ピートル
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臨床データ |
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販売名 |
Velphoro |
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Drugs.com |
患者向け情報(英語) Consumer Drug Information |
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胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与方法 |
Oral (chewable tablets) |
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識別 |
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ATCコード |
V03AE05 (WHO) |
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化学的データ |
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化学式 |
Varies |
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スクロオキシ水酸化鉄(Sucroferric oxyhydroxide)は人工透析適応の慢性腎不全での高リン酸血症(英語版)治療薬として用いられるリン結合剤(英語版)である。チュワブル錠として製剤化されている[1]。日本では2015年9月に承認された[2]。商品名ピートル。
化学的特徴と作用機序
スクロオキシ水酸化鉄は水酸化鉄(III)、スクロース、デンプンの混合物である。消化管中で鉄のヒドロキシ基がリンと配位子交換されてリン酸鉄(III)を生じ、水に難溶となって血中にリン酸が吸収され難くなり、その結果、血中リン酸濃度が低下する[1]。
副作用
一般的な副作用は、下痢(22.7%)[3]のほか、便の暗色化、異味、嘔気等である。副作用は通常使用継続中に軽減する。アレルギー反応が起こる事もある[1][4]。
相互作用
鉄イオンとキレートを形成する薬剤は吸収が阻害される。ビスホスホネート、テトラサイクリン系抗生物質[4]、甲状腺ホルモン製剤、セフジニル、抗パーキンソン剤、エルトロンボパグ オラミン[3]である。
出典
- ^ a b c H. Spreitzer (21 July 2014). “Neue Wirkstoffe – Sucroferrioxyhydroxid” (German). Österreichische Apothekerzeitung (15/2014): 25.
- ^ “新薬19製品が承認”. ミクス (2015年9月29日). 2015年10月2日閲覧。
- ^ a b “ピートルチュアブル錠250mg/ピートルチュアブル錠500mg 添付文書” (2015年12月). 2016年6月28日閲覧。
- ^ a b 患者向け情報(英語)
Consumer Drug Information for sucroferric oxyhydroxide.
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Related Links
- 成分(一般名) : スクロオキシ水酸化鉄 製品例 : ピートル チュアブル錠250mg~500mg、ピートル顆粒分包250mg~500mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価 区分 : 他の循環器官用薬/高リン血症治療剤/高リン血症治療剤 PR 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」
- ピートルが開発され、そして発売されるまでに至る経緯をご紹介します。 開発の経緯 ピートル(一般名:スクロオキシ水酸化鉄)は、スイス ビフォーファーマ社が創製し、キッセイ薬品工業株式会社が日本で開発した経口投与の新規リン吸着薬です。
- 総称名 ピートル 一般名 スクロオキシ水酸化鉄 欧文一般名 Sucroferric oxyhydroxide 製剤名 スクロオキシ水酸化鉄チュアブル錠 この情報は KEGG データベースにより提供されています。 日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ピートル顆粒分包250mg
組成
有効成分(1包中含量)
添加物
- 軽質無水ケイ酸,タルク,ステアリン酸マグネシウム,香料,アラビアガム
効能または効果
- 通常,成人には,鉄として1回250mgを開始用量とし,1日3回食直前に経口投与する。以後,症状,血清リン濃度の程度により適宜増減するが,最高用量は1日3000mgとする。
本剤投与開始時又は用量変更時には,1〜2週間後に血清リン濃度の確認を行うことが望ましい。
増量を行う場合は,増量幅を鉄として1日あたりの用量で750mgまでとし,1週間以上の間隔をあけて行うこと。
慎重投与
消化性潰瘍,炎症性腸疾患等の胃腸疾患のある患者[病態を悪化させるおそれがある。]
鉄過剰症又は鉄過剰状態である患者[病態を悪化させるおそれがある。]
C型慢性肝炎等の肝炎患者[病態を悪化させるおそれがある。]
他の鉄含有製剤投与中の患者[鉄過剰症を引き起こすおそれがある。]
発作性夜間血色素尿症の患者[溶血を誘発し病態を悪化させるおそれがある。]
薬効薬理
薬理作用
in vitroにおけるリン吸着能
- 標準リン酸溶液を用いたリン吸着能の確認試験において,スクロオキシ水酸化鉄はpH3.0,5.5及び8.0のいずれのpHにおいてもリン吸着能を示した。
- 血清リン濃度及びカルシウム・リン積低下作用
- アデニン誘発進行性腎不全ラットにおいて,スクロオキシ水酸化鉄は1.5及び5%の混餌投与により血清リン濃度及びカルシウム・リン積を有意に低下させた。
- 血管石灰化抑制作用
- アデニン誘発進行性腎不全ラットにおいて,スクロオキシ水酸化鉄の5%の混餌投与により大動脈石灰化の病理組織学的スコアが改善し,石灰化の程度の軽減及び頻度の低下が認められた。
- 二次性副甲状腺機能亢進症改善作用
- アデニン誘発進行性腎不全ラットにおいて,スクロオキシ水酸化鉄は5%の混餌投与により血清PTH濃度を有意に低下させた。
- 骨代謝異常抑制作用
- アデニン誘発進行性腎不全ラットにおいて,スクロオキシ水酸化鉄の5%の混餌投与により大腿骨の類骨量,線維量及び空隙面積率が有意に低下し,骨組織の類骨形成,線維化及び多孔の抑制が認められた。
作用機序
- スクロオキシ水酸化鉄は,消化管内でリン酸と結合し,消化管からのリン吸収を抑制することにより,血清リン濃度低下作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
- 一般名:スクロオキシ水酸化鉄(Sucroferric oxyhydroxide)
- 化学名:酸化水酸化鉄(III)/スクロース/デンプン混合物
- 性状:褐色の粉末である。酸化水酸化鉄(III)とデンプンからなる部分は水にほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 透析中の慢性腎臓病患者における高リン血症の改善を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
[★]
- 英
- iron Fe
- 同
- scissors
- 関
- ヘモグロビン、赤血球、血清鉄、iron salts
概念
- ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。
基準値
- →血清鉄
鉄の体内分布(SP.499)
鉄の収支 (SPC.280)
- 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
- 月経中の女性:30mg/月経期間中
- 妊娠中:500mg/満期まで
- 月経中の女性:1.4mg/day
- 妊娠中:5-6mg/day
- 男性:0.5-1.0mg/day
-
- うち0.9mg程度しか吸収されない
鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)
- 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸、空腸上部(LAB.579))
- Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
- 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)
QB.A-366
- 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。
治療薬
臨床関連
[★]
- 英
- hydroxylation
- 関
- ヒドロキシ、ヒドロキシル化、ハイドロキシ、ヒドロキシ化
[★]
- 英
- iron hydroxide
- 関
- 酸化鉄、鉄