- 英
- activin
- 関
- ホルモン?
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/21 17:11:46」(JST)
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アクチビン (activin) は卵胞刺激ホルモン (FSH) の合成と分泌を促進し、月経周期を調節する役割を持ったペプチドである。インヒビンとは逆の作用を持つ。性腺、下垂体、胎盤や他の臓器で産生される。
目次
- 1 構造
- 2 作用
- 3 胚発生との関係
- 4 出典
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
構造[編集]
アクチビンは2つのβサブユニットを含み、それらはインヒビンのそれ(AまたはB)と同一で、アクチビンA、AB、Bの3種類の形を取ることができる。インヒビン(および抗ミューラー管ホルモン AMH)のようにアクチビンはトランスフォーミング増殖因子β (TGF-β) ファミリーに属する。
作用[編集]
卵胞内でアクチビンはFSH結合とFSHが誘導する酵素によってステロイドが芳香環化する性ホルモンの生産を促進する。これが卵巣と精巣でのアンドロゲン合成増幅黄体形成ホルモン (LH) 作用に関与する。男性においてはアクチビンは精子形成を促進する。
胚発生との関係[編集]
胚発生において、アクチビンが細胞の役割分化の促進に関わるということが知られる。未分化の胚の細胞群を濃度を変えてアクチビンを投与した培養液で培養すると、様々な器官の細胞へと分化する。発見者は浅島誠。彼は中胚葉誘導の原因物質としてこれを見いだした。中胚葉誘導はシュペーマンの発見した神経誘導の元である形成体を分化させる誘導である点で、非常に重要なものである。アクチビン以前にその原因と目された物質は、未分化細胞群に働いて中胚葉系の細胞にすることは出来たが、形成体の中心である脊索を誘導することは出来なかった。これに対して、アクチビンは高い濃度の場合に脊索を誘導した[1]。
詳しくは浅島誠を参照。
出典[編集]
- ^ 木下・浅島(2003)p.105-106
参考文献[編集]
- 木下圭・浅島誠、『新しい発生生物学』、(2003)、講談社(ブルーバックス)
外部リンク[編集]
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
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視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
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GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
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脳下垂体後葉
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バソプレッシン - OXT
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脳下垂体中葉
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インテルメジン
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脳下垂体前葉
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αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - MSH - エンドルフィン - リポトロピン)
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副腎 |
副腎髄質
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副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
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副腎皮質
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副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
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甲状腺 |
甲状腺
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甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
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副甲状腺
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PTH
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生殖腺 |
精巣
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テストステロン - AMH - インヒビン
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卵巣
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エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
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その他の内分泌器 |
膵臓
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グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
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松果体
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メラトニン
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内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
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Japanese Journal
- アクチビンAおよびレチノイン酸を用いたマウス胚性幹細胞から膵臓インスリン分泌細胞への分化について
- 佐藤 嘉兵,山本 みずき
- Journal of mammalian ova research = 日本哺乳動物卵子学会誌 29(1), 22-26, 2012-04-01
- NAID 10030590554
Related Links
- 栄養・生化学辞典 アクチビンの用語解説 - 卵胞刺激ホルモン分泌促進タンパク質ともよばれ,この活性以外にも多くの生理活性を示す.下垂体に多いが,その他の臓器でも遺伝子が発現している....
- コスモ・バイオ株式会社は、わが国のライフサイエンスの進歩・発展に貢献すべく、ライフサイエンスの幅広い研究用試薬・研究用機器・臨床検査薬の供給を行っています。 ... アクチビンAは、発生の過程で多数の細胞種によって生産される ...
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- 英
- granulosa cell, granulosa cells
- 同
- 顆粒層細胞
- 関
- 卵胞、
[show details]
- 卵胞由来の細胞で、卵胞の外層に位置する。
- 原始卵胞から一次卵胞への発達はFSH非依存的に進行する。卵母細胞をおおう卵胞上皮(卵胞上皮細胞)は単層かつ扁平な状態から立方状に変化し、さらに多層化する。この状態の卵胞上皮細胞が顆粒層細胞と呼ばれる(HIS.395)。
- 卵母細胞から分泌されるアクチビンによって顆粒層細胞の増殖が促進される(HIS.395)
分子細胞学的な特徴=
機能
- 1. アンドロゲンからエストロゲンへの変換
- 2. (LHの作用により)排卵後に黄体に変化する
ホルモン
調節
- 多層一次卵胞の時にFSHを受容すると二次卵胞になる ← FSHは卵胞発育促進作用があり、顆粒膜細胞に作用して三方の発育・分化・エストロゲン産生を促進する(QB.Q-212)
分泌
[★]
- 英
- theca cell
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- gonadotropin, gonadotropins (Z), gonadotropic hormone GTH
- 同
- ゴナドトロピン
- 関
- FSH、LH。性腺刺激ホルモン放出ホルモン GnRH
概念
- 性腺(精巣や卵巣)の発育と内分泌機能に刺激作用をもつホルモンの総称。
- 下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)が分泌される。
男性
- SP.904 SURO.294
[★]
- 英
- inhibin/activin system
- 関
- インヒビン、アクチビン
[★]
- 英
- activin receptor
- 関
- アクチビンレセプター
[★]
- 英
- activin receptor
- 関
- アクチビン受容体
[★]
- 英
- type I activin receptor
[★]
- 英
- bottle
- 関
- ビンづめ