規,李 喬遠,岡 博史
- 日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association 72(8), 2031-2034, 2011-08-25
- NAID 10029614114
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[★]
- 67歳の女性。下血を主訴に来院した。5日前から時々下腹部痛を自覚していたが、昨夜、突然暗赤色の下血をきたした。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。血液所見:赤血球422万、Hb 13.2g/dl、Ht 43%、白血球 10,200、血小板 38万。血液生化学所見:総蛋白 8.2g/dl、尿素窒素 16mg/dl、クレアチニン 0.7mg/dl、総コレステロール 202mg/dl、総ビリルビン 1.2mg/dl、AST 22IU/l、ALT 30IU/l、LD<LDH> 286IU/l(基準176~353)、ALP 202IU/l(基準115~359)。CRP 1.4mg/dl。下部消化管内視鏡写真を以下に示す。
- 下血の原因はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I043]←[国試_103]→[103I045]
[★]
- 英
- diverticulum of the colon (SSUR)
- 関
- 結腸憩室、憩室
概念
- 大腸壁の脆弱な部分が腸管内圧の上昇により壁外に袋状に突出した状態。 → 多発している場合大腸憩室症 (消化器疾患ビジュアルブック p.131)
原因
- 低残渣食などによる過剰な分節異常により慢性的な腸管内圧の異常を来し、これにより結腸壁の脆弱な直動脈貫通部の筋層を貫いて粘膜が脱出して形成される(後天性の仮性憩室)。(SSUR.531)
疫学
- アジアでは右側結腸に多く、また若年にみられる。S状結腸に好発するのは欧米人や老人。(SSUR.531)
症状
- 多くは無症状 (SSUR.531)
- 腹痛、腹部不快感、膨満感、便秘・下痢
合併症
- 憩室炎、膿瘍、穿孔、腹膜炎、狭窄、瘻孔形成、消化管出血(憩室出血)
- 約80%は無症状で経過するが、20%の例で症状を呈する。有症状例の2/3が憩室炎、1/3が憩室出血。有症状例の30%が再発性。 (消化器疾患ビジュアルブック p.132)
診断
- 下部消化管内視鏡検査:出血部位の同定、癌・ポリープ等の合併病変の有無の確認
- 腹部超音波検査、腹部CT、腹部MRI:膿瘍などの評価
- 腹部血管造影、出血シンチグラフィ:大量出血。出血部位の同定
鑑別診断
- アジアでみられる右側結腸の大腸憩室では、虫垂炎が鑑別となる。(SSUR.531)
治療
- SSUR.531
- 症状がない場合は治療対象とならない。
- (腸管運動異常)繊維食、下剤
- (憩室炎)鎮痛薬、鎮痙薬、抗菌薬
- (憩室出血)内視鏡的止血、動脈塞栓術
- (膿瘍)絶食、抗菌薬、CT下穿刺ドレナージ
- 手術療法:腸管穿孔による腹膜炎、保存的治療に反応しない多量出血
参考
- 1. [charged] 結腸憩室症の疫学および病態生理 - uptodate [1]
- 2. [charged] 結腸憩室症の臨床症状および診断 - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- colonic diverticulosis
- 同
- 結腸憩室症
- 関
- 憩室炎、大腸憩室
概念
疫学
- 日本では3/4が右側結腸に生じる。40歳以上の中高年に発生。日本では男性に多くみられる (YN.A-61)。欧米では左側に多い(60-90%)が、日本では右側に多い(70%)(NSU. 548)。
- 若年社では右側に多く(90%以上)、加齢と共に左側が増加する(NSU. 548)。
病型
- 右側型:憩室が盲腸~上行結腸にあるもの
- 左側型:憩室が下行結腸からS状結腸にあるもの
- 両側型:右側型+左側型
リスクファクター
病態
- 結腸の過剰な分節運動により慢性的な腸管内圧の上昇を来たす。
- 結腸壁には結腸動脈から分岐した直動脈の分枝が分布している。
- 腸管壁に直動脈が貫通する部位は物理的に脆弱であり、腸管内圧の上昇で粘膜が脱出することで仮性憩室が形成され、これが憩室となる。
症状
- (腸管運動異常に関連した症状)腹痛、腹部不快感、腹部膨満感、便秘、下痢
合併症
治療
- 憩室の存在自体は治療の対象とならない。
- 憩室により症状がある場合に治療対象となりうる。
保存療法
- (腸管壁の運動異常に伴う症状)繊維分の多い食事摂取、下剤
手術療法
- 腸管穿孔
- あらゆる止血術に反応しない腸管出血
- 悪性疾患が否定できない場合
参考
- http://www.coloproctology.gr.jp/topics/2009/02/12/post-19.php
[★]
- 英
- diverticulum
[★]
- 英
- blood, (漢方)blood and body fluid energy
- 関
- 血液、血中
[★]
- 英
- hemorrhage, bleeding
- 関
- 出血量