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Japanese Journal
- アルコール性臓器障害の病理--一次的アルコール性線維化(PAF)とアルコール性肝炎 (第1土曜特集 アルコール医学・医療の最前線) -- (アルコールの基礎医学)
- 非アルコール性脂肪肝炎(NASH) : 5. 診断へのアプローチ3)病理診断
- 前山 史朗,米田 正人,中島 淳
- 日本内科学会雑誌 95(1), 76-81, 2006-01-10
- 非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) の肝生検組織像を概説した. 基本組織像は, 中等度以上の大滴性の脂肪化に線維染色 (鍍銀像) でアルコール性肝線維症 (ALF ; alcoholic liver fibrosis) の線維化パターンが加わったものが基本である. HE染色では実質の軽度から中等度までの壊死・炎症所見をみるが概して弱く, 門脈-実質境界域で限界板のpiecemeal necros …
- NAID 10017441345
- アルコール性肝障害(ASH) : 3. 病態と病理診断
- 中野 雅行
- 日本内科学会雑誌 95(1), 28-32, 2006-01-10
- 飲酒による肝障害それは栄養障害によると考えられていた時代があった. 現在ではアルコール, あるいはその代謝産物による肝障害というのは常識となっている. そして, 通常は "肝細胞" がアルコールに障害されて肝臓が悪くなると考えられているであろう. しかし, その病態としてアルコールあるいはその代謝産物であるアセトアルデヒドが肝細胞と同時に間葉系の細胞にも作用している, つまりアルコールには "肝細 …
- NAID 10017441254
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- その一方で、度を越した飲酒は様々な臓器に障害をきたしますが、日本酒換算で3合/日 以上(表1)大量飲酒による肝障害を総称してアルコール性肝障害と呼びます。 アルコール性肝障害は大量飲酒を継続することにより脂肪肝から肝炎あるいは肝線維 症、 ...
- 幸い重症化しない場合でも、長期に大量飲酒を続けるとアルコール性肝線維症( かんせんいしょう)をへて、アルコール性肝硬変(かんこうへん)になることがあります。 飲酒の機会は男性に多いのですが、同じ量の長期大量飲酒だと女性のほうに早く肝 障害が ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- alcoholic liver disease, alcoholic hepatopathy, alcoholic liver injury
分類
- 組織型により分類。
病態
- アルコール代謝の過程でNADHが蓄積し、脂肪の合成が亢進()、血糖低下(糖新生抑制、ATPが必要だから?)、乳酸の増加(NADH増加のため。また、おそらくTCA回路がNADH増加のために回しにくくなっているため)
- ミトコンドリア機能活性化により酸素消費の増大 + アルコール脱水素酵素ADH、アルデヒド脱水素酵素ALDHは、zone3(肝小葉中心部)に存在 → 虚血による障害を受けやすい → zone3はAST優位なのでAST>ALT、と思われる。
- アルデヒドがクッパー細胞、単核球などを刺激して放出されたサイトカインに対して、星細胞や線維芽細胞が活性化しコラーゲンを合成
症状
- アルコール性肝炎:腹痛、発熱、黄疸、悪心・嘔吐
- 重症型アルコール性肝炎:腹痛、発熱、黄疸、悪心・嘔吐 + 意識障害
検査
- トランスアミナーゼ↑(AST > ALT)、γ-GTP ↑、ALP↑、TG↑、尿酸↑
- IgA↑ (小腸のパイエル板におけるリンパ球の活性が亢進するため?。急性アルコール性肝炎では65 kDaの熱ショック蛋白に対するIgA抗体の産生が増加するという報告がある(参考4))
- アルコール性肝炎:白血球増加
- 重症型アルコール性肝炎:白血球著明に増加
- アルコール性肝硬変
参考
- 1. [charged] Pathogenesis of alcoholic liver disease - uptodate [1]
- 2. [charged] Clinical manifestations and diagnosis of alcoholic liver disease - uptodate [2]
- 3. [charged]Prognosis and treatment of alcoholic liver disease and alcoholic hepatitis - uptodate [3]
- 4. Circulating IgA antibody against a 65 kDa heat shock protein in acute alcoholic hepatitis.
- Winrow VR, Bird GL, Koskinas J, Blake DR, Williams R, Alexander GJ.SourceARC Bone and Joint Research Unit, London Hospital Medical College, UK.
- Journal of hepatology.J Hepatol.1994 Mar;20(3):359-63.
- Heat shock proteins are known to be immunogenic in a number of diverse conditions and can be induced by hypoxia, tumour necrosis factor and alcohol--all potential triggers in patients with acute alcoholic hepatitis. In the present study, sera from 23 patients with acute alcoholic hepatitis, 18 liver
- PMID 8014447
国試
[★]
- 英
- alcohol
- 関
- エタノール
アルコールによる酩酊の分類
-
-
- 0.5 mg/ml 以上で酒気帯び → 道路交通法(0.5 mg/ml以上で運転能力の低下、1.5 mg/ml以下では著しい低下。1.5-2.0 mg/mlがもっとも危険。これ以上では運転できない)
- 血中アルコール濃度と酩酊の状態
- 0.0-0.5 mg/ml::殆ど無症状か、わずかな熱覚、味覚や嗅覚の低下
- 0.5-1.0 mg/ml:弱度酩酊:顔面紅潮、抑制からの解放、陽気、多幸感、不安や緊張の緩和、反応時間の延長など
- 1.0-1.5 mg/ml:軽度酩酊:多弁、大胆、感覚の軽度麻痺、気分爽快、多弁など
- 1.5-2.5 mg/ml:中程度酩酊:眠気に襲われる、言語不明瞭、平衡感覚が鈍麻し、千鳥足になる、理解・判断力鈍麻など
- 2.5-3.5 mg/ml:強度酩酊:歩行困難、顔面蒼白、悪心、嘔吐、感覚麻痺、精神運動性興奮、言語不明瞭、諸反射の消失など
- 3.5-4.5 mg/ml:重度酩酊、泥酔:意識消失、筋力消失、呼吸困難、体温低下、昏睡状態
- 4.5- mg/ml:呼吸麻痺、心機能不全などで死亡する。
アルコールの慢性症状
- アルコール中毒の患者において、脳神経でchromatosisが見られるが、ニューロンの脱落は末期まで見られない。小脳では虫部のニューロンが優先的に脱落する。大脳辺縁系の乳頭体に強い病変が見られる → ウェルニッケ・コルサコフ症候群と関連
- 振戦譫妄
- アルコール幻覚症
- コルサコフ症候群
- アルコール痴呆
- アルコールてんかん
アルコールによる非精神症状
アルコールによる疾患
- 身体疾患:アルコール性肝疾患(脂肪肝)、膵炎(急性膵炎、慢性膵炎)、大腿骨頭壊死症、末梢神経障害
- 精神疾患:急性アルコール中毒、慢性アルコール中毒、アルコール依存症、アルコール精神病
- (国試)100B077、095B075
アルコールの摂取と疾患
- ホジキンリンパ腫:掻痒症を呈する患者もいるが、そのばあい飲酒をすると当該部位に痛みが出現する(APT.83)
- 急性膵炎:増悪
アルコールの胎児への影響
- SUB.260
アルコールの摂取量
- 21世紀における国民健康づくり運動の目標値では節度ある適度な飲酒とは1日平均純アルコールで20g程度としている。 → ビール(5%) 400ml、日本酒(15%) 133.3ml
- 脳卒中治療ガイドライン2009ではクモ膜下出血の発症予防には過度の飲酒(1週間に150g以上)を避けることが推奨されている。
アルコールの単位
- アルコール摂取量の基準とされるお酒の1単位とは、純アルコールに換算して20g。
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- fibrosis
- 同
- 線維増殖症
- 関
- 肝硬変
[★]
- 英
- hepatic fibrosis
- 関
- 肝硬変