トラネキサム酸
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Related Links
- トランサボン注1g,トラネキサム酸注射液. ... >品名索引(と) >現表示ページ. >薬効名 索引(血液・体液用薬). 商品名. トランサボン注1g. 薬品情報; 添付文書情報 · 成分一致 薬品 · ページを印刷 · PDFダウンロード ...
- 止血剤で、出血の防止にも用いる「トランサボン(ニプロファーマ)」の説明。成分名、製品 名、作用・副作用、用法・注意点など。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
10%トランサボン注シリンジ
組成
容量
有効成分(1シリンジ中)
禁忌
- トロンビンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
○全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
- (白血病、再生不良性貧血、紫斑病など及び手術中・術後の異常出血)
○局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
- (肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
○下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒などの症状
○下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹などの症状
○口内炎における口内痛及び口内粘膜アフター
- トラネキサム酸として、通常成人1日250〜500mgを1〜2回に分けて静脈内又は筋肉内注射する。
術中・術後などには必要に応じ1回500〜1,000mgを静脈内注射するか、又は500〜2,500mgを点滴静注する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者[血栓を安定化するおそれがある。]
- 消費性凝固障害のある患者(ヘパリン等と併用すること)[血栓を安定化するおそれがある。]
- 術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者[静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。]
- 腎不全のある患者[血中濃度が上昇することがある。]
重大な副作用
ショック
(頻度不明)
- ショックを起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗プラスミン作用
- プラスミノーゲンをプラスミンに活性化するプラスミノーゲンアクチベータの作用を阻止するとともに、プラスミンの作用も直接阻止するといわれる(ウサギ、ヒト)。
出血抑制作用
- 抗プラスミン作用により、局所的又は全身的な病的線溶亢進を抑制してフィブリン分解を阻止する。また血管透過性亢進を抑制するといわれる。
抗アレルギー・抗炎症作用
- 実験的に受動性アナフィラキシーショック死及びPCA反応の抑制(モルモット)、抗血清・各種起炎物質による炎症及び肉芽腫の抑制(ラット)が認められている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- trans-4-(Aminomethyl)cyclohexanecarboxylic acid
分子式
分子量
性状
- ・白色の結晶又は結晶性の粉末である。
・水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- tranexamic acid
- ラ
- acidum tranexamicum
- 同
- trans-4-aminomethylcyclohexane-1-carboxylic acid, t-AMCHA, 4-(aminomethyl)cyclohexane-carboxylic acid, EACA
- 商
- ケイサミン、トランサボン、トランサミン、バナリントップ、プレタスミン、ヘキサトロン、ヘムロン、ラノビス、リカバリン
- Cyklokapron
構造
作用機序
- フィブリンのリシン残基に似ているため、プラスミンがフィブリンではなくε-アミノカプロン酸に結合する。このためフィブリンの分解が抑制され、結果として線溶系が抑制される。
禁忌
- 原則禁忌:線溶亢進型DICに対するトラネキサム酸の投与。
- 絶対禁忌:急性前骨髄性白血病に対して全トランスレチノイン酸で治療中の患者に対するトラネキサム酸の投与。
[★]
- 英
- hemostatic drug、hemostatic、hemostat、haemostat
- 関
- 止血性、止血薬
商品